25年を12曲で!無理!でも最高だった『ウルフルズ フリーだぜ!! 野音で25祭』

2017.05.2418:00

ウルフルズ 野音

ウルフルズ フリーだぜ!! 野音で25祭
5月20日(土)日比谷野外大音楽堂
Report:兵庫慎司

1週間前に突然開催が発表された、ウルフルズ、デビュー25周年を記念しての、そして5月24日リリースのニュー・アルバム『人生』を控えてのフリー・ライブ。
ウルフルズで日比谷野音でフリー・ライブ、となると、2003年、ジョン・B・チョッパー(現ジョンB)の再加入お披露目ライブとして行って以来。その時は本当に急遽だったようで、時間は昼の12時とかそれくらい、照明もステージセットもなんにもない、楽器と機材を置いただけのガラーンとしたステージだった。が、今回は発表は急遽だったが前もって準備されていたようで、ステージセットも照明もがっちり組まれている。あたりまえか。なお、物販で「デビュー25周年タオル」、バンドとかフェスとかでよくあるスポーツタオルみたいなのじゃなくて、銭湯に持っていくような作りの、「ああ、ウルフルズだなあ」とうれしくなるようなやつが販売されていた。で、飛ぶように売れていた。
なお、このライブはBSスカパー!で生中継された。

『人生』の1曲目、「せやなせやせや人生は」のインスト・バージョンをSEに、登場……しないなあ。出てこないなあ。と思ったら、客席後方から悲鳴のような歓声が上がる。左後方からトータス松本&ジョンB、右後方からウルフルケイスケ&サンコンJr.が入ってきて、まんなかまで進んだと思ったら左から右へ(右から左へ)客席を横断してからステージに到着。フロントで4人並んで笑顔で手を振ってから配置につく。
「うわあ、すごいわあ、いっぱい来てくれてほんまありがとう、感無量です。今日は25周年を祝うフリーライフなんですけど、無料とはいえ、出し惜しみしません。音楽もフリー、みんなもフリー、値段もフリー!」というトータスのあいさつをはさみ、軽快でせつないデビュー・シングル「やぶれかぶれ」でライブがスタート。で、2曲目が「すっとばす」だったあたりで多くのファンが「あ、25周年ライブだからリリース順に曲をやっていくんだ」と気づいたと思う。というか、私がそうでした。「ほら とばすぜヒット」とトータスが歌うのを聴いて、ああそうだよなあ、この曲を出した頃はまだヒットを飛ばしたことがなかったんだよなあ、と思い出して、ちょっとしみじみしたりする。

ウルフルズ

なお、中盤、「笑えれば」と「ええねん」の間のMCで、トータス、「お気づきかもしれへんけど、今日は時系列でやってるんですよ」と明かす。「今日は中途半端な位置で『ガッツだぜ!!』やったでしょ? けっこう思いこみかもね、『ガッツだぜ!!』ってキメ曲やからええ位置でやらなあかん、とか。やってて思いました、『このへんでやっとくとラクでええな』と」だそうです。

ウルフルズ

トータスが自分の歩みに合わせてギターを鳴らして、ボトルネックで「♪ジャーーー、ジャン!」とキメるおなじみのやつをはさんで「金の切れ目は!」「縁の切れ目」のコール&レスポンスから「借金大王」(ただしトータス、なぜか『金の切れ目は!』『金の切れ目が!』と『が!』バージョンを加えていた)。そしてまさに中途半端な位置での「ガッツだぜ!!」「バンザイ~好きでよかった~」のヒット曲連打。さらに「笑えれば」の美しいメロディで野音を満たしてから、メンバー紹介のMC。
トータスは前述の曲順の話をした。ケーヤンは「今日はせっかくやからね、最近めったにしないんですけど、マラボーを。あれをするとギターが弾きにくいんです。でも今日は3曲目までつけてました」。あのケーヤンが首にかけるふかふかの羽根みたいな襟巻みたいなやつがマラボーという呼称であることを、初めて知りました、私。

