戦国時代-The age of civil wars-、2ndアルバム『疾風迅雷』をリリース!全国ツアーへの意気込みを語る。

インタビュー | 2019.11.06 15:00

戦国時代-The age of civil wars-が2ndアルバム『疾風迅雷』を完成させた。和感を香らせつつ多彩な表情を見せる同作は非常に魅力的な一作。曲作りの中枢を担うKz(Vo&Gu/KAZUMA ex.SIAM SHADE)とDate(Ba/Ju-ken)に、意欲作について語ってもらった。

“メンバーそれぞれのテーマ曲を作りたかった”(Kz)

──『疾風迅雷』を作るにあたって、テーマや構想などはありましたか?
Kz(Vo&Gu)戦国時代-The age of civil wars-を立ち上げたときのコンセプトが“戦国武将”で、それに沿った作品にするということは常にあって、今回もそれは変わらなかったです。曲調に関しては、Dateと一緒にバンドをやるのは初めてなので、結成当初はどんな曲を創るんだろうと、お互いに探り合っていたんですよ。そうしたら、Dateはすごくメロディアスな曲を創るから、“あっ、こういう感じなんだ”と思って。僕は彼が創る曲を踏まえて自作曲のテイストを決めているところがあって、僕の曲はわりとロック色が強くなっています。
あとは、僕らはS.N.D(真田幸村/Dr)とNao-A(直江兼続/Vo)、Date(伊達政宗/Ba)、Kz(前田慶次/Vo&Gu)という4人なので、自分が作る曲は1人1人のテーマ曲になるようなものにしたいなと思いながら書いていきました。
──自身でテーマを掲げて曲を創られたんですね。それに、戦国時代-The age of civil wars-の、くどすぎない和テイストの活かし方は絶妙です。
Kz(Vo&Gu)和の匙加減に関しては、琴の音を入れると和になるというのがあって。だから、琴の音をフィーチャーするけど、ベースはロックという形をとっています。それが今回の2作目になって、うまくハマってきたかなということは自分たちでも感じますね。
Date(Ba)和テイストは、どうだろう? 僕は、難しいと感じることはないかな。
Kz(Vo&Gu)Dateは、そういうのが上手いんですよ。器用なんですよね。
Date(Ba)いやいや(笑)。僕らの世代は昭和歌謡をすごく聴いて育ったんですよ。だから、昭和歌謡が自分の音楽センスの肉や血になっていて、それが和感という面では大きい気がする。僕らはハードロックやメタルが好きな世代だけど、裸の状態で曲を創ったときに自然と出てくるのは少しレトロなメロディーだったり、泣きの感じだったりするんですよ。で、それは和風というコンセプトにフィットする。だから、僕の中では違和感はないんですよね。
──レトロな要素を活かしつつ今の時代にマッチするものに仕上げているのはさすがです。さらに、『疾風迅雷』は、楽曲の多彩さも魅力になっています。
Kz(Vo&Gu)幅広さは出せたと思うし、新しいことにも挑戦しました。自分の中でちょっと新しいなと思ったのは、2曲目に入っている「傾奇者~華となれ~」かな。この曲は、演歌の匂いを入れたんですよ。今年の5月に出した「戦国演歌」というシングルでちょっと演歌よりにいって、できあがった時にいいなと思って。それで、“ロックだけど演歌”というのをもっと出したいなと思って作ったんですけど、いい感じに仕上がって気に入っています。
