兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第7回[5月の巻~前編~]

コラム | 2018.05.22 17:00

イラスト:河井克夫

音楽などのフリーライター兵庫慎司が、自分が観たライブ等について、短く何か書く、という連載、7回目、5月前半編。フェス2本とコンベンション1本を含め、そしてさいたまスーパーアリーナから新宿紅布まで含め、計9本です。

5月1日(火) 忘れらんねえよ @Zepp Tokyo

結成10周年を記念し、かつ、ベース梅津拓也がこの日をもって脱退ということで『サンキュー梅ックス』と銘打って行われたZepp Tokyoワンマン。連休谷間の平日にもかかわらずソールドアウト。
10周年と梅津ラスト、両方の意味でバンドのキャリアを総括するような、3時間半・34曲という、どはずれたボリュームのライブだった。途中で、忘れらんねえよと親しいおとぎ話の有馬和樹&牛尾健太と、かつて忘れらんねえよのサポート・メンバーを務めた爆弾ジョニーのロマンチック☆安田がゲストで登場。前者は「俺たちの日々」、後者は「うつくしいひと」を、忘れらんねえよと共にプレイした。
楽しい、全然大丈夫、今日で梅津くんとやるの最後かと思ってたけどライブ始まったら気にならなくなった──柴田、MCのたびに、そんなことばかり言っていた。本当にそうだったのだろうが、でも同時に、梅津が去ってしまうことがつらくて寂しくてたまらないという気持ちが、全身から表れていた。特に後半、MCの時間になるたびに、やたらと長くしゃべろうとする。このライブが終わってしまうのがイヤで、その時が来るのを少しでも遅らせようとしているようにしか見えなかった。それがとてもせつない、いいライブでした。

5月4日(金・祝) OBLIVION DUST @渋谷TSUTAYA O-EAST

最近わりとマメにワンマンを観ている。で、観るたびにどんどんおもしろくなる、このバンド。ボーカルのKEN LLOYD、冷静にすべてをわかってパフォーマンスしているようにも見えるし、とんでもない天然のようにも見える。淡々とステージを進めているように見える瞬間もあるし、いきなり衝動に身体を乗っ取られてしまったように思える瞬間もある。要は予測できなくて、そこがおもしろいのだった。

5月5日(土・祝) VIVA LA ROCK 2018 @さいたまスーパーアリーナ

今年で開催5回目にして、初めて足を運びました。3日間開催の3日目。
いろいろ観たが、特に最高だったのが、TAKUMA(10-FEET)、TOSHI-LOW(BRAHMAN / OAU)、細美武士(the HIATUS/ MONOEYES /ELLEGARDEN)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、峯田和伸(銀杏BOYZ)、と、5人のゲスト・ボーカルが次々に登場した東京スカパラダイスオーケストラのステージ。豪華にも程がありました。
なお、その最後に登場するや、己の額をマイクでボコボコ殴って皮膚が赤くなっていた峯田和伸、のちの銀杏BOYZのステージでは、アンコールの「エンジェルベイビー」のシメで、マイクスタンドを床に叩きつけた反動ですっ転んだ時に、頭をモニターにぶつけ、左目の上をパックリ切って流血。場内を「心配」の空気一色にする、でも本人は淡々と去る。
 あ、あと、キュウソネコカミ。前半で「TOSHI-LOWさん」をやったんだけど、MCのタイミングで、さっきスカパラのステージに出たTOSHI-LOWが、スーツ姿のままステージ右ソデから登場。セイヤのそばに立ち、しばし睨みつけたあと、ひとことも発さないままステージ左ソデへ去った。セイヤ、「今のは? 幻?」。という、大笑いな出来事がありました。

5月6日(日) JAPAN JAM 2018 @千葉市蘇我スポーツ公園

今年で開催9回目。このフェスをやっている会社の社員だった2014年までは全日、社員でなくなった2015年からも、1日は足を運んでいます。3日間開催の3日目。
去年は風が強く、砂埃がすごくて大変な居心地だった。今年は相変わらず風は強かったものの、すべての地面を天然芝&人工芝で覆うことで、砂埃問題は解決しました。しかし、元の自分の勤め先だったことを忘れて「すごいことやる会社だなあ」と思う。いったいいくらかかったんだろう。
いろいろ観たが、特に最高だったのが、まずヤバイTシャツ屋さん。ゲスト・ボーカルでROTTENGRAFFTYのNOBUYAとN∀OKIが登場。NOBUYAは「肩 have a good day」を、N∀OKIは「週10ですき家」を歌う(しかもNOBUYAは巨大肩幅シャツ姿)。いずれもヤバT屈指の意味なし楽曲だが、いずれもふたりの歌唱レベルの高さで、「え、こんないい曲だったのか!」と驚く仕上がりになっていた。お客さん、ザワザワしてました。
それから、四星球。まず、「勝手にコラボします!」と、ヤバイTシャツ屋さんに扮して登場してひと笑い。で、04 Limited SazabysのGENがゲスト・ボーカルで登場することは事前に告知されていたが、その登場のしかた。四星球と一緒にフォーリミの「swim」をやって去る、四星球は普段の自分たちのライブに戻るが、途中でまたいきなり「swim」を演奏し始める、GEN慌ててダッシュで戻って来て歌う──というネタだったのでした。しかもそれが何度もくり返される。GEN、一回去ったあと、合計4回ダッシュで戻って来て歌ったのだった。大笑い。

5月10日(木) MOROHA @渋谷7th FLOOR

MOROHA、過去10年間の代表曲を再録したアルバム『MOROHA BEST ~十年再録~』で、6月6日にユニバーサル・シグマからメジャー・デビュー。ということで、この日、コンベンションが行われたのだった。一般にチケットは売らず、業界関係者を招待して行うお披露目ライブです。
最初に20分くらいMOROHAのプロフィール等を紹介する映像があり、そのあと1時間ぐらいライブ、という構成だった。
あまりによかったので観ながらいろいろ考えた。で、いろいろ考えたので、リアルサウンドにそのことを書いた。
こちらです。未読の方、ぜひ。http://realsound.jp/2018/05/post-194442.html

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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