SCREW、ラストインタビュー。メンバー全員が、その想いを語る。

インタビュー | 2016.10.05 15:00

──では、ここで改めてみなさんにはこのバンドが10年かけて積み上げてきたものを振り返ってもらって。SCREWの10年を象徴する3つのワードを上げてみてもらえますか?

 僕からいきますね。“雨” “ライブ” “紫”。雨は、いつの間にか雨という単語が自然と歌詞に入っていたりして、雨は切っても切れないものになってました。ライブは、ライブしたくてSCREWを組んだんで、これは外せないです。紫はイメージカラー。

──紫がイメージカラーって、それだけで珍しかったんですよね。

 いなかったですね。だから、当時は「俺、天才だな」と思ってたんです(笑)。だいたい黒か白でしたから。結成当初、SCREWは毒を吐きだす、ねじ込んでいくというのがあったんで、その毒に関連づけたバンドカラーがいいなと思って紫に決めて。ライブでも“紫に染まってこい”とか煽ったりしてたんですよ。そうしたらだんだんとその煽り文句が周りのネタにもなってきたので、こっちとしては“よっしゃ!”という感じでした。

マナブ “ライフ”と”ライフ“と”ライフ“です。生活と命と人生、ですね。SCREWが日常であり、命でもあり、人生でもあったので。

ジン “感情”と“個性的”と“ファン”ですね。感情は、歌詞にしても曲にしてもライブにしても、僕らは人の感情に触れるというか。バンド名は鋲がつけたんですけど、SCREWという名前には感情をねじ込むという意味も込められているんで、そこは10年間貫いてこられたかなと思います。個性的というのは、メンバーそれぞれ個性的だし、バンドとしても異色だったと思うんです。わがままで。ファンというのは、この10年色んな場面で支えられてきました。ファンの子がいるから曲が作れたり、色んな場面でファンの子のことを考えながらやってきた10年でしたから。

和己 僕は“奇跡”と“仕事”と“支え”ですね。奇跡というのは、このメンバーやファンに出会えたこと自体が奇跡だと思うから。仕事というのは、このバンドで初めて自分の夢が叶ったので。支えというのは、僕自身の人生をこのSCREWに支えてもらってたからですね。

──なるほど。そんなSCREWも11月1日、ついにファイナルライブを迎える訳ですけど。こちらはどんなものになりそうですか?

 どうしていいのか分かんないのが現状です(一同笑)。解散ライブが何曲ぐらいやるものなのかもわかりませんし。長いのが必ずしもいいって訳でもないですし。ただ、さっき僕は解散を決めたことを後悔してないっていいましたけど、11月1日以降、それを後悔するようなライブができればいいんじゃないかなと思います。「ああ、SCREWやめなきゃよかった」って思えるようなライブということは、自分も満足するカッコいいライブだと思うんですね。そんなライブをしたいですね。

──解散を後悔するようなライブ。それ、カッコいいですね。

 じゃあ、そこ見出しで(笑)。

ジン 僕はまだ考えきれないです。みんなと決める段階までは、深く考えたくないですね。深く考えすぎるとファンの子の顔とか想像しちゃって、普通じゃいられなくなるんで。でも、ライブが楽しいときって鋲はステージから帰りたがらないんですよ。この10年間、後ろから見ててそれは分かってるんで(笑)、個人的には曲はいっぱいやった方がいいなと思います。

マナブ しめっぽくならないようにするべきだなとは思ってますね。でも、しめっぽくなりがちなんですよ、俺ら(笑)。最後だからといって個人的な感情をあまり露呈しすぎるのカッコよくないなと思っているので、自分は極力通常営業でいられるようにしたいです。最後まで自分が目指していた姿でステージに立っていたいなと思います。

──どんなに自分の目の前でメンバーやファンがガーガー泣こうが?

マナブ 僕は泣かない(きっぱり)。それが目指してきた姿なので。

和己 僕は自分の気持ちをすべて音で吐き出して、みんなの気持ちをすべて受け止める。そういう覚悟でステージに上がろうと思ってます。そして最後、みんながぐちゃぐちゃな笑顔で終われたらいいですね。

──ぐちゃぐちゃな笑顔で終わる、これもいいですね(微笑)。

 なるほど(微笑)。でも、終わりの曲はもう決まってるんじゃないですか。

──アレですか?やはり。

 かなぁ(微笑)。アレを最後にやっておかないと、いままでやってきたこの10年が成立しないと思うので。でも、めちゃくちゃで終わるのも違う気がするんですよ。ファンの子は激しく、アグレッシブにライブに参戦してくれてますけど、ウチらはもっと綺麗なものという気も最近はしちゃってて。だけど、感動させてもしょうがないしね。かといって、暴れるだけ暴れて終わっても“はいはい”って感じでガキっぽいじゃないですか?

──ああー。そこは10年やってきたバンドならではの終わり方を見せたい。

 うん、そうですね。年齢を重ねて、年齢に見合った終わらせ方というのがあると思うし。でもその逆もありますから。そこはこの先の話し合いで決まると思うので、いまは謎。

──SCREWが終わった後はみなさんどうされるんですか?

ジン 動画制作に勤しむと同時に。

マナブ ユーチューバーになってたらどうしよう(一同爆笑)。

ジン 動画やりつつ、音楽は続けたいです。

 音楽を続けるとはいえないですけど、やりたいなという気持ちは当然これだけやってきたのであるので、終わった後に深〜く悩みます。ここで「またやるのでお願いします」とは言えないです。SCREWでやりきったし燃え尽きたし。そのためにやってきましたから。年齢的なことを考えても、10年やった後にまたやるというのはなかなか難しいですよ。けど、歌っていたいなという気持ちはあります。だから、自分の中に一つの転機があれば「よしやろう」ってなるかもしれないし。あんまりいまは考えたくないです。

──マナブさんはもうステージには立たないんでしたっけ?

マナブ そうですね。ステージはこれで終わりです。11月1日が終わるまでは、次のことは考えたくないです。

和己 自分もそうですね。今後どうするのかは、SCREWの全てが終わってから考えます。

──分かりました。それでは、ラストライブに向けて、最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

ジン いろんなところでいってきたんですけど、この10年すべてを見てきた人はそんなに多くはないと思うんです。でも、僕らが10年やってきたことを満遍なく出したいと思っているので、目に焼き付けてほしいなと思います。

マナブ 楽しんでもらえたらいいかな。泣きたい奴は泣いてくれていいし。それぞれのSCREWに対する思いを持ってライブに来てほしいです。

和己 いままでで一番最高な時間にしましょう。

 暴れたきゃ暴れていただいて構いませんし、泣きたきゃ泣けばいいし。終わったら燃え尽きて、空っぽになりましょう。そして、“終わらなきゃよかったのに”と、後でみんなが後悔するようなライブにしましょう。

SCREW02

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