兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第32回[6月の巻~前編~]

コラム | 2019.06.24 17:00

イラスト:河井克夫

音楽などのライター兵庫慎司が、自分が観たすべてのライブなどについてひとことレポを書いて月2回のペースでアップしていくこの連載、1年半ほど続けていますが、その中でも今回、最多かもしれません。15日間で13本。何も観てない日は3日だけ、あとダブルヘッダーの日もありでした。だからなんだと言われると困るが。

6月1日(土) サザンオールスターズ @ ナゴヤドーム

このサザンのツアーのファイナルは東京ドーム2デイズなのですが、その15&16日は(後述のとおり)行けないスケジュールなので、名古屋まで行きました。新しい曲、代表曲、レア曲すべて網羅した、もう全方位的に「最高!」「まいりました!」な3時間半。後半で桑田がシモネタ全開のくっだらないヅラを装着し、同じくシモネタ全開のくっだらない姿のダンサーたちとともに「マンピーのG☆SPOT」を歌う、という、サザンのライブにおいて(ソロの時もか)恒例のシーンがあって、私毎回必ずそこで涙腺決壊してしまうのですが、この日も、いや、これまで以上にそうでした。

6月2日(日) fox capture plan ゲスト:the band apart @ F.A.D YOKOHAMA

fox capture planが初めて行う対バンツアーの2本目。このDI:GA ONLINEでfoxの3人+バンアパ木暮の座談会の司会をしたこともあって (こちらです)、横浜まで行ってきました。もう本当に、堪能! と言いたくなるすばらしい演奏だった、どちらも。細部に神は宿る、でも細部以外にも宿りまくる、とでもいうか。「これ俺にもできそう」と思わせてくれるところがすばらしい場合もあるけど、その真逆の方向の「うわ、絶対無理。バケモン、この人たち」と思わせてくれるところがすばらしい時間だった。
先攻はバンアパで後攻がfox、で、fox終わったあとにバンアパも出て来てフロアをバックに記念撮影。ただしバンアパ原は帰らなきゃいけなかったようで欠席、その代わり「この写真使って!」と自分の写真を用意してきてfoxに渡しておく、という周到ぶり。しかもその写真がかなりアレなシロモノだったのにも大笑いでした。

6月3日(月) P青木ひとり生誕祭 @ 渋谷TSUTAYA O-EAST

ライブ制作会社でありイベンターであるATフィールド、その代表の青木勉氏が、自らの誕生日を祝って毎年開催しているイベント……って書くと、なんかだいぶアレな感じですね。事実なんだけど。まあ、キュウソネコカミに「ハッピーポンコツ」という曲を捧げられるほど愛されキャラのおじさんです。ライブ制作を手がける等で青木さんと関わりのあるバンドが出演。今年は超能力戦士ドリアン、TENDOUJI、SPARK!! SOUND SHOW!!、東京初期衝動、リーガルリリー、tetoが出演。
いいメンツ!というわけで足を運びました。ちょっと遅れてしまったんだけど、着いたらトップの超能力戦士ドリアンが始まったところだった。間に合った、と思ったら、その前にオープニングアクトとして青木さんが出て、ミスチルの某曲を歌った、ということが、これ以降の出演者のみなさんのMCからわかりました。しかもフルコーラス歌ったそうで、「長いって!」「普通ワンコーラスでやめるって!」「お客さんの顔見た?」などと、つっこまれ放題つっこまれていた。しまった、観たかった。

6月4日(火) 眉村ちあき @ 新木場Studio Coast

三回目のワンマン。観ていて心震えっぱなしの時間でした、本当に。リアルサウンドにレポを書いたので、そちらをぜひ。

6月5日(水) マキシマム ザ ホルモン ゲスト:ヤバイTシャツ屋さん @ Zepp DiverCity(TOKYO)

ダイスケはんの首のヘルニアが治ってライブ活動再開の復活ツアー。6月19日の新木場Studio Coast(ゲスト:BiSH)も観て、まとめてこのDI:GA ONLINEでレポを書きます。このツアーの最終日、6月25日Zepp Nagoyaが終わってからのアップになります。アップされたらお知らせします。(→ライブレポはこちらです。※7月1日追記)
なお、ヤバT、中学の頃から大ファンであるホルモンと初めての対バン、夢がかなってめっちゃ喜んでいた。こやまたくや、「音楽って夢ありすぎるー!」と絶叫。

6月6日(木) 江沼郁弥 @ Zepp Tokyo

これでライブ3回目で、3回とも観ているが、今回がいちばん「わかりやすくなった! 伝わりやすくなった!」と思った。3ヵ月連続で出したばかりのデジタル・シングルも、どれも、伝えたいことがはっきりとした上にメロディがとても強くなった、これは多くの人に届くと思わせる素敵さだった、そのトーンを正しくライブにトレースした、というか。ここからがさらに楽しみになるステージだった。
あと、江沼、ソロになってからのバックは、木(というバンド)のオヤイヅカナルがシンセ、同バンドのナイーブがドラム、それと江沼、という編成だったんだけど、今回は木のベースのテツも加わって4人編成になっていた。次、もしギターの齋藤聖悟も入ったら、完全に「江沼郁弥&木」になりますね。

  • 兵庫慎司

    TEXT

    兵庫慎司

    • ツイッター

SHARE

関連記事

イベントページへ

最新記事

もっと見る