例えば、卒業式のあとの教室。例えば、初めて失恋を経験した夏。例えば、遠く離れた故郷や幼なじみを思い出したときや、何気ない日々の夕方の帰り道……。ふと、心に寂しさや痛みを感じたときは、“ギタ女”ブームを牽引する、山崎あおいの2ndアルバム『12センチ』を聴いて欲しい。ここには、少し意地っ張りで、自分が好きになれない女の子がいて、胸にせつなさを抱えた彼女の言葉や雰囲気にきっと共感できるのではないかと思う。
——まず、『12センチ』というタイトルの意味から教えてください。
「山崎あおいらしい、センチメンタルな曲を12曲詰め込みましたっていう意味ですね。ひと言で“センチメンタル”といっても、いろいろあるなと思っているので、1曲1曲、いろんな角度からのせつなさが詰まってるんじゃないかなと思います。あと、12センチという、くっつくほど近くないし、かといって遠くもない、私と地元や人間関係上の微妙な距離も表しているし、私が21歳なので、ひっくり返して12とか、CDの直径が12センチとか、いろいろありますね」
——いま、いろんな角度からのせつなさが詰まってると言いましたが。
「そうですね。例えば、『センチメンタリズム』は自分とは関係ないところで起こってることを見て感じたセンチメンタルな気持ちで。恋のはじまりの曲なんですけど、私自身はこんなに可愛い感じにはならない。恋がはじまって、胸の鼓動が変わっていくふたりを眺めながら、キュンとするなって感じて作った曲なんですね。あと、理想の恋愛を書いた『左手』は夕暮れ時に歩いてるときに景色を見ながら<こういう恋愛ができたら幸せだよな>っていう気持ちになった曲だし、私が生活してる中で感じたセンチメンタルもあって」
——ご自身の気持ちがそのまま書かれているのは「サカナ」と「モシモボクガ」の2曲ですよね。特に「モシモボクガ」はシンガーソングライターとしての孤独も吐露してます。
「そうですね。『モシモボクガ』は、このアルバムを聴くファンの人や友達、親とかに今の私の気持ちを知っておいて欲しいというか、曲にして、自分の中ですっきりしたかったというか……。整理したかった気持ちを曲にしたっていう感じですね。私は歌ってない自分が嫌いで、歌ってないと誰も私になんか振り向いてくれないんじゃないかっていう強い気持ちがあって。だから、がんばりたいんだけれども、がんばれないっていう言い訳のような気持ちが、『サカナ』につながってて。ほんとに最近の私が出てる2曲なんですけど、それ以外は聴いてくれる人の日々のテーマソングになればいいなって思ってますね。告白する前に『伝える日』、卒業時期に『クラスメイト』、失恋したときは『君のいない夏なんて嫌いだ』。故郷を思い出したときは『ふたりで歩けば』や『会いにゆくよ』とか。そういう聴き方をしてもらえると嬉しいです」
——来年3月からは2度目の全国ワンマンツアーも決定してます!
「1stツアーを終えてから、住岡梨奈さんとの2マンライブも経験しましたし、この1年で私がライブというものとどう向き合ってきたかっていうことを形として見せられたらいいなと思います。普段は挙動不審になったり、自分の気持ちをうまく言葉にすることができないんですけど、ライブで歌ってる自分にだけは自信がもてるので、<かっこいい私を見に来て!>って思いますね(笑)」
2015年3月9日(月) | TSUTAYA O-EAST | 18:00 開場 / 19:00 開演 | 全自由 ¥3,240(税込) |
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【先着受付期間】 受付中~1月25日(日)23:00 |
※初回限定盤[CD+DVD]
※通常盤[CD only]
2nd ALBUM「12センチ」
(Colourful Records)
1月7日(水) SALE
DISK GARAGE.com 山崎あおい アーティストページ
山崎あおい オフィシャルサイト
山崎あおい (2015.1月号掲載 DI:GA interview)