藤木直人、音楽デビュー20周年!ニューアルバム『20th –Grown Boy-』を掲げ、全国ツアー開催!新作の制作秘話、音楽活動への思いとは?

インタビュー | 2019.06.19 20:00

今年の7月に音楽デビュー20周年を迎える藤木直人が、通算8枚目となるオリジナルアルバム『20th –Grown Boy-』をリリースし、デビュー記念日となる7月7日からはアニバーサリーツアー『Naohito Fujiki Live Tour ver12.0 〜20th-Grown Boy-みんなで叫ぼう!LOVE!!tour〜』をスタートさせる。シングルやミニアルバム、ベストアルバムなどのリリースはあったが、フルとしては実に10年ぶりとなる作品にどんなアプローチで臨んだのか。また、原点回帰を掲げた一昨年のライブハウスツアーを経て、今年のホールツアーではどんなステージを見せてくれるのか。現在放送中の朝の連続テレビ小説「なつぞら」をはじめ、ドラマや映画、舞台と役者として精力的な活動を続ける彼に自身の音楽活動に対する思いを聞いた。
──今年の7月7日でCDデビューから丸20周年を迎えます。
とくになんてことはないんですけどね(笑)。ずいぶん時間が経ったんだな〜って思うくらいです。
──藤木さんにとってはどんな20年でしたか。
音楽だけをやってる人だったらCDデビュー20周年って誇れることだと思うんですけど、僕は基本的に役者をメインでやってる人間で。とくに最近は音楽活動は2〜3年に1回するくらいなので、『20年やってきました!』って胸を張って言えるわけではないと思っています。ただ、20年経ったっていう事実だけ、ですかね。
──ドラマ、映画、舞台と役者として活動をされる中で、ご自身にとっての音楽活動というのは、どんな場所でしょうか。
もともと高校生の時にギターと出会って。ギターを弾くのが大好きで、今はプロのミュージシャンと一緒にライヴでは音を出せるわけですよね。それは贅沢というか……ま、究極の趣味の場所ですかね(笑)。ただ、音楽シーンで戦うっていうのは、それとはまた別の話じゃないですか。役者は主演だけじゃなくて、いろんな配役があって成り立つ話ですけど、ミュージシャンはみんながそれぞれ主演っていうか、自分の看板を背負って戦ってる世界であって。やっぱり生半可な気持ちや才能じゃ通用しないんだなっていうのを思い知らされた場所でもある。そういった意味でも今は究極の趣味の場所ですね。
──それでも、趣味と言えるっていうことは、ギターに出会った時の興奮や楽しさっていうのは今も変わっていないということですね。
そうですね。楽しいですね。でも、ライヴをやる中では、もっとギター練習しなきゃいけないなと思ってて。そこはある程度のクオリティというか、趣味だけじゃすまないっていう部分もあるので、単純に楽しんでるだけじゃないのかもしれない。でも、今リハーサルが始まったところなんですけど、バンドのメンバーと過ごす時間は楽しいなってあらためて思いますね。
──アルバムのタイトル『20th -Grown Boy-』からもギター少年の面影が浮かびます。
20周年で何かネタあるかなって思った時に、T.Rexの『20TH CENTURY BOY』だって思って。それに掛けた曲で始まりたいなって思ったんですね。僕は映画『20世紀少年』にも出演してるので、ちょっと面白いかなっていうだけの発想です(笑)。本当はもうちょっとセンチュリーに似せた単語にしたかったんだけど、シライシ(紗トリ)さんがネイティヴの方に英詞を見てもらったら、それは成り立たないって言われて。いろいろある中で「Grown」っていうのが妥協点でしたね。
──ニューアルバムの内容に関してはどう考えていましたか。『∞ Octave』からは10年ぶりとなりますが。
「20年の区切りなので、今までお世話になった人たちに曲を書いてほしいなって思ってて。結果、シライシさんや(寺岡)呼人さん、井手(コウジ)さん、前に書いてもらったことがある橋口くん(wacci)や川村結花さんとか、お願いしたかった人に書いてもらえたし、さらに、いきものがかりのよっちゃん(水野良樹)とTAKUROさん(GLAY)に書いていただけたので、贅沢なラインナップになったなって思いますね。よっちゃんに関しては事務所の後輩なんですけど、いつか書いてほしいなって思ってたので、書いてもらえてよかったなって。
