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ゴスペラーズ坂ツアー2014 “ゴスペラーズの『ハモれメロス』”、最終公演（11/25[火]埼玉・三郷市文化会館）。2003年の“アカペラ港”以来、約11年ぶりのシアトリカル（演劇的）ツアーでゴスペラーズは、音楽への愛に満ちたエンターテインメント・ショーを見せてくれた。

オープニングは“ウエスタンカーニバル・メドレー”。'50年代後半〜‘60年代前半に一大ブームを巻き起こした日劇ウエスタンカーニバルを再現したパフォーマンスが展開され、観客も紙テープを投げ込み声援を送る。そのステージを見に来ていたのが、テツヤ（村上テツヤ）、カオル（黒沢薫）。工場で仕事をしながら音楽を志し、ウエスタンカーニバルに出演することを夢見ている2人は、ボンボンの学生バンドの練習場から楽器を持ち出そうとするのだが……というのが本作のストーリーだ。

舞台は50〜70年代の音楽を絡めながら進行してく。酒井雄二の温かく、ダイナミックボーカルが広がる「リトル・ダーリン」、村上の独唱による「上を向いて歩こう」、北山陽一がリードを取る「ローハイド」、安岡優のセクシーなシャウトが印象的だった「PLEASE PLEASE ME」、黒沢の濃密なファンクネスが響き渡る「Out of Sight」。ソウル、リズム・アンド・ブルース、ロックンロール、カントリー、ファンクの名曲が次々と披露され、ポップミュージックの歴史をしっかりと追体験することができた。MCのなかで安岡が「いろんな時代、いろんなジャンルの曲を歌えて、歌い手としてとても楽しかった」とコメントしていたが、観客はもちろん、このツアーによって彼ら自身も音楽の奥深さを再認識したのだと思う。

後半では「Promise」「ひとり」といった代表曲をアカペラで歌唱。ディスコ・テイストの「MOVIE☆STAR」では会場全体をダンスホールに変え、本編ラストは前山田健一（ヒャダイン）のプロデュースによる「SING!!!!!」で“2014年のゴスペラーズ”をアピール。「歌って、踊って、お芝居する我々の姿、いかがでしたか？」（村上）と笑顔で語りかけるメンバ—からも、このツアーに対する確かな手ごたえが伝わってきた。

アンコールでは初のクリスマスシングル「クリスマス・クワイア」を披露、華やかでハッピーなムードを生み出した。この後もベストアルバム「G20」のリリース、全都道府県ツアー（過去最多の全66公演本！）とビッグイベントが続くゴスペラーズ。デビュー20周年を迎え、さらなる充実期を迎えた彼らのステージをたっぷりと堪能してほしいと思う

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