黒崎真音、バースデーライブツアー開催!アニメソング界の異端児を目指す彼女の野望とは?

2017.11.2915:00

インタビュー/東條祥恵

「私はこれからもっと“異端児”になっていこうと思います」
自ら歌詞を書き、アニメソングを中心に活躍してきた黒崎真音は、自身のデビュー7周年を記念したベストアルバム『MAON KUROSAKI BEST ALBUM -M.A.O.N.-』を区切りとし、今後は自分がもっとも得意な分野であるダークな世界観をアニソン界でも自身のオリジナル曲でも表現していくという。2018年は、大好きだというライブ「MAON KUROSAKI Birthday Live Tour 2018 -prism- supported by dアニメストア」で幕をあける黒崎真音に話を聞きながら、彼女の“異端”っぷりを紐解いていく。

──最初に、まず真音さんにどうしても確認しておきたいことがあるんです。9月に初のベストアルバム『MAON KUROSAKI BEST ALBUM -M.A.O.N.-』をリリースされましたけど、これで活動を休止するとか引退するとかではないんですよね?

 はい。この質問はよくされました(微笑)。ベストアルバムを出したときにネット上であったりサイン会をやったときも「真音ちゃん、辞めないでね」というメッセージをファンの方から頂いたんですけど。まったく辞めるつもりはありません(笑顔)。

──ホッとしました。前回のインタビューでは、真音さんの暗黒時代をじっくり聞かせていただいたんですけど。そういう過去の暗い自分を、パブリックな場で話すのって怖くないですか?

怖くないですよ。ただ、デビューした直後は元気な曲、明るい曲が多くて、その作品のイメージもあったのであまり自分語りをすることはなかったんですが。もう7年も活動してますからね。私と同じようなものを抱えてらっしゃるかたが世の中にいたときに、私が過去について語った記事を見て「時間がたったらこういう風に話せるようになるんだ」と思ってもらえるかもしれないので。だから、私はこれまで隠したいと思ったことはなかったんです。けど、周りのスタッフさんに「話が重くて、あまりにも“黒崎真音”という名前のイメージにハマりすぎだから止めろ」といわれ、初期の頃はあまり話さなかったんです(笑)。

──あまりにも暗黒すぎるだろうと。

ええ。アニメソングを歌わせてもらう以上、アニメの世界観、メッセージ性をまず尊重したいという思いがあったので、そこは私も納得して。それで活動を重ねる中で、どんどん自分のことも話すようになった感じです。

──なるほど。真音さん初のベスト盤は“アニソン縛り”というのが大きな特徴でしたけど。選曲をアニソンに限定した理由は?

まず私はアニメソングを歌いたくてデビューさせてもらったので、自分の純粋なオリジナル曲よりアニメ、ゲームのタイアップ曲のほうが圧倒的に多いんですよ。なので、今回は“黒崎真音7年間の集大成”というお話だったので、シングル曲と思い入れの強いアニメソングを入れたんです。曲順は、私はライブが好きなので、ライブのセットリストみたいに「ここはバラードが欲しいな」とか。自分でそういうバランスも考えて決めました。

──真音さんはアニソンシンガーのなかでも、デビュー作から自ら歌詞を書かれてましたが。ベスト盤のなかで、歌詞を書くのが大変だった曲を上げてもらうとしたら?

1曲目の「Magic∞world」です。デビューして初めて作詞をした曲なので自分の気持ちをどれぐらい込めればいいのか、アニメのテーマにどれぐらい寄り添えばいいのか。そのバランスもまったく分からないなかで、悩みながらがむしゃらに書いた歌詞だったんですよ。でも、いま読んでみると、ちゃんとその当時の自分からのメッセージは残ってて。自分から出たものに嘘はないんだなと時間が経って気づきました。

──メッセージという意味では、全曲通して、逆境と戦いながら立ち上がっていく気持ちが描かれてますよね。

そうですね。「負けるな」とか「進め」とか(笑)。そうやって、がむしゃらに前に進んでいくのが私自身のテーマでもあるのかなと思うんです。そういうことをメッセージにするということは、自分がそれだけ負けやすかったり、弱い自分と戦い続けているところがあるからそういうメッセージをあえて発信して。自分にいい聞かせるように、おまじないみたいに唱えてるのかなと思ってるんですけどね。

──ということは、暗黒時代から抜け出した真音さんだけれども、そういうネガティブな自分はまだまだ自分のなかに潜んでいると。

めちゃめちゃいますよ。暗黒時代も昨日のことのように思い出しますから。中高生時代だからすごく昔なんですけど、それぐらい身近で。もはやそれが自分の性格の一部でもあるんですよ。

──乗り越えたとしても、当時あったものがまったくなくなった訳ではなく、自分を形成する血肉になっているということ?