──水野さんにはどんなリクエストをしたんですか?
逆に、どう思うかっていうものを書いてもらえたほうがいいなって思ってましたね。あまりこっちから言うと面白くないなと思ってて。ただ、僕はいきものがかりのバラードやミディアムの曲がいいなと思っていたんで、そんな話もしつつ、でも、「じょいふる」みたいな曲でもいいよって言ったんですけど(笑)。で、僕がスポーツのラジオ番組をやっていて、よっちゃんも「Number」でコラムを書いたりしてるので、そういうアスリートに対しての曲っていうものがもしできるんだったら、みたいな話もしてて。そういう中からピンと来て書いてくれたのかな。
──アスリートに対する応援歌にもなってるんですね。藤木さんは水野さんから「プライド」を受け取ってどう感じました?ピアノとヴォーカルから始まるバラードになってます。
水野節が炸裂してるなって思いましたね。まさに思ってたど真ん中の曲を書いてくれたなって言う気がしてて。でね、こんなに頼りない先輩ですけど、よっちゃん的には『頑張って突っ走ってる藤木さんとアスリートと、重なる部分があると思って』って言ってくれたので、本当にありがたいし、嬉しいなって思いましたね。
──<終わりなき旅が続く>と書いた水野さんをはじめ、みなさんが藤木さんに対して、前向きなメッセージを投げかけてるように感じました。シライシさんは<立ち止まり振り返るのはまだまだ早いんじゃないの?>や<新しく踏み出して>と書いてますし、呼人さんも<まだ終わりじゃない/さぁ描きはじめよう 新しい物語を>と書いてます。
そうなんですよね。コンセプチュアルなつもりではなかったんですけどね(笑)。詞の内容は何もオーダーしてなかったんですけど、みなさん20周年に合わせて書いてくださっているので、どの曲聴いても同じこと言ってる、みたいな(笑)。でも、それぞれの持ち味というか、この先を見るにしても、いろんな表現の仕方があるんだなって思って、すごく面白かったですね。
──みんながまだ振り返る時期じゃないんだってことを書いてきてるってことに関しては藤木さんはどう感じましたか。
続け方っていろいろあるんだろうなって思いましたね。当然、できなくなっていくこともいっぱいあるだろうし、形が変わっても続けていくことができるのかもしれないし。とにかく、自分でピリオドを打つ必要はないのかもしれないなとも思いました。まあ、でも、言葉で言うのは簡単じゃないですか。この先も歩いていこう!みたいな、そんなことは簡単に言えるけど(笑)、じゃあ本当に歩けるのかって思うと、ねぇ。
──例えば、20年前は、20年後も全国ツアーをやっていると想像してましたか?
ああ~、そんな先のことは考えてなかったですよね。やっぱり成功者しか見てなかったから、単純に成功するだろうって簡単に考えてて。役者としてはすごく役に恵まれて、もちろん、そうじゃない部分もたくさんあったけど、世間の皆さんに知ってもらえてっていうこともあった。だから、この世界で生きてくっていうのは大変なことなんだけど、いろんなラッキーがあったりして、20年経ってもこうやってツアーができるってことはすごくありがたいことだなって思います。
あとは、普段、俳優をやってる時っていうのは、ファンの存在って見えづらいんですよね。最初の頃のライヴは、自分ができないことがいっぱいあったりとかして、いろいろ試されてるっていう気がしながらやってたけど、いつからか、基本的には僕を支持して、僕に興味があって、チケットを買ってわざわざ来てくれるファンの方とアットホームな空間を作るっていうことに幸せを感じるようになりましたね。
──本作には、応援してくれている方々や支えてくれてるスタッフや周りの人への感謝の気持ちも込められてますよね。
うん、そうですね。基本的には今は、ファンに対する感謝でしか活動してないわけだから。世間の人にたいしてどうこうって言うような存在ではないわけだし。
