兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第7回[5月の巻~前編~]

コラム | 2018.05.22 17:00

5月11日(金) クリープハイプ @日本武道館

4年ぶり二度目の日本武道館ワンマン。ステージ両側斜め後ろまで人を入れるほどのびっちり超満員。
とてもいいライブだった。すでにいろんなところで語られているし、この日のMCで尾崎世界観本人も口にしていたが、4年前の武道館の時は、レーベル移籍のゴタゴタがあったりして、怒りや呪詛のパワーでステージに立ったライブだったが、今回はストレートな音楽の喜びに溢れた時間だった。
アンコールで尾崎、9月にニュー・アルバムを出すことと、そこから22ヵ所のツアーを回ることを発表し、「今が1番いいです、自信があります」と言った。そして、「最後は、前へ進んで終わります」と言ってから「二十九、三十」をやった。そのあとWアンコールで「愛の標識」をやったんだけど、その尾崎のMCも含め、そこまでの流れも含め、あと自分が特に好きな曲であることも含め、その「二十九、三十」が僕にとってのハイライトでした。
なお、写真は、Wアンコールを終えた尾崎が「今だけ撮っていいですよ。私がいるうちに撮って」と言った時のもの。

5月12日(土) GLIM SPANKY @日本武道館

初の日本武道館。武道館なのにメンバーを映す画面とか特効とかなしのシンプルなステージ。メンバーふたりもサポートメンバー3人も、例によって対して動かず、黙々と演奏し、歌うだけ。それだけですばらしいショーになるのがこのバンドである、ということを証明する、堂々としたステージだった。そんな簡素なステージングが、ハコのでかさとマッチしていた。もっとでかくなってもこのままでやれると思う。
このライブを観ていて思ったことを、ブログに書きました。こちらも、未読の方、ぜひ。http://shinjihyogo.hateblo.jp/entry/2018/05/17/071511

5月13日(日) 大木温之 @新宿紅布

オープニング・アクトに元ハミングス角森隆浩のウクレレ弾き語り。次に1人ピーズことはること大木温之のアコギ弾き語り。三番目に、ピーズの二代目ドラムだったウガンダと一時期ピーズのサポート・ベーシストを務めていたアキラ(はるがボーカル&ギターで4人でライブをやっていた時期がちょっとあったのです)が在籍するバンド、赤い夕陽。で、トリは、元デキシー・ド・ザ・エモンズのハッチハッチェルの「ハッチハッチェルオーケストラ」が出る、というイベントでした。
日本武道館を大成功に終わらせた2017年6月9日を最後に、バンドとしてのTheピーズはお休みしたまま。はるさん、一人ピーズやトモフスキーのサポート等でいっぱいライブやっているけど、もう1年経っちゃうし、最近どうなのかな、と気になって、観に行ったのでした。
新曲やってた。とても意欲的で前向きなライブだった。もう一回ぐらい観てから、どこかに何か書きたいと思っています。書いたらここにリンク貼ります。

5月14日(月) ホフディラン @新代田FEVER

毎年恒例、今年で7回目になる、ホフディランの「春のベースまつり」。そもそもは、サポート・ベースのキタダマキが別の仕事で出られない日にライブが入ってしまい、どうせなら誰かひとりに頼むんじゃなくて友人知人のベーシストいっぱい呼んでお祭りにしてしまえ、というような按配で始まったイベントです。
基本、ベーシストひとりにつき2曲ずつ弾いていく構成。最初の2曲はワタナベイビーがバイオリン・ベースを弾きながら歌う。で、そこから、今年は、ナガイケジョー(SCOOBIE DO)→Sundayカミデ→寺岡呼人→ウエノコウジ→田村明浩(スピッツ)→グレートマエカワ(フラワーカンパニーズ)→ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)というラインナップでした。
最後に出て来たハマ・オカモト、「何この順番! 荷が重い!」。で、長々とソロを弾くことを強いられ、見事なプレイを聴かせる。
今年初参加だったのは、ナガイケジョーと田村明浩。皆勤賞はグレートマエカワ。アンコールは全員出て来て「ホフディランのテーマ」。ステージの上も下も、全開で楽しく始まり、全開で楽しいまま終了した、いいイベントでした。

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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