geek sleep sheepが贈るスペシャル・ライヴ・シリーズ“geeks”が、今年は東名阪3か所のツアー形式にグレードアップする。対バン形式でカバーやセッションなど、通常は見られないシーン満載のこのライヴ、東京公演のゲスト・アクトはストレイテナーだ。公演を約2か月後に控え、百々和宏とホリエアツシの二人が、ライヴのコンセプトと意気込みを語ってくれた。
――二人の面識は、いつからですか。
ホリエ「一番最初にMO'SOME TONEBENDERと一緒になったのは、大阪のベイサイドジェニー。それが2003年ぐらい?ひなっち(日向秀和)が入ってちょいぐらいの時期でしたね」
百々「なつかしいね」
ホリエ「その後、ストレイテナーの対バンでも出てもらいましたけど。最初の印象は、おっかなかったですよ」
――同じ九州出身なのに(笑)。
ホリエ「同じ九州でも、博多仕込みはノリが全然違います(笑)。僕らは高校卒業と同時に長崎から東京に出ているので、長崎仕込みというわけではないから」
百々「九州時代に会ってないからね。あとで地元が長崎と聞いて、“ぽくないな”と思った」
ホリエ「“ぽくない”は、よく言われる(笑)」
――お互い、孤高の存在という気がしますね。ジャンルでくくれないし、はっきりとしたフォロワーも見当たらないし。
ホリエ「そうなのかもしれない」
百々「好きっていう人はいても、真似する人はいないというか」
ホリエ「百々さんの詞に影響を受けたとか、そういう奴はもっといっぱいいてもいいはずなんですけどね。言ってるのは、僕とゴッチ(後藤正文/ASIAN KUNG-FU GENERATION)ぐらいじゃないですか」
百々「ここ、太字で書いておいて(笑)」
――そして、geek sleep sheepとストレイテナーの共演は?
ホリエ「一緒にはやったことないです」
百々「ずっとオファーを出してたんだけどね」
ホリエ「誘ってもらって、ライヴは見に行きました。アルバムもすごく良かった。さっきも言いましたけど、僕は百々さんの詞がすごく好きで、それがさらにわかりやすくなってる。345ちゃんが歌うということもあって、ほんわかした部分がより強まってるというか、その感じもぐっと来ますね。メロディも伝わりやすいと思うし。geekって、最初からオリジナルをやって行く予定で組んだんですか」
百々「最初はとりあえず一回スタジオに入ってみませんか?ぐらいの感じで、メンバーそれぞれカバーを3曲ぐらいずつ出して。その選曲には悩みましたね。yukihiroさんはどんな音楽が好きなんだろう?って」
――初めは手探りで。
百々「なんですけど、yukihiroさんがgeek sleep sheepでやりたい感じというのは、僕を誘ったのもそこなんでしょうけど、グランジ、オルタナを、しっかり、今この時だからこそやりたいという思いがあったらしく。そういう気持ちがわかってからは、じゃあ思い切りやってみましょうということになったんですけどね。いざオリジナルを作り出すと、もうちょっと繊細な部分も出したくなって、メロディもそうだし、345ちゃんが歌うとなってからは、よりアンサンブルで持って行くような曲も増えて来て。おかげでギターがうまくなりましたよ」
ホリエ「そうですか(笑)」
百々「モーサムだと、俺はヴォーカルだからって、ギターを練習するのを避けてきたんだけど(笑)。345ちゃんの歌の比率が増えて来て、ちゃんとギターを弾かなきゃいけなくなって。ディレイタイムに気を遣ったことなんてなかったのに、ちゃんと合わせなきゃとか」
ホリエ「なるほど」
百々「yukihiroさんのドラムがすごい正確だから。面白いですね、新しいバンドをやることで、いろんな発見があるのは。楽しいです」
――ライヴの話に入って行きますが、そもそも“geeks”というのは、どんなコンセプトのライヴなんですか。
百々「ワンマンで自分たちのオリジナルを見せるのはもちろんあるんですけど、geeksは、自分たちにどういうバックグラウンドがあるかを見せるとか、若い頃に聴いていた洋楽を今の若い子に聴かせたらすごい新鮮で、そういう反応を見るのが楽しかったりとか、そこがきっかけですね。それでカバーコーナーをやったり、セッションをやったり」
ホリエ「カバーコーナー、見ましたよ。すごいですね」
百々「その時は何をやってた?」
ホリエ「スマパンとか、ニルヴァーナとか」
百々「あえてベタな曲を選んでいるところがあって。そういう場なんですよ、geeksって。普通ニルヴァーナとか、やんないですよ。こっ恥ずかしくて」
ホリエ「確かに、20代の頃は絶対出来ないですよね」
百々「それをあえて今、面白がって、ベタなものをやるという。それはyukihiroさんも345ちゃんも、この場だから出来るというのはあるんで」
――ここに、これまでgeek sleep sheepがカバーしてきた曲のリストがあるんですよ。ライヴで披露したものや、スタジオでセッションしたものも含めて。
ホリエ「(リストを見ながら)Mansunの『Wide Open Space』、いいですね。これはyukihiroさんが選んだんですか」
百々「そう」
ホリエ「僕、Mansun大好きなんですよ。東京に出てきた時に、最初に見た洋楽ライヴがMansunだった」
百々「俺は全然聴いたことなかったんだけど、最初にスタジオに入る時にyukihiroさんが選んだカバー曲にMansunが入ってて。聴いたら、“おー!”と思った」
ホリエ「確かに、ラルクの曲を聴いてると、Mansunの要素はすごい感じる」
百々「俺もMansun聴いて、ラルクっぽいと思った。どっちがどっちかわかんないけど」
ホリエ「『Wide Open Space』、いいですね」
