the GazettE、ロングツアーとなった『NINTH』を最高の形で締めくくる!ワールド・ツアーから帰国したばかりの麗(Gt)と葵(Gt)、戒(Dr)にインタビュー!

2019.08.09 15:00

昨年6月13日に最新アルバム『NINTH』をリリースし、その後1年以上に及ぶロングツアーをスタートさせたthe GazettE。ホール、ライブハウス、海外など様々な場所でライブを行い、会場がどこであれ常にオーディンスを熱狂させる彼らは、超一級のライブバンドといえる。と同時に、今回のツアーを通してthe GazettEがさらなる進化を遂げたであろうことも想像に難くない。そんなツアーも終盤に入り、残すところ国内の2公演のみとなった。ワールド・ツアーから帰国したばかりの麗(Gt)と葵(Gt)、戒(Dr)をキャッチして、今回のツアーについて語ってもらった。
──<WORLD TOUR 19 THE NINTH PHASE #04 -99.999->と銘打って、北米、南米、EU、アジアで16公演を行ったワールド・ツアーはいかがでしたか?
戒(Dr)前回のワールド・ツアーは『DOGMA』のツアーの一環という位置づけで、今回もそれは変わらなかったです。海外だからといってthe GazettEがどういうバンドなのかを紹介するようなライブではなくて、『NINTH』を基準にしたライブをしてきました。想像どおりというわけにはいかない部分も多々あったけど、今までのワールド・ツアーで経験したものを、いい形で昇華して臨めたツアーだったかなという印象がありますね。向こうでライブをやって感じたこととか、ファンの反応を踏まえてセットリストを少し変えたりしていったこともあって、各地でいいライブができたんじゃないかなと思います。
葵(Gt)僕は、前回よりもthe GazettEを普通にロックバンドとして捉えて、音楽を聴きにきてくれている人が多いことを感じました。ライブに来てくれる人自体も増えたし。だから、今回も海外でツアーをして良かったなと思う。やれるだけのライブをやれたと思うし、来てくれた人達の反応も良くて、いいツアーになりました。
麗(Gt)アルバムを作っている時から海外でライブをすることは想定していて、ツアーでは国内でも、海外でも一貫して『NINTH』の曲達を聴かせようという話をしていたんですよ。前回は“海外だから”というところがあったりしたけど、今回はそういうことはなかった。どこでライブをするにしても変わらないパフォーマンスでやっていこうということが念頭にあって、それは実現できたんじゃないかなと思います。
──今のthe GazettEにとって海外公演は特別なものではないことがわかります。皆さんは何度となく海外ツアーをされてきていますが、海外ツアーの好きなところと、苦手な部分をあげるとしたら?
僕は海外にいくと日本にいる時と違って、ちょっと気持ちが浮いた感じになるんですよ。リラックスする部分は、ありますね。ライブ当日とか、ライブ前の楽屋にいる時、ライブが終わった時に自分がリラックスしていることがわかる。たとえば、ダラス(アメリカ)のThe Bomb Factoryという会場は裏にゲーム機があったり、ジムがあったりして、いいなと思うんですよ。そういう環境で気持ちがリラックスして、本番で“グッ”と気持ちが入るというのが、すごく心地好いい。日本でも、そういうふうにライブをやれたらいいのになと思いますね。日本でライブをする時は、会場全体がマジメな雰囲気だったりするから。海外でツラいのは、やっぱり移動かな。ライブで疲れた後の移動は、本当に体力が削られる。移動する距離がハンパじゃないから、バスはものすごく時間がかかるし、飛行機は速くていいけど集合時間が早朝だったりするんですよ。移動がもう少し楽だったら、海外ツアーは最高だなといつも思っています。
僕は、海外で好きなところはないですね。全体的に、苦でしかない。楽しいのはライブをしている瞬間だけです。移動が何10時間だからというようなことではなくて、すべてに気を揉んでしまうというか。気にし過ぎかなとも思うけど、たとえばオフがあったとしても一歩も外に出ないんですよ。めんどクサいからじゃなくて、もしも自分になにかあったらと考えてしまって。たとえば、外で普通に酒を飲んでいて、意味がよくわからないまま警察に捕まったらどうしようとか。日本ならどうってことないけど、海外だと警官が何をいっているのかがわからないから、かなりの恐怖ですよね。アルゼンチンでは、ハンバーガー屋ですら、結構恐怖でしたから、スペイン語だったので何を言っているのかわからなくて。だから、観光とかにいく気にもならない。ずっと缶詰めだから、リフレッシュもできないんですよ。テレビは何を言っているのかわからないから一切つけないし、パソコンをネットに繋げることはできるけど、とにかくネットが遅くてYouTubeとかは見れないし、ゲームもできないし。だから、日本から持っていった動画を、何10回も見ていました。そういう環境になるので、苦でしかないですね、海外は。
