【インタビュー】GRASAM ANIMAL、2ndアルバム『GOLDEN BAD』完成&リリースパーティー開催!「“これまでのロック史全部に勝つ”を叶えます」

インタビュー | 2019.05.08 12:00

ビートをちゃんと黒人並みにして、和音を有機的に構造して、ちゃんとしたサウンドでやる

(バンドの資料を読んで)まだプロフィールに「デイリーヤマザキ」って書いてあるんだ(笑)。

──気になりますか。

ふふ、わかんない。俺はずっと引っかかっているんですけど。

──僕も引っかかってますよ。「狙ってる感のあるプロフィールだな」って。

アハハハハ。

──では木屋さんの口から説明すると、GRASAM ANIMALって何者なんですか。

前身バンドをギターの熊谷拓人とやっていたんですけど、そのバンドで鳴らしてる音楽が嫌になっちゃったんです。それで新しく作ろうと思って、メンバー募集をかけたらベースの柳澤凌成とドラムの歌代が入ってくれることになり、2015年にGRASAM ANIMALを結成しました。音楽でいうと、「ビートをちゃんと黒人並みにして、和音を有機的に構造して、ちゃんとしたサウンドでやる」この3つを基軸としてやってます。

──僕は4人の音楽に対する向き合い方が好きで。前に「これまでのロック史全部に勝たなければいけない」と言ってたじゃないですか。

ああ、はいはい。

──先日、ハンバート ハンバートの佐藤良成さんが「音楽は勝ち負けじゃないというけど、勝ち負けなんだよね。だって勝てなきゃやめていくでしょ」と話してて。その言葉に共感したんですよ。表現は自由なものだと思われてるけど、その中でもちゃんと勝敗はあるよなって。

アルバムを出すということは、もちろん毎作自分たちの基準を越えているからリリースしているわけですけど。まだ世間が俺らに気づいてないので、認知の壁は感じてますね。

──勝ち負けについて、今はどうなんですか?

基本は全員に勝つところにラインがあるので……そういうことですね。曲を出しているということは、俺らの作品は「周りに勝っている」ということです。

俺はポップ野郎なので良いメロディにしないと気が済まないフシがある

──じゃあ2ndアルバム『GOLDEN BAD』は出来上がって、どんな手ごたえを感じてます?

逆に、どう思いましたか?

──前作『ANIMAL PYRAMID』の「抱きしめたい」を聴いたとき、ドラマの主題歌に選ばれてもおかしくないと思ったんですよ。それだけ大衆ウケする音楽をやっているのに木屋さんが話した通り、まだ人に知られてないのが「おかしいな」って。……ただ、今作はアルバム全体で大衆性が増した気がして、ここから人に広まっていく可能性を感じました。

ドラマの主題歌と言っていただきましたけど、そういう感じはありますね。1つ1つの曲が感情を引っ張っていけるなって。狙っているワケじゃないですけど、そういうものにしないと良くならないと思います。多分、前作は爆音で流したり、しっかり聴かないとわからないことも多かったと思うんですよ。まだまだ表出していない部分があった。今までに比べて『GOLDEN BAD』は、もうちょっと軽くなれた感じはあります。このアルバムに文句を言える人は少ないはずだし、悪い言い方をすると浅く広くというか。

──より幅広い人に届けるアプローチができたのは、どうしてだったんですか。

最初からみんなに聴かれたい趣向は強いですし、俺はポップ野郎なので良いメロディにしないと気が済まないフシがある。あとは根が良い奴だから、自然に作るとキレイな曲がいっぱい出てきちゃう(笑)。

──「キレイな曲」というのはメロディの話をしているのか、歌詞の話をしているのかどっちです?

「ヤモメ」とか「花の香りに」のことです。この2曲はエスニックな感じにも近いんですよ。「ヤモメ」はスウェーデン・ポップスっぽくしたくて、「花の香りに」はブラジル・ポップスにしたかった。雪景色とか広い草原とか、そういう感動する情景が好きなんです。

──情景を感じさせる音楽は、これまでも木屋さんが意識していたことですよね。

うん、音楽ってそういうものですからね。良い音楽なら情景は感じるものだと思いますよ。

──そうか……ちなみに初めて情景を感じた音楽ってなんですか。

フジファブリックの「Anthem」を聴いたときは「うわぁ、スウェーデンだ」と思いましたね。

──あれって、確か10年前とかですよね。そもそも木屋さんって、どんな音楽を聴いてきたのかなと。

家でずっとビートルズが流れていた、とかそういう音楽の英才教育はなくて。普通にBUMP OF CHICKEN、RADWIMPS、9mm Parabellum Bulletとかを聴いてましたよ。

──意外っ!他の人から「昔からいろんな音楽を聴いてそうですよね」と言われないですか。

確かにそういう風に思われてますけど、俺は叩き上げなんですよ。母親はSMAPとミュージカルばっかり聴いてて、父親はドゥービー・ブラザーズばっかり聴いてた。俺はどちらも好きになれず、あんまり親からの影響は受けないで育ったんです。みんなが聴いてたような邦楽のバックグラウンドしかないまま、前身バンドを始めて。高校3年生になってようやく洋楽も聴くようになった。だから俺らの音楽は、ちゃんとした洋楽っぽさがなくて荒いんですよ。

──だからこそ、J-POP好きな人にも届く音なんじゃないですか。

そうなんですかね?まあまあ、そういうこともあるかもしれないですね。

──曲を作る行為って、そのときの精神状態が影響することもあります?

一気に曲を書き上げることってほぼないんですよ。Aメロまでとか1番までしか作れないまま、半年間かけてようやく曲が完成するパターンが多くて。だから精神状態といってもカオスなんですよね。

──1曲できるまでに、いろんな精神状態が混じっている

まあ……曲は暗い気持ちになった方が作れますね。暗い気持ちになると死に近づくじゃないですか。生じゃなくなったときにパワーが宿るんですよ、人には。

──……パワーって何ですか?

神の力ですね。

──……ん?(笑)。

アハハハハ。ワザと変な言い方しましたけど、要はアイデアが浮かびやすくなる。獣は危機に直面すると出血をしないために血がドロドロになるんですね。その状態って異常じゃないですか。異常だけどすごく鋭敏になるし、そっちにいた方がものを掴めるというか。だから、少しでも暗くなった方が良い気がする。

──曲を作るときは暗くなるように意識してる、と。

ただ、無理に暗くなる必要はなくて。楽しいときは楽しいままで良い気がします。人には感情の波があるから、そのラインが上に行ったときはステージで演奏して、ガーッと下がったら曲を作る。そういうサイクルで心身をボロボロにしていけばいいんです。

公演情報

ディスクガレージ公演

『GOLDEN BAD』 Release Party

2019年6月2日(日) 心斎橋CONPASS
出演:GRASAM ANIMAL、BimBamBoom、manchester school≡、Mississippi Khaki Hair

2019年6月14日(金) GARAGE(下北沢)
出演:GRASAM ANIMAL、ベランダ、ナツノムジナ、CHIIO

チケット一般発売日:2019年5月11日(土)

RELEASE

「GOLDEN BAD」

NEW ALBUM

「GOLDEN BAD」

(EIGHT BEATER)
5月8日(水)SALE
  • インタビュー

    真貝 聡

SHARE

GRASAM ANIMALの関連記事

アーティストページへ