パノラマパナマタウン岩渕想太へインタビュー!バンドを通じて今、彼らが伝えたいこととは?

インタビュー | 2019.02.27 18:00

神戸大学の軽音楽部で集まった4人で結成されたオルタナティブロックバンド・パノラマパナマタウンが、2月13日に1stフルアルバム『情熱とユーモア』をリリースした。バンドのテーマでもあり、フロントマン岩渕想太のテーマでもある言葉を冠にした作品は、いま彼らが伝えたいこと、大事にしたい信念が十二分に詰まっている。そんな今作を通してバンドの基本理念とライヴ観を探るべく、岩渕へインタビューを行った。彼が「自分の人生を自分のやり方で生きろ」と訴えかけるのはなぜなのか? その答えがここにある。
──最新作『情熱とユーモア』、タイトルがまさにバンドのメンタリティを表すものだと思うのですが、その言葉に至る背景にはどんな思想があるのでしょう?

……込み入った話になるんですけど、いいですか?(笑)

──(笑)。大歓迎です。

今の時代、特に将来のことを考えずとも大学に行けるし就職もできる。生きているだけなら深く物事を考えずとも毎日を進んでいけるので、空しい時代だなとも感じていて。でも生活するうえでいちばん大事なのは自分の心の声、自分のなかで燃え滾っている熱い気持ちだと俺は思っているんです。そういうものを出せる空間を作りたいし、自分たちの音楽を聴いた人も熱狂してほしい。熱くなりたいし、熱くしたい――そういう気持ちで音楽を作っています。

──では情熱=心の声であると。

はい、そう思いますね。それを前は「熱狂」という言葉で表していたんですけど、「情熱とユーモア」という言葉のほうがしっくりくるなと。

──たしかに「熱狂」と「情熱とユーモア」はイコールでもあるけれど、後者のほうが、解像度が高く伝わりやすい。『情熱とユーモア』の楽曲にはそういう表現も増えた印象があります。

昔は歌詞も音楽も、伝わらなくてもいい、自分らで満足できる音楽が作れたらいいと思ってたんです。でもメジャーデビューのタイミングで出した『PANORAMADICTION』の「フカンショウ」という曲が自分の想定してなかった層にまで届いて、パーソナルな想いや叫び、熱はちゃんと人に届くんだと知りました。届くんだったら、同じようになんとなくで生きちゃってた人や、流されて生きてきた人の想いを変えたいという想いが強くなってきたんです。

パノラマパナマタウン「フカンショウ」Music Video

──「同じように」ということは、もともと岩渕さんもそういう人間だった?

僕自身、バンドで生きていきたいと思ったのが大学生でこのバンドを組んだ時なんです。それまでは正直、やりたいことがあんまりなかったし、なんとなーく大学まで行ったところがあって。でも心のどこかで、やりたいことを見つけたい、将来についてじっくり考えたい気持ちはあったんですよね。

──そんな時にパノラマパナマタウンを組んで、そのやりたいことを見つけたということですね。

もし自分がやりたいことを見つけられてなかったら、「なんとなく」で職業を選んでいたかもしれない。もちろんそれでも生きていけるけど、1個1個の選択に意味があるほうがいいなと思うんですよね。自分の直感を信じてほしいし、めちゃめちゃ生きてると感じる瞬間を大事にしたほうがいい。

──なぜ岩渕さんはそこまで「生き方」を大事にするのでしょう?

いや、でもそんなに真面目なものでも、信念でもないんです(笑)。ただ「なんとなく」で生きていくことが気持ち悪い。その気持ち悪さを避けたいんだと思います。「$UJI」は名前があるのに出席番号で呼ばれることの気持ち悪さ、なんでも無理してカテゴライズしたり決めつけられることの気持ち悪さを感じるから。あるひとつのものに決めつけられた瞬間に、それ以外の自分の持ち味や特技も捨てられてしまう。でもその捨てられるところに、その人の個性や面白さがあったりしますよね。簡単に言い表せられないことこそ、その人の味だと思うんです。

──「月の裏側」で歌ってらっしゃることとつながりますね。

どれだけ親しい人にも表に出さない部分を誰もが持っていると思うんです。自分ひとりでいる時間で考えたり思うことはすごく大事だから、自然とそういうメッセージになるんだと思いますね。なんとなくで過ごすことや予定調和はラクだけど、そこにどれだけ抗えるかが表現だとも思うんです。

──ミュージシャンはライブをすればするほど同じ曲を何度も演奏するので、絵画や塑像などに比べると予定調和に抗うのは難しい面もあるのかなと思うのですが。

ああ、たしかにそういう考え方もありますよね。でも同じ曲を何度も演奏するのは、言葉と同じようなものだと思うんですよ。「おはよう」とか「お疲れさま」とか、毎日言う言葉だけどその時々で意味が変わってくるじゃないですか? ライブで演奏するのもそういうことなんじゃないかなって。その日の人と人との感覚を大事にしたいし、来てくれる人に歌いたい気持ちはすごく大きいです。

公演情報

ディスクガレージ公演

1st full album "情熱とユーモア" release tour「HUMAN PARTY」

2019年3月21日(木・祝) 千葉LOOK
2019年5月18日(土) LIQUIDROOM[TOUR FINAL]
チケット一般発売日:2019年2月3日(日)

VIVA LA ROCK 2019

2019年5月3日(金・祝)~5月6日(月・振休) さいたまスーパーアリーナ
※パノラマパナマタウンの出演は5月5日(日・祝)

チケット一般発売日:2019年2月23日(土)

RELEASE

「情熱とユーモア」

1st full album

「情熱とユーモア」

(A-Sketch)
NOW ON SALE
  • 沖 さやこ

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