海外のいいところは、やっぱりライブに勝るものはないですね。環境も含めて、日本では味わえないものを体感できるから。最初は“えっ?”と思うようなことも続けていくうちに快感に変わっていったし。昔は歌物とかでも“ワァーッ!”と騒いでいることに、ちょっととまどっていたりしたんですよ。でも、今はそれを気持ちよく感じる自分になりました。苦手なことは、葵と麗が言ったようなことは、たぶんメンバー全員が感じていると思うし、個人的にはライブの時間帯に、どうしても慣れないというのがあって。始まるのが遅くて、ライブの後にミート&グリートがついてくるから、ライブをやれる時間が物理的に短くなってしまうんですよ。その反面ライブまでに、やけに時間があるし。そういうところに、どうしても慣れないというのはありますね。
──欧米では、ライブの時間は遅いのが普通という文化が根づいていますからね。では、国内も含めた、ここまでのツアーの手応えはいかがですか?
前回の『DOGMA』はthe GazettEの中でもコンセプチュアルな面が強い作品だったけど、『NINTH』はそうではなくて。それが、国内でも、海外でもより多くの人がライブに足を運んでくれて、ライブを楽しんでもらえることにつながったのは、僕の中ですごく大きい。やっぱり自分達のやりたいことをやるのが一番だなと、あらためて感じましたね。今までは自分達をカッコよく見せたくて、ちょっと背伸びした楽曲とかもあったと思うんですよ。今回はそういうものはなくて、その結果より強い共感を得ている。特に、海外にいってそれを感じました。日本では僕らのことに詳しい人ばかりだけど、海外では客層の幅が広くて、“日本のヴィジュアル系だから”ということではなくて、純粋にカッコいいロックバンドとして興味を持ってライブに来てくれる人が多いんですよ。前回のアメリカとかは“ガールフレンドに連れてこられました”みたいな男性が多かったけど、今回はそういう感じの人はいなかった。自分の意志でライブを楽しみにきている人ばかりで、そうなるとライブもより熱いものになりますよね。
『NINTH』を制作していた頃を思い返すと、その時はわからなかったことが、長いツアーをしてわかったというのがあって。『NINTH』の楽曲は、ライブの時に1曲1曲の表情がつけやすいんですよ。だから、自ずとより起伏に富んだライブになるし、海外にいって「その声は脆く」はこんなにエモーショナルな曲なんだという発見があった。それぞれの楽曲が、自分が思っていた以上に深いし、それをちゃんと表現できるツアーになっていて、たしかな手応えを感じています。
俺はアルバムを作っていた時に感じていたこととツアーをして感じたことに、あまりズレはないですね。『NINTH』はわかりやすい曲が多かったし、ライブの時のファンのノリとかも自分が想像していた景色どおりというか。答え合わせをしているくらいの感覚で、“やっぱり、そうだよね”と思う瞬間がすごく多い。『DOGMA』の時はイメージと現実のギャップが大きくて、修正するのが大変だったんですよ。それを経験したうえでの今回の『NINTH』ということで、いいアルバムを作ったんだなと感じています。
──ツアーを行って、今なお刺激を受けるというのは素晴らしいことです。では、『NINTH』の楽曲で、ライブを重ねていく中で育った曲をあげるとしたら?
僕は、さっきもあげたように「その声は脆く」が、とにかく自分の中で肝になっています。「その声は脆く」を演奏するということだけで、ライブ前に気合が入るんですよ。逆にいえば、「その声は脆く」で失敗すると、すごくヘコむ。ファンがこの曲を聴きにきてくれていることもわかっているから、演奏する前の緊張感がすごいし。それくらい、重要な曲になっています。歳を重ねてくると、バラード調の曲のほうが“やってやる”という気持ちになるんですよね。そういう曲のほうが難しいし、ギターがシンプルだったとしても、その分パフォーマンスに余裕が出てきて魅せるほうでがんばるから、常にマックスなんですよ。なので、今回のツアーでは「その声は脆く」にすべてを懸けているようなところがあります。