──「傾奇者~華となれ~」は演歌というか、日本のネイティブ・ミュージックや民謡のような雰囲気もあって、そういう素材をいい形に落とし込むのは難しかったんじゃないかなと思いました。
Kz(Vo&Gu)この曲は、結構考えました。ただ単にメロディーが演歌っぽかったり、和太鼓が鳴っていたりするだけでは、説得力のあるものにはならないんですよ。だから、いろいろ考えて、結構試行錯誤した。だからこそ、いい形に仕上げられたと思いますね。自信作だし、自分の中の引出しを一番開けた曲という印象です。で、さっき“それぞれのテーマ曲”という話をしたけど、「傾奇者~華となれ~」は前田慶次がモチーフになっています。僕の中で前田慶次さんというと、『北斗の拳』を描いた原哲夫さんの『花の慶次 ―雲のかなたに―』という作品の前田慶次さんがイメージなんですよ。僕ら世代は前田慶次さんのことは学校で習わなかったから、そういう武将がいたことは知らなかったんですよね。でも、『花の慶次 ―雲のかなたに―』を読んだら、すごく生き様がカッコよくてハマった……原哲夫さんが創造した架空の物語なのかもしれないけど、すごく惹かれたんです。この曲は曲調も、歌詞も『花の慶次 ―雲のかなたに―』で描かれている前田慶次さんをイメージして書きました。
──「傾奇者~華となれ~」もそうですが、Kzさんが書かれる歌詞は戦国をテーマにしたうえで、リスナーの背中を押したり、気持ちを鼓舞するものになっていることが印象的です。
Kz(Vo&Gu)僕が書く歌詞は、昔からわりとそういう感じなんですよ。聴いてくれた人に、“一緒にがんばろうぜ!”と語りかけるというか。それに、戦国時代-The age of civil wars-はコンセプチャルなバンドだけど、リアルも感じてほしいというのがあって。僕としては、戦国時代や戦国武将を絵空事のように描くだけだと物足りない。だから、自然とそういう歌詞になっているというのはありますね。
Date(Ba)今回のアルバムで、僕の中で特に印象が強いのは「宵花火 霞隠れ」です。戦国時代-The age of civil wars-を始めてから、こういう路線のスロー・チューンはこれまでに4曲書いていて、「宵花火 霞隠れ」は3曲目なんですよ。なぜ、こういう曲をよく書いているのかというと、僕は若い頃にすごく仲がよかった友人を亡くしているんです。才能が溢れに溢れている男だったのに、そういうヤツが先に死んだことでなんともいえない気持ちになって、僕の中にはそれがずっと残っている。それに、年齢を重ねることで、親のこととか、自分の死のこととか、いろんなことを考えるようになってきたというのもあって。そういう中で、リスナーの人が時間を経た時に聴き返したくなって、聴いてくれた時に共感してもらえるような世界を描きたいという想いがあるんです。それは、もしかしたら僕の一生のテーマかもしれない。それに、僕はいかんせん歌がヘタだけど、Nao-A(=YU+KI ex.JURASSIC)にしても、Kzにしても歌うことに長けているから、彼らに歌ってもらったら、さらにその世界がダイレクトに伝わるんじゃないかなと思って。「宵花火 霞隠れ」は、そういう想いのもとに作った曲です。
──Dateさんは“荒くれ者”というイメージがありますが、「宵花火 霞隠れ」や「KAZAHANA」を聴いて、本当はロマンチストなんじゃないかなと思いました。
Kz(Vo&Gu)そうなんですよ(笑)。僕も含めてみんなそう思っていたから、“えっ、こういう曲書くの?”と思いました(笑)。
Date(Ba)恥ずかしい!(笑) でも、実はそうなんです(笑)。

