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インタビュー

高橋名人×水曜日のカンパネラ ~90年代ゲームカルチャーと音楽を語るスペシャル対談!~(2015.1月号掲載 DI:GA interview)



高橋名人×水曜日のカンパネラ
2015.1.7 up

4thミニアルバム『私を鬼ヶ島に連れてって』のリード曲「桃太郎」の歌詞に“高橋名人”“魂の16連射”が登場したことをきっかけにして、水曜日のカンパネラと高橋名人の対談が実現! 90年代ゲームカルチャーと音楽を巡るトークをお楽しみください。


コムアイ(水曜日のカンパネラ/主演・歌唱担当)「私たちの曲って、歌詞に固有名詞がよく出てくるんですよ。いつ訴えられるかと思ってたんですけど(笑)、こうやってご本人にお会いするのは初めてなんです」


高橋名人「“名人”と名乗って30年くらい経ってるから、歌詞に使われるくらいじゃ驚かないけどね(笑)。m-floさんの曲(“Dispatch”)のなかにも出てくるし」


ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ/作曲・編曲担当)「歌詞を書くときは、いつも最後にいちばん強いメッセージ性のある言葉を持ってくるようにしてるんですけど…」


コムアイ「え、そうなんですか?初めて知った」


ケンモチ「“魂の16連射”(←アルバム「高橋名人伝説-魂の16連射-」より)ってすごいインパクトですよね」


高橋名人「あれはたぶん“イオシス”(「高橋名人伝説-魂の16連射-」の楽曲アレンジを手がけた音楽制作サークル。「東方Project」などゲーム音楽のアレンジで評価が高い)の人が考えたんでしょうね。最初は“大丈夫?そんな熱いタイトルにして”って思ったけどね」


ケンモチ「(笑)子供の頃、『高橋名人の冒険島』もやってました。難易度が高くて、ぜんぜん進めなかったんですけど」


コムアイ「私はテレビゲームに縁遠い家で育ったので、プレステも64もぜんぜんやってなかったんですよね。唯一やったのがゲームボーイカラーで」


――ゲーム関連の歌詞の意味がわからないってことはないんですか?


コムアイ「あります。調べたらキリがないっていう感じなんですよね。あまりにも気になったら(ケンモチさんに)聞きますけど、意味を教えてもらったからって、歌にはそんなに影響しないんじゃないかなって。それよりも言葉が持ってる音のほうが大事だと思うんですよ。“魂の16連射”に思い出はなくても、音の感じが楽しければ音楽として伝わるし」


ケンモチ「歌詞のなかには僕が好きなものをたくさん出してるんですけど、それをまったく知らないコムアイが歌わされてるっていうのがおもしろいんじゃないかな、と」


――では「桃太郎」に出てくる「PCエンジンbyハドソン」という歌詞も…。


ケンモチ「僕が好きだったんですよ。PCエンジンはサブカルをこじらせた原因だと思ってるんです、自分では。まわりがファミコンやプレステで遊んでるなか、PCエンジンは自分だけが遊べる箱庭みたいな感じだったので」


高橋名人「PCエンジンが発売されたのは‘87年なんだけど、当時のハドソンは0から1を作りだすことに一生懸命だったんだよ。カード式のソフトもCD-ROMも最初に出したのはハドソン」


ケンモチ「一般層までは広がらないっていう(笑)。あの頃のゲームはホントに好きで『イースIV』の曲をサンプリングして『不二子』という曲に使ってるんです」


コムアイ「えー、それも知らなかった!」


高橋名人×水曜日のカンパネラ

高橋名人「音楽ってプロモーションのうえでもすごく大事なんだよね。たとえば『天外魔境』は坂本龍一さん、久石譲さんなんかに音楽を作ってもらったんだけど…」


コムアイ「すごい大御所」


ケンモチ「素晴らしいですよね。『天外魔境』の音楽を聞くために、フィールドでずっと止まったりしてました(笑)」


高橋名人「ただ、曲がいいということ以上に同じテーマソングを何度も聞かせることが大事なんだよね。ドラクエのテーマソングを聞けば、すぐに“ドラクエだ”って分かるじゃない?だから水曜日のカンパネラも、いつも『桃太郎』から始めるといいかも(笑)」


コムアイ「そうですね~。アレンジを変えて、ライブの最後のほうでもう1回やるとか(笑)」


高橋名人「『桃太郎』、おもしろい歌だよね。ラップはあんまり聴かないんだけど、私には歌えない歌だし、尊敬します。早口言葉、得意でしょ?」


コムアイ「いや、ぜんぜん。よく噛むし、舌足らずって言われるし。そもそも水曜日のカンパネラをやるまで歌ったことがないんですよ。人前で歌うのはいまだに苦手です」


高橋名人「え、じゃあどうして音楽をやってるの?」


マネージャー氏「コムアイは高校生のときにキューバに行ってたり、原発反対の運動をやってたりして、おもしろいなと思ったんです。ケンモチさんとも“歌のうまさよりも、キャラが強い子がいい”って話していたので」


ケンモチ「RPGの主人公も最初は弱いじゃないですか。そこから周りの仲間と協力して、ラスボスまでたどり着くっていう。それと同じで“歌とかどうでもいい”っていう女の子が最終的に立派なミュージシャンになるっていうのが、水曜日のカンパネラなんです。…って、いま思いつきました(笑)」


高橋名人「いい話だね。5年前から考えてたことにすればいいんじゃない?」


――(笑)。3月29日(日)には恵比寿LIQUIDROOMでワンマンライブもあります。


コムアイ「“鬼ヶ島の逆襲”というタイトルなんで、会場のどこかに鬼ヶ島を作ってみたいですね。“お客さんが全員、鬼”っていうのもいいかも…。とにかく初ワンマンなので、緊張しますね。そんなに長い時間のライブもやったことないし」


高橋名人「俺、10時間トークライブをやったことあるよ。今度いっしょにやる?」


コムアイ「絶対無理です!それよりも高橋名人の歌唱力を存分に発揮していただいて、フィーチャリングさせてもらったほうが」


高橋名人「デュエットソングとか良さそうだね。俺が歌って、コムアイさんがラップして(笑)」


ケンモチ「いいですね~」


コムアイ「カラオケボックスでPV撮りましょう!」


高橋名人×水曜日のカンパネラ

インタビュー/森 朋之
photo 横井明彦


水曜日のカンパネラ INFORMATION

水曜日のカンパネラ・初ワンマン「鬼ヶ島の逆襲」

2015年3月29日(日) LIQUIDROOM 16:00 開場 / 17:00 開演 スタンディング ¥2,900(税込)
1/31 ON SALE

GET TICKET抽選先行受付

(PC・携帯・スマートフォン共通)
【受付期間】
受付中 ~ 1/18(日)23:00


水曜日のカンパネラ・初ワンマン「鬼ヶ島の逆襲」 公演詳細はこちら



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