なってると思います。そうしなきゃいけないなと思いましたね。そういう過去にずっと蓋をして卑屈になって生きていくのは嫌だったんですよ。そう思ったとき、自分には“歌”があった。それを歌うことで自分のなかのそういうものを消化して、発信することでマイナスの感情もプラスに変えて“昇華”できると思ったんです。

──これまでいろんな曲にのせて昇華してきたと思うんですが、まだ消化できてない当時の過去のドロドロとした痛み、苦しみ、嫌な自分も残ってるんですか?

まだまだ歌詞にしきれてないものがいっぱいあります。世の中にはハッピーな人、いつでも陽気で、元気だけが取り柄ですという人もたくさんいらっしゃいますが。そんな人もどこかで悩んだり落ち込んだりという経験はされてると思うんですね。私は“そこ”を歌いたいんですよ。私自身が、落ち込んだときに響く音楽が好きなんです。そこでふと聴いた音楽が、そのときの自分の心情とリンクして「私と同じ考えの人がこの世のどこかにいるんだ」と思うと、ちょっとだけワクワクした気持ちになれたんですね。そうやって、離れてる人に手紙を渡すじゃないですけど。ひとりで落ち込んでる人にメッセージを発信したいというか。そういう人がパッと聴いたとき、寄り添えるような曲が歌いたいんです。だから、私にとってアニメソングは“太陽”なんですよね。

──では、真音さん自身は?

私は太陽と月だったら絶対に月のタイプで。太陽みたいなギラギラパワーとは違って、ひっそり存在する超日陰系なんですね(笑)。だからこそ、憧れたんですよ。太陽のようなアニメソングに。

──あー。なるほど。

ものすっごいパワー溢れるアニメソングは、自分にはないものがたくさん詰め込まれていたから「あそこにいってみたい」と思ったんですよね。アニメソングの世界は音楽のジャンルも歌ってる人も、いろいろ。それなら私のように日陰系で、日陰系のアニメソングを歌う人がいてもいいんじゃないかと思ったんですよね。そっちが本来の自分の故郷ですから(笑)。

──どんなに明るいタッチの曲とか可愛い系のアニメソングも歌っていようが。

そっちは頑張って立ってるところもあるんです(微笑)。

──では、ベスト盤の中で一番日陰系のエッセンスが出てる曲というと?

「君と太陽が死んだ日」とかはタイトルからしてそうですし。「SCARS」は私の趣味が溢れ出した曲ですね。元々ゴシックメタルが好きなので、こういう退廃的なイメージでカオスな曲はすごい好きなんですよ(笑顔)。

──では、逆に日陰系の真音さんとは正反対の方向にベクトルが向いてる曲というと?

「ハーモナイズ・クローバー」という曲はすごく平和で柔らかいタッチの曲なので、最初にこれを聴いたときはどの自分で歌えばいいのかというのをすごく悩んだ曲でした。なんとか学生時代の思い出を絞りに絞って思い出していったら「小学生のとき、友達の家でゲームをして楽しかったな」とか「中学校の部活でトランペットやるのが楽しかったな」というのが見つかって(笑)。

──日陰系でも、過去をさかのぼってみたらピースフルな自分もいたじゃないかと。

ええ。自分にもこういう思い出があるんだなというのに気づきました。この曲と出会わなければ、こういう自分を自ら発信することはなかったでしょうね。

──こういう曲を歌うとなると、また大変なんですか?

それが、意外と楽しかったりするんですよ。歌うと気持ちがのりやすくて。自然と歌えてる自分に私が一番ビックリしました(微笑)。

──ビックリしたといえば「VERMILLION」のSUGIZO(X JAPAN/LUNA SEA)さん作曲&プロデュース、真矢(LUNA SEA)さんがドラムという豪華メンバーともコラボしてたんですね!

はい。LUNA SEAは昔からTVで見てましたし。X JAPANは最近聴きだしまして。私、YOSHIKIさんとアメリカのイベントでご一緒させて頂いたことがあるんですね。ALTIMAというユニットで、アメリカのボルチモアで開催された<OTAKON>に出演したとき、その打ち上げの席でお話しさせて頂く機会がありまして。そこから2年ぐらい後にSUGIZOさんとのコラボすることになったので、不思議なご縁を感じました。

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MAON KUROSAKI Birthday Live Tour 2018 -prism- supported by dアニメストア

1月14日(日) マイナビBLITZ赤坂
1月20日(土) 梅田CLUB QUATTRO
1月21日(日) 名古屋ReNY limited

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[対象公演]
1月14日(日) マイナビBLITZ赤坂
[受付期間]
受付中~12/15(金)23:00
※規定枚数になり次第終了

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RELEASE

ベストアルバム「MAON KUROSAKI BEST ALBUM -M.A.O.N-」
(NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン)
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