こんな率直すぎるツアータイトル、見たことない。『LUNKHEAD ワンマンTOUR 2015 君の街でYeah! 〜日比谷野外大音楽堂のチケットを売りに行くツアー〜』。ジョーク?いや、これが彼らの本音だ。
小高芳太朗(Vo&Gt.)「俺らの中での野音の意味を考えると、これぐらい言っちゃっていいんじゃないか?と。最初は8本ぐらいの予定だったんですよ。もっと増やしたかったんだけど、動員のことを考えて、反対意見もあったから。それが、ツアータイトルが決まってから、本数が倍になった(笑)。スタッフも“だったら売りに行こうか”という雰囲気になってくれたんですよね」
徳間ジャパン移籍第一弾、通算10作目のフルアルバム『家』。激しく、痛々しく、優しく、強い。ランクヘッドのすべてを詰め込んだ会心の一作が完成したからこそ、出来るだけ多くの人に届いてほしい。メンバーの意志は明確だ。
山下壮(Gt.)「じわじわ来るタイトルですね。家族という意味かもしれないし、生活するという意味かもしれない。ライブも、そこが家のような感じがするし。これ以外に言いようがないです」
小高「『シンフォニア』のミュージックビデオを作った時に、ファンの子たちが俺らの帰る家なんだと思ったのがきっかけです。その中で“あなたはランクヘッド何周年ですか?”という質問をしてるんですけど、10年とか、2年とか、2か月とか、いろんな子がいて、本当にありがたいなと思ったんですよ。10年やって来て、離れて行った人もいるし、動員が半分になった時期もある。それでもずっとついて来てくれた子たちや、また出会ってくれた子たちや、みんなに支えられてるんだなってすごく思いますね。去年の11月、ツアー中に事故にあって、悟が大ケガして、残り3本をどうするか悩んだ時にも、実感しました。お客さんもすごく協力してくれて、結果的にやって良かったと思えた。いろんなことがあって、“この場所が俺らの家なんだ”と思うようになりました」
決して耳あたりのいい音楽じゃない。流行に乗ったこともない。知らない人は知らない。だが、結局はその人間の生きる姿を歌うしかないロックバンドとして、今のランクヘッドは昔よりもっと輝いて見える。すべての歌に、必死で音楽にしがみついて来た、抜き差しならない感動がある。
合田悟(Ba.)「我々みたいなバンドが野音をやって、すげぇ入ったねって言われたら、ざわざわすると思うんですよ。“ヤバイねランクヘッド”って言われたら、たぶん何かが変わると思う。だからとにかく、売り切りたい。意地でも売り切る、その一心です」
話を重くしすぎたかもしれない。実際のところ、ランクヘッドのライブは普通に楽しい。怖くない。熱い。MCも面白い。桜井雄一の千手観音ドラムも見ものだ。保証する。
小高「ライブは絶対、最高のものにするから。一緒にライブを作りに来てほしい」
桜井雄一(Dr.)「夕暮れ時は、しびれるね。想像するだけで」
山下「俺らの家、日比谷野音にようこそ。そこを家みたいな空間にしたいです」
2015年5月7日(木) | DAIKANYAMA UNIT | 18:30 開場 / 19:00 開演 | スタンディング ¥3,800(税込) |
---|---|---|---|
2015年6月20日(土) | Club Lizard YOKOHAMA | 17:30 開場 / 18:00 開演 | スタンディング ¥3,800(税込) |
2015年7月3日(金) | 千葉LOOK | 18:30 開場 / 19:00 開演 | スタンディング ¥3,800(税込) |
2015年9月22日(火・祝) | 日比谷野外大音楽堂 | 16:30 開場 / 17:30 開演 | 指定席 ¥4,104(税込) |
---|
LUNKHEAD (2015.5月号掲載 DI:GA interview)