百々「やってくださいよ。geeksにせっかく出てもらうんだから、テナーに何かお題を与えなきゃいけないんだけど、何にしようか?って、さっきyukihiroさんと345ちゃんと話してたんだけど」
ホリエ「僕らが選んじゃダメなんですか(笑)」
百々「結局、“そこはまあ流れでお願いします”ということなんだけど(笑)。最近カバーとかやる?」
ホリエ「洋楽のカバーだと、Spiritualizedの曲を1曲、音源にしてます。『Electricity』という、サイケデリックな感じの曲を、ゴリゴリのロックンロールにアレンジして」
百々「そうなんだ」
ホリエ「あと、レディオヘッドは得意ですよ。弾き語りでやってるんで」
百々「じゃあ、何でも出来るじゃない」
ホリエ「何でもじゃないです(笑)。基本的に、カバーは全然やらない4人なんですよ。対バンのイベントでたまにあるんですけど、セッションを1曲やろうと言われて、ストレイテナーはまずやりたがらない人たちなんで、僕だけ歌で参加させてもらうとか。この間NICO Touches the Wallsとやった時は、なぜか光村くんと僕と二人で、井上陽水と玉置浩二の曲を弾き語りで歌ったという(笑)。そんな感じになっちゃいますね」
百々「へえ~」
――ホリエさんがgeekに入って、というのもありかも。
ホリエ「そうですね。逆に、ストレイテナーに百々さんが入ってもらうとか。それはすごい楽しそう」
百々「いつでもOKですよ」
ホリエ「ギャインギャインに弾いちゃってください(笑)。それはうちのメンバーも大喜びですよ」
――少し世代の差はありますけど、もしも一緒にカバーをやるとしたら、90年代の洋楽になりますかね。
ホリエ「でも僕は、おそらく百々さんが影響を受けたバンドは、ことごとく聴いてないんですよ。グランジブームはもう終わってたし、中学生ぐらいまでは、ずっと邦楽を聴いてたんで。ラジオの洋楽チャート番組は聴いてましたけど、そこで聴こえて来るのはグランジとかじゃなかったんで。ジャミロクワイとか、スティングとか」
百々「そうなんだ。スマパン、ニルヴァーナとかは全然?」
ホリエ「知ってはいるけど、曲名が分からないという感じ」
百々「もうちょい前の、ガンズとかは?」
ホリエ「1曲も知らないぐらいです」
百々「マジすか~」
ホリエ「同じようなところで言うと、ウィーザーも当時は聴いてないんですよ。高校生の時にバンドやってて、ライブでコピーしてたのはグリーンデイぐらいで」
百々「そうか~。じゃあそのへんをヒントにして、これから考えよう」
――では最後に、ライヴを見たいと思っているリスナーに、呼びかけの言葉を。
百々「出演バンドが楽しんで、いろんなことをやってる姿が見れると思うので。何が出て来ても、そのまま受け止めていただければ」
ホリエ「どんな呼びかけなんですか(笑)」
百々「大阪がPeople In The Boxで、名古屋はヒトリエに出てもらうんですけど、各会場で楽しい催しを考えようと思ってます。全然かしこまらなくて大丈夫というか、みんなでイェイ!ってなったらいいですね」
ホリエ「何をやるかわからないですけど、楽しげなセッションなど出来ればいいなと。緊張感もありつつ、楽しみにしてます」
インタビュー:宮本英夫
photo:横井明彦
NEW ALBUM「candy」
(ビクタースピードスターレコーズ)
5月20日(水)SALE
収録曲「 kaleidoscope」、iTunes Store、レコチョク、moraほか各主要サイトにて先行配信中!
「kaleidoscope」MUSIC VIDEOがYouTubeでフル公開!
▶https://youtu.be/uV4SOFb6JFM
2015年5月29日(金)名古屋 Electric Lady Land
18:30 開場 / 19:00 開演
all standing ¥4,300(税込)
w/ヒトリエ
問い合わせ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2015年5月30日(土)梅田クラブクアトロ
17:00 開場 / 18:00 開演
all standing ¥4,300(税込)
w/People In The Box
問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00~18:00)
2015年6月7日(日)赤坂BLITZ
17:00 開場 / 18:00 開演
1F Standing ¥4,300(税込)
2F指定席 ¥4,800(税込)
w/ストレイテナー
問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
※高校生以下の方は学生証提示で、当日会場にて¥500キャッシュバック致します
※ドリンク代別
※未就学児童のご入場はできません
※小学生以上はチケットが必要になります
一般発売日:3月28日(土)
NEW SINGLE「The Place Has No Name」
(Virgin Records)
4月22日(水)SALE
※テレビ東京系“ドラマ24”「不便な便利屋」オープニングテーマ
2015年4月25日(土)26日(日)豊洲PIT
17:00 開場 / 18:00 開演
立見 ¥4,200(税込・ドリンク代別)
問い合わせ:ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999(平日12:00~18:00)
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