ウルフルズ

サンコンは、野音に着いたら事務所の社長に「おめでとう! 今日は25年前を思い出してやるんやで」と言われて、25年前ってどんなふうにやってたかなあ、と思い出してみたら、もっとムダな動きが多かったと。なので、今日はムダな動き多めでたたいてみます!とあいさつ。
ジョンBは、「僕はウルフルズの中では出来が悪くて、個人的には25周年に達してへん」と自虐ネタで爆笑をかっさらう。4年半の間脱退してしていたことを言っているわけだが、それ言ったらウルフルズ自体そのあと4年半活動休止しているわけで、厳密に言えば誰もフルで25年はやっていないので、そのへんはうやむやにしとけばいいのに、と思いました。笑ったけど。
あとジョンB、ウルフルズ復帰の時もこの野音でライブをやった話もした。「(客席で)男の子が号泣してたのを憶えてます……きみ?」と客席を指して、また爆笑を起こす。「なんで今日は泣いてへんの? 今日は笑顔やなあ」。

ウルフルズ

そこから「ええねん」「バカサバイバー」「どうでもよすぎ」と、プロレスでいうところのハイスパートに突入。3曲続けてどんどんテンションを上げていったトータス、「どうでもよすぎ」を歌い終わったところで「しんどー! 酸欠なった! 復活の時、この曲やもんな。がんばったな。『どうでもよすぎ』ぐらいから楽しすぎて、酸素がなくなって、ナチュラルハイで、どこまでも一緒にやりたかったけど……ありがとう」と、最後のゾーンに入ることを告げる。
そして『人生』から2曲。SEでも使ったウルフルズ初の演歌調楽曲「せやなせやせや人生は」と、歌詞も曲もアレンジも含めて今後ウルフルズのライブにおいて大事なポイントで何度も歌われるであろう新しき名曲「バカヤロー」で、本編をしめくくった。

アンコールは、出てくるなりトータス、「あと4分しかないって!」とやや慌て気味にハープとマイクを手に取る。もちろんこの曲、「いい女」。
最後の「曲終わってトータスが去って曲が終わったと思ったらまた演奏始まって、ケーヤンが『トータスに会いたいか!』ってあおってまた戻ってくる」JBスタイルのあれ、いつも何度もくり返すけど、今日は一回だけでした。本当に時間がなかったようです。
ただ、曲を聴いていて、記憶に蘇ってきたこと。25年前、新宿日清パワーステーションでのファースト・アルバムのリリース・ライブの時、この曲で何度も出たりひっこんだりするトータスを観て、「これ10年後もやってたらすごいけどなあ」と思った。その10年後、ライブでこの曲を観ている途中で「うわ、あの時から10年経ってる!」と気がついて感動した。
で。今日、ここ。25年。10年どころではない。そして、「いい女」に限らず、歌詞どころか各楽器のフレージングまで耳にこびりついてるくらい聴き慣れた曲たちを、こんなに新鮮に届けてくれる。
10年前よりも20年前よりも25年前よりも、今の方がいいライブをやっている。いいバンドになっている。具体的にどこが? と言われると困るが(基本的にやっていることは変わらないバンドなので)、でも、とても、そう実感した。
いいバンドなんだなあ。で、いいバンドだってことにわりかし早めに気がつけてラッキーだったなあ、おかげでこんな長いこと観ることができているもんなあ、と、つくづく思った。

セットリスト

01. やぶれかぶれ
02. すっとばす
03. 借金大王
04. ガッツだぜ!!
05. バンザイ〜好きでよかった〜
06. 笑えれば
07. ええねん
08. バカサバイバー
09. どうでもよすぎ
10. せやなせやせや人生は
11. バカヤロー
Encore
いい女

 

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ウルフルズ ツアー2017 人生 ~デビュー25周年やな!せやせや!~

6月24日(土)埼玉・戸田市文化会館 SOLD OUT
6月27日(火)大阪・フェスティバルホール SOLD OUT
7月2日(日)新潟県民会館
7月8日(土)仙台・東京エレクトロンホール宮城
7月15日(土)広島・JMSアステールプラザ 大ホール SOLD OUT
7月16日(日)香川・サンポートホール高松 大ホール
7月19日(水)京都・ロームシアター京都 SOLD OUT
7月30日(日)名古屋・愛知県芸術劇場 大ホール
8月3日(木)東京・中野サンプラザ
8月6日(日)北海道・札幌 わくわくホリデーホール
8月11日(金・祝)鹿児島市民文化ホール 第2ホール
8月13日(日)福岡サンパレスホール

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