——AKLOさんはリスナーのみならずKREVAさんやRHYMESTERの宇多丸さんをはじめ同業者からも、現行の日本語ラップシーンにおいて最もスキルの高いラッパーと称されています。ここまでラップのスキルを磨き上げてこられた最大の要因はなんですか?
「とにかくダサいものが嫌いなんですね。だから、自分が音楽をやるうえでも絶対にカッコよくなければいけないと思っていて。そのためには必然的にスキルを高くしていかないといけないので」
——子どものころからストイックな性格でしたか?
「子どものときから物事を感覚的に“これはカッコいい”、“これはダサい”という判断をするようなやつではありました。自分的にはカッコよさを定義する三層があるんです。ひとつは、瞬間的にビビッとくるもの。たとえば絵画であれば、パッと見たときの色遣いが大事だと思うんです。さらによく目を凝らすと、その作品が丁寧に作られていると余計に興味を持つ。そして、最後にその作品にどれだけ強いメッセージがあるか。自分の音楽も最終的には多くの人に三層までたどり着いてほしいと思うし、たどり着いた人が熱心なファンになってくれると思うんですけど。でも、まず第一層目で人を惹きつけなければいけないわけで、日本のアーティストには本質的な意味で第一層から満たしている人が少ないと思うんです。そういう意味でもスキルを磨くことはとても重要だと思ってます」
——今後、日本のヒップホップアーティストが世間とコミットするうえで何が必要だと思いますか?
「まずはもっと全体の音楽的なクオリティと説得力を上げていかなきゃいけないのは絶対だと思います。あとは、今の日本のトップチャートに対して意識的に疑問や不満を覚えるリスナーが増えればいいと思うんですよね。“日本の音楽ってこれでいいの?”という疑問を持って、メインストリーム以外に目を向ければ新しい世界が広がると思うので。アーティストサイドがもっとがんばらなきゃいけないとも思うけど、リスナーサイドにももっと視線や意識を広げてほしいと思いますね」
——AKLOさんがライブにおいて最も大切にしていることはなんですか?
「最終的に感じてもらいたいのは魂みたいなもので。レコーディングした音源をライブに向けて練習するし、ライブがCDとまったく違う表現にはならないと思うんですけど、レコーディングしたときの精神状態とライブしているときの精神状態はやっぱり違いますから。同じリリックをラップしていても、そのなかに込める感情は時間が経てば変化しますから。その変化がもたらすエネルギーを同じ空間にいるお客さんには感じてもらいたいですね」
——最後に豪華ゲスト陣も参加する渋谷CLUB QUATTRO公演についてひとこといただければ。
「とにかく熱量の高いライブにするつもりです。最終的にはアルバム(『The Arrival』)と違うものをお客さんに持って帰ってほしいですね。ゲストのみんなも俺のアルバムを気に入ってくれてると思うので、バッチリかましてくれると思います」
2015年1月23日(金) | 渋谷CLUB QUATTRO 【ゲスト】Crystal Kay/KREVA/Kダブシャイン/SALU |
18:30 開場 / 19:30 開演 | スタンディング ¥4,500(税込) |
---|
【イープラス先着受付】 受付中~1月19日(月)18:00 |
2nd ALBUM「The Arrival」
(One Year War Music)
NOW ON SALE
DISK GARAGE.com AKLO アーティストページ
AKLO オフィシャルサイト
AKLO (2015.1月号掲載 DI:GA interview)