BOØWYから30年目のバンドマジック。高橋まこと最後のバンド JET SET BOYS

2017.06.1917:30

ロックバンドというのはホント不思議と言うか面白いもので、例えばあるバンドの天才と言われるようなミュージシャンが、他のバンドの同じく才能のかたまりみたいなミュージシャンと意気投合してバンドを組んだとしても、必ずしもそれが自分達の元のバンドを超えるようなもっと凄いバンドになったりしない。
僕ら聞き手からすると、ある人気バンドが解散し、同じく志向の近いバンドも解散した場合「人気バンド同士の人気メンバー同士でバンドを組めばもっと凄いバンドになるのでは」などと安直に思う時もあるが、そういう形でのバンドの成功例は海外も日本もほとんどないのではないかと思う。

でも、逆に言うとロックバンドの一番面白いとこって、やはりその不思議な「バンドマジック」なのだという気がする。
バンドが成功した後に解散し、次に名うてのミュージシャン達を集めてもっと凄いバンドマジックを意図的に生み出そうとしても、ロックバンドというのは集まったミュージシャン全員で育てるひとつの「生き物」なので、それはなかなか難しい。
結局、どんなに凄いミュージシャンやベテランのミュージシャンでも、新たなバンドメンバーと新たなバンドマジックを産み出す為には、結局またふりだしに戻り、すべてをゼロから始めなければならない。
だからロックバンドというのは本当にやっかいで手間のかかるめんどくさい生き物なのだが、ある日、突然神がかったようなバンドマジックを生み出したりする。そんな最高にドラマチックでドキドキするような瞬間がいつまでも僕らを夢中にさせるのだ。

JET SET BOYSは、あのBOØWYのドラマー 高橋まことが「最後のバンド」と断言し、活動するロックバンドだ。
メンバーはボーカル 椎名慶治(ex:SURFACE)、ベース tatsu(LÄ-PPISCH)、ギター 友森昭一(ex:AUTO-MOD、REBECCA)という凄いメンバーが揃っている。
JET SET BOYSが活動を始めた時、正直、ここまで書いてきたように「きっと、高橋まことが気の合うミュージシャン達と始めたバンドなんだろうな」位に思っていた。だがその後、高橋がやたらと「最後のバンド」と言う発言や最後の決意のような事を繰り返し語っている事を知り、だんだん気になっきて、ファーストアルバムの『JET SET BOYS』を聴いて、ブッ飛んだ。
そこには見事な新しい最高のバンドマジックが生まれていた。

JET SET BOYS 「THE THEME OF JET SET BOYS」

高橋まことは言わずと知れた日本を代表するロックバンド、BOØWYのドラマーである。BOØWYは氷室京介、布袋寅泰、松井常松、そして高橋まこと、という4人で最強のバンドマジックを生み出し、30余年前に解散し巨大な伝説として今も延々と語り継がれている。だから高橋も元BOØWYというだけでもこれからも好きに活動はできただろう。
でも、そんな高橋が60歳も過ぎてから、「BOØWYの高橋まこと」ではなく「バンドの高橋まこと」として終わりたいと決意し、プライドも脱ぎ捨て、一人で必死でバンドメンバー探しをして、見つけ出したのがこのメンバー達だったのだ。

JET SET BOYSを聴いていると、高橋まことがなぜこのJET SET BOYSを「最後のバンド」と言い切ってるのかがよくわかる。
tatsuのベースはうねりまくり、友森は得意の一撃必殺ギターリフを弾きまくり、椎名はあの抜群の歌唱力と色気たっぷりなボーカルで激しいロックナンバーも歌いこなし、そこに「ミスター8ビート」高橋のドラムが鳴っている。
このそうそうたる4人全員が自分の得意技を全力で披露し、しかも好きに楽しそうにやっている。でもそこに今までにない化学反応が起きていて、新たなバンドマジックが生まれ、見事なロックエンタテインメントとして成立しているのだ。
きっと高橋は、このやっと探し当てたメンバー3人と音を出した時に、ここに新たなバンドマジックが生まれる事を確信し、3人との信頼と自信もふくめ、これを最後のバンドにしようと覚悟を決めたんだろう。
それほど、このJET SET BOYSには高橋の自信と確信と決意がみなぎっているのがわかる。

JET SET BOYS「CRUSH AND BUILD」

発売されたばかりのJET SET BOYSのセカンドアルバム『BIRD EYE』は、この4人の生むグルーヴがさらに進化して、ひとつのバンドサウンドとして極められた素晴らしい作品になっている。中には往年のBOØWYファンが聴くと、思わず「おー!」と歓喜の声をあげてしまいそうな場面もいくつかある。そんなとこにも今のJET SET BOYSがバンドとして自信に満ち溢れている事と余裕を感じる。

歌詞も振り切っててカッコいい。あきらかに今の自分達をストレートに言い切ったと思われるフレーズがいくつも出てくる。

「過去を超えてみせようじゃない?」
「オノレの焼き直しじゃ もうしなびてやる気も出ねぇ」
「いらないんだ全部やるよ 昨日までのものは」
「根拠も自信もなんもない それでもこのまま終われない くたばりぞこないの夢があるんです」

シビれる。
4人の今までの活動を見てきたファン達みんなの胸にグッと突き刺さる。

JET SET BOYSは本気なのだ。
自分達で公言している通り、4人で本気で「ゼロから頂点」を狙っているのだ。

もうすぐJET SET BOYSのツアーが始まる。僕らオールドスクールなロックファンだけでなく、JET SET BOYSを初めて聴く若いロックファン達も、このカッコいいバンドサウンドにすぐに魅了され、きっと沢山押し寄せるだろう。
BOØWYから30余年目にして、高橋まことはこの3人と一緒に奇跡のような新たなバンドマジックを生み出したのだ。

JET SET BOYS「ZIPPER DOWN」/LIVE TOUR 2016「JET SET BOYS」 2016.7.3 TOKYO・EX THEATER ROPPONGI

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JET SET BOYS LIVE TOUR 2017

6月25日(日)群馬 高崎club FLEEZ
7月1日(土)千葉 柏DOMe
7月7日(金)宮城 仙台MACANA
7月8日(土)福島 郡山Hip Shot Japan
7月15日(土)福岡 DRUM SON
7月17日(月・祝)大阪 梅田CLUB QUATTRO
7月22日(土)愛知 名古屋APOLLO BASE
7月29日(土)東京 恵比寿LIQUIDROOM

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RELEASE

2nd Album 「BIRD EYE」
(ユニバーサルGEAR)
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横山シンスケ

渋谷「東京カルチャーカルチャー」店長・プロデューサー。その前10年間くらい新宿ロフトプラスワン店長・プロデューサー。司会やライターもやる。昔、高橋まことさんと名だたるドラマーを集めたトークイベントを企画し、司会でミスりまくり、まことさんに何度も頭を小突かれた。
東京カルチャーカルチャー:http://tcc.nifty.com/
横山シンスケ ツイッター:https://twitter.com/shinsuke4586