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――今年1月に日本武道館2DAYS、12月に幕張メッセでのライブが決定と、どんどん規模が大きくなっていく状況をどう見てます？

「自分が好きなものを周りの人に認めてもらえていることに、すごく喜びを感じてます。誰かに認めてもらいたくて音楽をやってるわけじゃないけど、自分が好きな物を人に認めてもらうって嬉しいんだなと、最近すごく感じていて。それって大好きな友達をお母さんに紹介したら『いい子ね』って言ってもらえた感覚にも似ていて（笑）。私や誰かが『LiSAの音楽が好き』って気持ちがどんどん広がっているんだろうなと嬉しく思ってます」

――大会場だと、一番後ろのお客さんまで届いているのかな？という不安はないですか？

「どちらかというと、それが楽しいです。ライブハウスが相撲だとしたら、大会場はガンダムなんです（笑）。肌と肌ぶつかり合う部分や汗まみれでぐちゃぐちゃになるのがライブハウスの楽しみなら、大会場は派手に技を決めて派手に武器を使う楽しみがあって」

――わはは、分かりやすい例えです！

「大会場は自分自身の力だけじゃなく、特効やモニタを使ったり、色んな力を借りることで伝わることもあると思うので。幕張でどんなことをしようか考えるのも楽しいです」

――そんな中、9月にはシングル「Empty MERMAiD」がリリースされます。

「今回のシングルは“女性”をテーマにしているんですが。女性って絶対に毒を持ってると思っていて、私の中にある“毒”を描きました。私が人に見せられない毒の部分を言葉にして歌に乗せることで、聴く人のそれを肯定してあげたいと思ったんです」

――僕はこの曲にすごく痛みを感じました。

「私は自分が痛みを感じた分、人の痛みも感じられると思っていて。痛みも肯定してあげられる曲があっても良いと思ったんです。“マーメイド”ってハッピーなイメージがあるけど、結果的に王子様を奪えなくて泡になって消えてしまいますよね？それってすごく悲しい物語に聞こえるけど、好きな人を想いながら泡になった瞬間、幸せだったかも知れなくて。それは他人が決めることではなく、自分自身が決めることだと思うので。世間からは否定されちゃうような感情も、肯定してあげられる歌になれば良いなと思っています」

――なるほど。そして12月に控えた幕張でのライブですが、いま見えているビジョンは？

「今回、“メガスピーカー”とタイトルが付いていて、『大好きな音楽を大きな音で楽しむ』って意味もあるんですけど、『メガな未来をみんなでスピークする』って意味もあって。みんなと『こんな楽しいこと出来ちゃったけど、次は何しよう？』って、音楽を通じて対話出来たらいいなと思ってます。自分の好きな音楽をメガなスピーカーで楽しめる場所って、なかなかないと思うんで（笑）。ぜひ、幕張メッセに『好きだ』って気持ちを解放しに来て下さい！」