──昨年のライブハウスツアーを拝見させていただいたんですけど、若いファンの方も増えてるなっていう印象でした。
ん〜僕にはわかりません。ライヴをしててひとりひとりのお客さんにインタビューするわけじゃないから(笑)、ざっくりとしか見えてないんですけど、昔からのファンの方もすごく多くて。思い思いのツアーTシャツを着て来てくださるわけじゃないですか。私は何年前からファンです、みたいな。そう言う方は古い曲も知っててくれるし、そういう方に支えられてるし。
──皆さんできるだけ、ツアーのversionの数が少ない方を着てくるんですか?
単純にデザインの好き嫌いなのかもしれないし、わからないですけどね。
──古参ですよっていうのは伝えたいですよね。
そうそう。売れる前から知ってたよって言いたかったりするじゃないですか。
──「ぶちょー」って叫ぶ人をにらんだりとか(笑)。
あはははは。いや、にらみはしないでしょう(笑)。自分はすべての役に思い入れがあるし好きですけど(笑)、ファンのみんなにとっては、キャッチーな役っていうのはいくつかあったりするじゃないですか。で、年末にファンクラブイベントやった時に、いろんな方からメッセージいただいて読んだんですけど、「THE LAST COP/ラストコップ」(2016)を見てファンになりましたっていうのがあって。いやいや、あの役のどこを見てファンになるんだ?って(笑)。あんまり出てこないし、すごいマジメな刑事の役だったのに。でもまあそういう方もたまにはいるんだって思って。
──警視正で特別出演の枠でした。『ホタルノヒカリ』や『ラスト♡シンデレラ』じゃないですよって言いたかったのかな。
いやいや、それは本当なんだと思うんですよ(笑)。ドラマって極端じゃないですか。みんなが見るわけじゃない。昔は4人に1人は同じ作品を見たりしていたけど、今はそうじゃない。自分も毎クールドラマ見てるかって言ったら、何本かある中で興味があるものを選んで見て、それでも最後まで見きるものなんてほとんどないわけだし。そう考えると僕がやってることを知ってもらえてないのかもしれない。たとえば、上田(晋也)さんとかレギュラー番組がいっぱいあるわけじゃないですか、バラエティだったり、スポーツ、情報、ニュース……本当に不特定多数の人に目にしてもらえる機会があるけど、役者って意外とないんだなって思いますよね。

公演情報

ディスクガレージ公演

Naohito Fujiki Live Tour ver12.0
~20th-Grown Boy-みんなで叫ぼう!LOVE!!Tour~

2019年7月7日(日) 広島・東広島芸術文化ホールくらら 大ホール
2019年7月14日(日) 岡山・倉敷市芸文館
2019年7月15日(月祝) 福岡・福岡国際会議場
2019年7月18日(木)19日(金) 東京・豊洲PIT [SOLD OUT]
2019年7月27日(土) 愛知・名古屋市公会堂
2019年7月28日(日) 大阪・NHK大阪ホール
2019年8月2日(金) 北海道・札幌共済ホール
2019年8月4日(日) 宮城・仙台PIT
2019年8月18日(日) 新潟・りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 劇場
2019年8月31日(土) 山梨・河口湖ステラシアター ※雨天決行・荒天中止

チケット一般発売日:2019年6月1日(土)

RELEASE

「20th -Grown Boy-」

8th ORIGINAL ALBUM

「20th -Grown Boy-」

(ポニーキャニオン)
2019年6月19日(水) Release!
※初回限定盤(CD+DVD+20周年記念オリジナルモバイルバッテリー)、通常盤(CD only)の2TYPE
※画像は初回限定盤
  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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