ツアーを通して変わってきたというか、良くなったのは「NINTH ODD SMELL」かな。パッと聴くとノリが良くて、自分達の得意なタイプの曲だなという気がするけど、“得意だな”という心構えがすでに甘えな感じがして。なんて言うんだろう……なんとなくやっているパフォーマンスは、ダサかったりするんですよ。「NINTH ODD SMELL」は、ちょっとそういう曲になっていたんです。それで、ツアーの当初はちょっとピンとこない印象があったけど、ライブを重ねることでいい感じになっていった。映像を見ると、バンドとしての圧が出るようになったことがわかるんですよ。なので、良くなったということでは、僕は「NINTH ODD SMELL」に一票を入れたいですね。個人的に演奏していて最高だなと思うのは、「BABYLON’S TABOO」とか……いや、いい曲が多いですね。「THE MORTAL」とかもREITA(Ba)が、すごく魅せていたし。僕は、それを横目でチラチラ見るのが好きなんですよ。僕が一番最前で見れるみたいなところがあるから。『NINTH』はメンバーそれぞれの見せ場がある曲が多くて、そういう意味でも自分達らしいアルバムだなと思いますね。
1曲あげるとしたら、「Falling」ですね。いつもライブの1曲目でやっていて、いい意味で慣れないというか。慣れないじゃなくて、新鮮というべきかな。ライブが始まって『NINTH』の世界に“グゥーッ”と惹き込まれていく感覚が何回ライブをしても魅力的で、“なぁなぁ”にならないんですよ。僕は緊張感があったほうがいいタイプなので、ライブをするたびに、いいスタートだなと思っています。良くなったということでは「ABHOR GOD」は、やればやる程という感じがありますね。でも、あらためて考えてみると、『NINTH』の曲は全部ツアーを通して育っていった印象がある。なので、今後のライブも楽しみにしていてほしいです。
──必見といえますね。ライブといえば、ワールド・ツアーの凱旋公演として8月15日横須賀芸術劇場で行う<PHASE#05「混血」>と、ロングツアーを締め括るツアーファイナル<「第九」>が9月23日の横浜アリーナで開催されます。それぞれ、どんなライブになりますか?
<「混血」>は、気楽にできるかなと思っていたんですよ。最初はワールド・ツアーの最終地点が日本だった…みたいな感じにしたいという話だったから。なのに、帰ってきたらタイトルがついていて、しっかりやるんだと思って(笑)。でも、しっかりライブをしたいという気持ちの表れだと思うので、照明だったり、ステージの演出だったりをまたみんなで揉んで臨む、いい機会だと思っています。
2公演とも、いつもどおりやる感じではないんだろうなというのはありますね。リハが少ないし、ちょっとドキドキしていますけど(笑)。the GazettEがまた試される期間になるので、気合を入れて全力で臨みます。
2本とも特別なライブではあるけど、自分の中では1本1本良くしよう、良くしようとやってきた中での公演という感覚が強い。ライブハウスにしても、海外にしても、そこでできるベストを尽くしてきたから、同じように会場を最大限に活かして『NINTH』の世界観を表現したいですね。特に横浜アリーナは、“ファイナルだから”ということを意識し過ぎないことが大事な気がする。フラットな気持ちで臨むことで、最良の締め括りになるんじゃないかなと思っています。

PRESENT

ポスターを2名様に!

受付は終了しました

公演情報

ディスクガレージ公演

LIVE TOUR18-19 THE NINTH PHASE#05「混血」

2019年8月15日(木) 横須賀芸術劇場

チケット一般発売日:2019年8月3日(土)

LIVE TOUR18-19 THE NINTH TOUR FINAL「第九」

2019年9月23日(月・祝) 横浜アリーナ
※託児所あり(事前予約制)

チケット一般発売日:2019年8月24日(土)

TV

「the GazettE World Tour 2019 Live in New York」
WOWOWにて独占放送!

■WOWOW「the GazettE World Tour 2019 Live in New York」
2019年8月18日(日)21:00~オンエア

RELEASE

「NINTH」

NEW ALBUM

「NINTH」

(Sony Records)
NOW ON SALE
  • 取材・文

    村上孝之

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