7月にリリースされたMAGIC OF LiFEの配信シングル「音無き言葉」は、もう聴いてもらえただろうか?ボーカル高津戸信幸が出会った、盲ろう者のための“触手話”というコミュニケーション手段をモチーフに書き上げた、人の心に通い合う本当の愛を見つめる物語。メンバー全員が“めちゃくちゃいい!”と声を揃え、シングル化を即決した自信曲だ。
「いろんなコミュニケーション・ツールが増えている世の中で、感じることや想像することがすごく大切だと思ってこの曲を書きました。なかなか共感しにくいテーマかもしれないですけど、受け取り方は聴き手にゆだねる気持ちで、僕はこういうふうに思ったということを“目も耳も心にある”という言葉で表現しました」(高津戸)
この話には後日談がある。レコーディングを終えたあと、高津戸は喉に炎症を起こして10日間の絶対安静を言い渡された。ライブも3本が延期。バンド始まって以来の出来事にショックを受けた心を励ましてくれたのは、自分で書いた「音無き言葉」のメッセージだった。
「声を出せなくなって、実際に“音無き時間”を体験したんですよ。でもそれは、表情が見えなくても声が聴こえなくても、胸がいっぱいになるほど愛を感じられた期間だったので。ファンの人たちからも、メンバーもスタッフもバンド仲間も、みんなからの愛をすごく感じました。この曲に僕も救われたので、胸を張って今一番伝えたい曲です」(高津戸)
「Dirty Old Men時代も含めて、ピアノが入ったのは2曲目なんですよ。『桜川』以来です。あらためて、俺らの音楽にピアノは合うなと。ドラマチックになるんですよね」(Gt.山下拓実)
「ぱっと聴いた感じ、ポップな部類だと思うんですけど。でもポップになりすぎず、リズム隊はがんがん攻めてるし、そういうところを聴いてほしいです。あまりバンドを聴かない人も、聴きやすい曲になったと思います」(Ba.渡辺雄司)
今は歌えることが楽しくて仕方がない、というバンドが向かう次の目標は、10月のツアー。MAGIC OF LiFEと改名して一周年を記念し、各会場にゲスト2組を迎えた3マン・ライブ“「Don't Stop Music」〜一周年の攻撃呪文〜”だ。出演バンドはTOTALFATとこれから発表されるが、凄い顔ぶれが集まってくれたとメンバーも興奮気味だ。
「全会場で大好きなバンドが集まって、一周年を祝っていただくので。特に東京公演は、尊敬する先輩バンドに出ていただけるんで、それだけで幸せです。ライブ自体も照明や映像や、面白いことをいろいろやろうと思ってますし、限定グッズも考えているので、ぜひ見に来てほしいです」(高津戸)
「ここで一回ぎゅっと集約して、また広がりを作るための1日だと思ってます。1年間の活動もその日に還元できると思うし、“伝えること”を一番大事にしてやりたいと思います」(Dr.岡田翔太朗)
今年から始まった地元・栃木フェスやGIFT MEN(※1)など、次々と新たなアイディアをぶちあげるMAGIC OF LiFEが目指すのは、心通い合う仲間を増やすこと。その歌があなたの心に届くまで、音楽は止まらない。
※1:MAGIC OF LiFEとRhythmic Toy Worldが合同バンドGIFT MENを結成。ライブ会場で来場者からおもちゃを集め、寄付をするプロジェクト
2015年10月20日(火) | 赤坂BLITZ | 18:00 開場 / 19:00 開演 | スタンディング ¥3,800(税込) |
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MAGIC OF LiFE (2015.9月号掲載 DI:GA interview)