それは約10年前のこと、Hermann H.&The Pacemakersというとてもヘンテコでカッコいいバンドがいたのさ…という昔話はもうやめだ。初期のオリジナルメンバーを中心に、岡本洋平=平床政治の黄金コンビが復活した新作『THE NOISE,THE DANCE』に詰め込まれたロック、ポップ、ダンスなどのゴチャマゼ音楽は、今の音楽シーンに欠けている情熱と知性と遊び心とワクワク感の宝庫である。おかえりヘルマン!!!
平床(Gt.&Cho.)「今の僕らができることを無理なくやってます。もちろん真面目に制作したけど、せっかくまた集まってやるんだから、“酒でも飲みながら一丁やりましょうや”という感じ」
マシータ(サポートDr.)「今のレーべルの人も、曲を聴いてもいないのに“出しましょう”と言ってくれたし、もともと俺もヘルマンのファンだったし、ヘルマンに携われる喜びがみんなにあるんですよ。その気持ちがアルバムにも入ってると思う」
岡本(Vo.&Gt.)「簡単に言うと、俺と平床のコンビネーションがなくなったのが、昔ヘルマンが駄目になった理由なので。それを理解して飲み込んで、もう一回やろうと思うまでに10年かかったけど、今はこうして戻って来れた場所があるから。その上で、このメンバーで鳴らしたい曲を書いただけです」
その名も「Welcome Home Heroes」という、それ自分で言うか?と笑いながらもあまりのカッコよさに泣けてくる1曲目から、往年のヘルマン節に加えてそれぞれのソロ10年の成長もしっかり感じさせる全10曲。ライヴでも楽器は一切演奏せず、いつもジャージ姿で踊って叫ぶだけのウルフこと若井悠樹も、気のせいか以前より存在感を増したような…。
ウルフ「実際必要ないと思うけどね(笑)。でも勢いという意味では、『HEAVY FITNESS』(99年)や『INPUT!』(00年)の頃と同じ達成感がすごくある」
岡本「チャランポランじゃなきゃ駄目なんですよ、ヘルマンは。僕らにとって音楽は子供のおもちゃみたいなもので、そういう楽しみ方をするものだから。それをまた取り戻せたなと思います」
『DANCE 'EM ALL』と銘打った全国5か所の新作ツアー、東京公演は3月1日赤坂BLITZ。想い出の再会か、はたまた新たな人生の始まりか。老若男女問わず、この素晴らしき音の宴に集え、そして踊れ!!!
溝田志穂(Key.&Cho.)「産休明けで、すごいライヴをやりたかったし、お酒も飲めるし(笑)。あと昔からヘルマンを聴いてくれて、お母さんになった人もいると思うので、子供を生んでもこんな楽しいことができるんだよって思ってもらえたら。あとづけですけど(笑)」
TOMOTOMO club(サポートB)「ヘルマン再始動に俺が携われてすごくうれしいです。その一発目のツアーなので気合も入ってるし、いろんな人を巻き込んでガッツリ楽しみたいです」
岡本「一回大きな壁にぶつかって活動休止したぶん、ほかのバンドには真似できない強さが絶対ある。これからは聴いてくれる人と一緒に年をとっていきたい。生きてると面白いことがありますよ。ロックバンドも捨てたもんじゃねぇぞと思います」
2014年3月1日(土) | 赤坂BLITZ | 17:30 開場 / 18:30 開演 | スタンディング ¥4,000(税込) 2F指定席¥4,000(税込) |
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受付期間:受付中~2月24日(月) 23:00 ※規定枚数になり次第終了 |
NEW ALBUM 「THE NOISE, THE DANCE」
(mini muff records)
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DISK GARAGE.com Hermann H.&The Pacemakers アーティストページ
Hermann H.&The Pacemakers(2014.2月号掲載 DI:GA interview)