渋谷公会堂物語 第12回 語り手:DAISHI、seek(Psycho le Cému)初のホール公演を開催した場所、「お客さんにとってすごく大切な思い出が残る距離感の会場」

コラム | 2019.02.15 18:00

第12回 語り手:DAISHI、seek(Psycho le Cému)

渋谷公会堂は、1990年代に入ると、インディーズ・シーンのバンド、特にいわゆるヴィジュアル系のバンドがその人気の高さを印象づける場として活用するケースも増えていくが、今回登場するPsycho le Cémuも、まさにそうした機運に乗って、メジャー・デビュー前の2002年に渋公公演を果たした。
初ホール公演でもあった、彼らの渋公体験は、その後の活動を進める上でも、一つのものさしになったようだ。
──最初に渋谷公会堂を意識したのは、いつころ、どう言うタイミングでしたか。
seek(Ba.)見てた頃は何も考えてなかったですけど、やっぱりザ・ドリフターズの「8時だョ!全員集合」ですよね。「8時だョ!全員集合」をやってたところやと聞いて、“ああ、テレビで見てたあのステージなんや”っていう。
DAISHI(Vo.)僕は、売れてるバンドがやってるところというイメージでした。好きなバンドがどこでライブをやるんやろ?と見た時に、“渋谷公会堂決定!”という文字を見ただけで“わっ、すごい!”っていう。その言葉の圧力というか、武道館と同じくらいの…。
seek五文字の強さってあると思うんです。バンと見た時の、“日本武道館”と“渋谷公会堂”という漢字五文字の力ってすごいなあと思いますよね。
DAISHI行ったこともないし、キャパがどれくらいなのかもわかってないんですけど、“すごい大きなところなんやろうな”という勝手なイメージで。

メジャー・デビューという流れのなかで、いちばんデカいトピックが渋谷公会堂でのライブやったんやないかと思います(seek)

──そのホールを、Psycho le Cémuもメジャー・デビューを前に経験してしまったわけですよね。
seek自分たちの勢いをいちばん感じてた時期ではありましたね。バンドとしてのエネルギッシュさということですけど。自分たちだけで、地元・姫路で活動を始めて、東京に出てきて所属事務所が決まって、次にレコード会社も決まって、メジャー・デビューするんだ!という、そういう流れのなかでいちばんデカいトピックが渋谷公会堂でのライブやったんやないかと思います。
DAISHIただ、あの渋公は自分たちで決めてる感じやなかったね。
seekそう、いろんなものが動き始めてて…。
DAISHI「次は渋谷公会堂をやります!」って。でも、僕らからしたら、“お客さん、入るんですか?”という感じでしたから。
seek渋公に至るまでの階段みたいなものが確かにあって、同じような世代のバンドがみんなそこで壁にぶち当たってたんですよ。だから、僕らも“果たして、どうなるんだろう?”と思ってた時に、ちょうど事務所のイベントがあって、そこでチケットが発売されたんですけど、その日に売り切れたんですよね。
DAISHI今は、大きなイベントに出たからって、その日にチケットがソールドアウトしましたっていう話はあまり聞かないですよね。
seekバンドにもよるんでしょうけど、みんなが知るタイミングってデカいなあと最近よく思うんです。その当時、僕らがこだわってたんですけど、見た目が派手で、これだけわかりやすいのに、バンド名がなんと読むのかわからないようにしたいということで、その「あのサイコなんとかっていう、派手なバンド」が初めて実際の僕らと一致する瞬間がきっと、その事務所のイベントだったんですよね。それがあっての渋公だったので、僕らがシナリオを書いたわけじゃないですが、いちばんいい流れの時期だったのかなとは思いますね。
DAISHI一発目の打ち合わせで「あれ、動かせますか?」と聞いたら「ザ・ドリフターズから動かしたことがないから、無理かもしれません」という答えをいただいた記憶があるんですが、ちょうど過去と未来というテーマでやってたので、「ステージが動いて過去と未来を往き来できたらめちゃくちゃいいね」という話をしてて、「やってみます」ということになったんですけど、でもリハで失敗したんやな。
seekケーブルを捌くのがね。僕らの場合は機材がいっぱい載ってるので、ドリフさんのコントやお芝居で使う状態とは違って、ステージを回すまでの時間にケーブルを捌く人間を手配できるのかというのがリハの時には段取りがつかなくて、でもそれからぶっつけで本番をやって、成功したんですよね。
DAISHIすごいよねえ。
seek僕らも、よく面白い企画を考えてたなあと思うんです。というのが、この時の追加公演はちょっと日にちが離れてて、今ではあまりないことだと思うんですけど、逆にそれを利用して何か面白いことをやろうということで、その追加公演のネタになる芝居の映像を初日の入りの時に撮ってるんです。メンバーがタイムマシンに乗ってる設定なんですけど、追加公演用のメイクと衣装でメンバーがハイエースを運転してお客さんが入り待ちしてくれてるところを入っていって「タイムワープするぞ!」っていう(笑)。その現場にいたお客さんからしたら、“何の映像を撮ってるんやろ?”という感じやったと思うんですけど、その4日後の追加公演に来たら、“あの時の映像や!”とわかるわけです。
──日にちが空いてたおかげで、映像の編集作業が可能になったわけですね。
seekやってることは無茶苦茶やと思うんですけどね(笑)。メイクも、追加公演のメイクで撮影して、それを全部落として、今度は初日のメイクをするっていうことをやったわけですから。今から考えたら、「わからないから」とか「始めやから」と言うことでやれたことがいっぱいあって、今同じことをやるとなったら、絶対嫌やろなと思うんですよ(笑)。

公演情報

ディスクガレージ公演

Psycho le Cému 20周年プロジェクト「TWENTY STORY」

-第1章- 20th Birthday Party ~ぼくらの成人式~

2019年5月3日(金・祝) 品川インターシティホール

※本公演はFOOD+1DRINK付きのパーティー形式になります。
チケット一般発売日:2019年2月17日(日)

■20周年プロジェクト「TWENTY STORY」

Psycho le Cému 20周年プロジェクト「TWENTY STORY」

-第2章- エピローグ ~もう一つの未来へ~

2019年5月12日(日) 中野サンプラザホール

チケット一般発売日:2019年2月17日(日)

■20周年プロジェクト「TWENTY STORY」―第2章―

Psycho le Cému 20周年プロジェクト「TWENTY STORY」

-第3章- PLC Home Party

2019年6月7日(金) 新宿BLAZE
出演:Psycho le Cému / SiXX / MIMIZUQ / Dacco

チケット一般発売日:2019年2月17日(日)

  • 兼田達矢

    インタビュー

    兼田達矢

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