初の全曲日本語詞アルバム『街の14景』を発表し、5月から6月にかけて行われたツアー前半戦を終えたthe band apart。10月から行われる後半戦を前に、ライブに対するスタンスの変化について、木暮栄一(Dr)に話を訊いた。
ーーツアー前半戦の手応えはいかがですか?
「俺ら基本的にデモテープを作る感覚でアルバムを作ってるような部分があって、ライブで初めて全員で合わせて演奏する曲もあるんですね。最初はお手本通りに再現しようとするんですけど、ちょっとずつ個々の思うように変えていって、ようやく形になってきたなっていうところで前半が終わった感じです。ツアーのあとにフェスとかイベントでもやってる何曲かはかなりまとまってきて、“夜の向こうへ”とかは特にそういう感じがしますね」
ーー東京のライブでは木暮さんもMCをして、TRFを歌ったりもされたそうですね?
「あれはね、前の2人がお互いのしゃべり待ちみたいな感じになって、3分ぐらいチューニングしてるふりしてたから、それでしゃべったんですよ。沈黙に耐えられなくて(笑)。そうしたら、〈毎回一回ぐらいはしゃべれば?〉ってなって、でもしゃべるネタがないから、他の場所では美空ひばりを歌ったりもしたんですけど、TRFが一番受けがよかったです(笑)」
ーーそういう自由さって、何らかの心境の変化の表れだと言えますか?
「30超えたあたりから、20代のときみたいにかっこつけなくなったというか、曲作りに対してもそうなんですけど、あんまり二枚目な感じにしても面白くないなって思い始めて。日本語詞になったのもそういうことで、主な活動場所が日本なのに、英語で歌うっていうのが不自然だなって思えてきて、そういう不自然だったり、かっこつけるようなことは、なくしていきたいと思うようになりましたね」
ーーそれによって、お客さんのリアクションも変化しましたか?
「こっちが楽しんでやってるときは、反応もいいのかなって、ぼんやりですけどありますね。昔は楽しむっていうよりも、楽器を壊しちゃうぐらいエモーショナルになっちゃうことが多くて、それこそenvyみたいな感じもあったんですけど、余裕かまして楽しんでるぐらいのときの方が、お客さんものってたりするんですよね。力任せにやると、やってる本人は〈やってやった〉みたいな感覚になるんですけど、それで出てくる音がいいとは限らないじゃないですか?うちのバンドはエモーショナルな曲もあるけど、もっと楽しい、モータウンみたいな曲もあるし、そこら辺が上手くシフトしていってるのかもしれないです」
ーーでは最後に、ツアー後半戦に向けた展望を話していただけますか?
「新曲を何曲か作ったので、それをやったりとか、去年から〈アコースティック編成で出てくれませんか?〉っていうイベントのオファーがいくつかあって、アコースティックでやったりもしているので、そういうブロックも作ろうと思ってます。熱心な人は前後半両方来てくれたりすると思うので、前半とまるっきり同じことをするんじゃなくて、ちょっと違う感じにしたいですね」
2013年11月8日(金) | 新木場Studio Coast | 18:00 開場 / 19:00 開演 | スタンディング:3,600円(税込) 2F指定席:3,600円(税込) |
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受付期間:受付中〜11月3日(日) 23:00 ※規定枚数になり次第終了 |
6th album「街の14景」
(asian gothic label)
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the band apart(2013.10月号掲載 DI:GA interview)