“「戦国Big Bang」はHYDEさんのDNAがいきた部分がある”(Date)

──お二人があげてくださった曲以外にも、ダンス/EDMテイストと和感を融合させた「戦国Big Bang」や、ダーク&ラウドな世界観と般若心経をモチーフにした歌詞を融合させた「独眼」など、注目の曲が沢山あります。
Date(Ba)「戦国Big Bang」は、作りだしたらすぐにできました。この曲はHYDEさんのDNAがいきているというか。彼は自分の作品を俯瞰で見ることに、すごく長けているんですよね。僕がサポートをやらせてもらっていた当時のVAMPSもそうですけど、HYDEさんはK.A.Z君が書いてきた曲とは違うテイストのものを創るのがすごく上手なんですよ。しかも、キャッチーというか、わかりやすくて万人に刺さるものを作ってくる。そういうすごさを感じていて、もしもHYDEさんが戦国時代-The age of civil wars-と向きあったら、どういうアプローチを採るかなと思って。それで、自分がこれまでに創った曲をあらためて聴き返してみたら、圧倒的にわかりやすくて、初見でもノッてくれそうな曲が少ないなと思ったんです。それで、リフも簡単で、EDMのテイストがあるビートで…というふうに、とにかくわかりやすいものということを意識して作っていったら「戦国Big Bang」ができあがりました。
──こういうハイブリッドな曲をすぐに作れるというのは驚きです。
Date(Ba)僕はいったんモチーフが見つかると、1日に1~2曲バンバンできるんですよ。これは、本当に早かった。
Kz(Vo&Gu)Dateのコンポーザーとしてのスキルの高さが、わかりますよね。
──本当に。ハイブリッドということでは、サイバーな世界観の「張り子の虎」もあげられますね。
Date(Ba)この曲は前にNao-Aと話をしていたら、これが戦国時代-The age of civil wars-のサウンドだというフォーマットを作りたいですよねと言ったことがあって。どの曲もNao-Aが歌えばそれっぽく聴こえるけど、戦国時代-The age of civil wars-の楽曲の形はこれだというのが、まだ彼には見えてないんだなと認識したんです。だから、そういうものを提示したいなというのがあって。で、Kzが書く曲はAメロ、Bメロ、サビというどこを取ってもすごくキャッチーなメロディーで、完成度が高いんですよね。だったら僕はそれとは逆のところを突いていって、なおかつNao-Aが“そうそう! こういうのが新しくて、戦国時代-The age of civil wars-っぽいよね!”と感じるようなものを作りたいなと思ったんです。そういうことを考えて曲を作ったら、「張り子の虎」ができました。
Kz(Vo&Gu)Dateが作ったデモを聴くと、そう来たかと思うことが多くて、いつもいい刺激をもらっています。僕が書いた「独眼」は、ちょっとインストみたいなものがほしいなと思って、なるべく演奏が多めというイメージから入っていきました。この曲は伊達政宗がモチーフになっているんですけど、いつの日からか僕の中で伊達政宗は悪魔的というか、悪の化身みたいな印象になってきたんですよ。それがテーマみたいになって、こういうダークな曲になりました。般若心経を使った歌詞は、前作を作ったときにDateがそういう要素をバンドに持ち込んで、こういうのも“あり”だなと思ったんです。お経は大きな力を持っていて、聴いてくれた人に強いインパクトを与えられることを感じて、自分の曲でも使わせてもらうことにしました。しかも、本物の般若心経ですからね。完成したトラックを聴いて、これはキテいるなと自分でも思いました(笑)。歌詞の内容としては、無の境地というか。悪に入ってしまった伊達政宗は“無”こそが自分を支えていくものだと考えるようになったと。そういうことをテーマにした歌詞になっています。
──Kzさんの中で、それぞれの武将の人物像を創って、それを歌詞にしているということも楽しさになっています。あと、先ほど“琴を入れると和風になる”という言葉がありましたが、ラウドなサウンドに混ざっても琴や和太鼓などの音が映えるように細やかな音作りをされていることを感じました。
Kz(Vo&Gu)そこは、かなり気を遣っています。そういうこともデモ作りやレコーディングを重ねていく中で、わかってきたというのがあって。僕とDateは持っている琴のソフトが違っていて、Dateが使っているのがすごくいいんですよ。それで、新調することにして、わりといいソフトを買ったんですけど、ベンドというか、歌でいうところのしゃくりというか、“ウォン、ウォン”という琴のニュアンスがうまく出せないんです。Dateの琴の音はそれが出ているから、よりリアルなんですよね。つまり、ただ琴の音を入れてもいい感じにならなくて、琴らしいフレーズにしたり、琴ならではのニュアンスを活かすようにする必要がある。Dateのデモを聴いて、あらためてそれを感じました。
Date(Ba)生ではない楽器の音を入れるときは音色そのものよりもフレーズとか、ニュアンスのほうが大きいよね。Kzが言った琴の“しゃくり”は、僕が使っているソフトはベロシティに対して追いかけてくれて、強くいくと“ブォン”ってなるんですよ。で、弱くいくと、しゃくらないストレートな音になる。それを活かすために、曲中の場面によってベロシティを変えています。でも、僕がやっているのはそれくらいで、バンドと混ざったときの聴こえ方……つまり音色とか質感ですよね。そこに関してはミックスのときにKzがエンジニアさんに、かなり細かく指示を出してくれているんです。
Kz(Vo&Gu)琴の聴こえ方によって、曲の印象は大きく変わるから。それに、和太鼓も難しかった。パールが和太鼓も手掛けているので、それを借りたんですね。わりとデカいのを借りたんだけど、思ったほど“ドォーン!”という音じゃなくて、“ポンッ!”という感じの音なんですよ(笑)。“ええっ? こんな音なんだ”みたいな(笑)。パールがダメなわけじゃなくて、和太鼓はそういうものらしいんですよね。それで、フロアタムとかを混ぜて、イメージしている音に持っていった。そういうことも勉強になったし、面白かったです。

公演情報

ディスクガレージ公演

『戦国時代-The age of civil wars- 2019 秋の陣 疾風迅雷-shippujinrai-』

2019年11月11日(月) 宮城・仙台HooK
2019年11月14日(木) 大阪・Zeela
2019年11月28日(木) 長崎・DRUM Be-7
2019年11月30日(土) 愛知・名古屋 CLUB 3STAR IMAIKE
2019年12月07日(土) 東京・赤羽 ReNY alpha

チケット一般発売日:2019年10月19日(土)

RELEASE

『疾風迅雷』

2nd ALBUM

『疾風迅雷』

(NMEファクトリー)
2019年11月6日(水)SALE
  • 取材

    村上孝之

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