日本最大級の“踊ってみた”ダンスイベント「踊り手サミットVol.5」開催!DRAGON(RAB)、芝健(アナタシア)、九瓏ケント(アルスマグナ)、RYO(SHARE LOCK HOMES)の対談が実現!

インタビュー | 2020.02.28 17:00

──なるほど。ダンサーと違って“踊ってみた”のいいところって、どんなところですか?
芝健ストリートダンスって、こういう基礎があってこういう型を練習してって。基礎練習から始まると思うんですが。踊ってみたの場合は「“カッコいい”と思ったから真似してみた」とか「これカワイイから私もやってみたい」というところから始まる。やりたいと思ったらすぐやればいいという、すごくシンプルな世界なんですね。いまはスマホとかでパッと動画も撮れちゃうので、始めやすさ、入り口の広さは圧倒的に“踊ってみた”のほうがあるのかなと思いますね。
RYOストリートダンスって、基本的に真似したりはしないんですよ。だけど、踊ってみたはそこをシェアできるからこそ、始めやすいところがあって。自分にあったレベルのものから「これやってみたい」と思ったものを真似できるのがいいところだと思うんです。それで、1つできたらどんどんステップアップして「じゃあ次はこれを真似してみようかな」とかできるんで。
ケントいいと思いますよ。“踊ってみた”は。“踊ってみた”は、最初は踊ってない人なんですよ。「普段はやったことないけど、気分がよかったから踊ってみた」とか「友達に誘われて踊ってみた」とか。“踊ってみた”の前にはこういうちょっとした文章がみなさん一人ひとりあると僕は思うんですよ。それを、すぐパッと実行できるのが“踊ってみた”です。昔はダンサーといえば、アーティストさんのバックで踊るだけでしたけど。それが“踊ってみた”の登場で、いまではこんなイベントまで開くことができるようになった。ダンサーになる入り口はいっぱいあるけれども、そのなかで僕たちは「今日は日曜日だから踊ってみた」とか。その“入り口”にあたる部分だと思ってます。さっきRYO君が自分がやりたいものを選べるといってたけど。そういう感覚で僕はいいと思う。僕たちも動画を投稿してますけど、真似しづらいと思うんです。アルスマグナとしては、それをいじって解体してもらっちゃっていいんですよ。それでダンスに触れて「ダンスって面白いじゃん」って、忘年会のネタとして使ってもらう。そういう感じで入ってもらって全然いいんです。「ダンスを始めよう」ってなると、意外と難しいんですよ。日頃音楽ライブにいってる人でも、いきなりダンスイベントに行くとなると難しいと思うんです。だけど「この人たちダンスしてる人たちらしいんだけど、ニコニコ動画の“踊ってみた”の人たちなんだ」、「この人たちの動画見たことある」とか。そういう後押しがなにか1つあるだけで、行けると思うんです。そこで来てもらって、初めて観る人には「ダンスってこういうものもあるんですよ」というものを用意して僕たちは待ってます。
──ちなみに、ダンスが踊れるとモテますか?
ケントどうでしょうか?
RYO人によりますね。モテるかどうかは分からないですけど、注目は浴びますよ。学校とかで。「お前ダンスできんじゃん」って。

──ちょっと踊れただけでも。
RYOそう。
芝健誰でも主役になれるんです。学校とかだと文化祭とか、なかなか披露する機会も限られると思うんですけど。“踊ってみた”の動画投稿は、いつでも動画を投稿した瞬間にその人が主役になれるんです。人にモテるかは別として、自分が人の目に触れる機会は圧倒的にできますよね。それが“踊ってみた”です。
ケント人前でしゃべるとか歌うとか、そういうのが苦手な人でも、ダンスってリズムに合わせて動くだけでどこの国の人にも通じるものなので。そこはダンスのいいところですよね。
芝健だから、僕らの振り付けも海外の方が真似してくれてたりするんですよ。そういうのは単純に嬉しいですよね。

──では、踊り手さんのダンスを動画ではなく、生で観る楽しさとはどんなところにあるんでしょうか?
DRAGON動画は何回も撮り直しができるし編集もできるけど、画面越しなんですよ。だけど、現場で生を観ると風が吹くし、汗が飛び散ったりもするし。お客さんの熱気もある。「映像と生では全然迫力が違った」ということは、お客さんからもよくいわれますね。
──目の前で踊っていると、風も吹くし汗が飛んでるのも見えるんですね。
DRAGON全員で足を回したりすると風が吹きますし、汗も飛び散ると思います。動画では汗を拭いて撮影しますからね。それが感じられるのは現場ならではだと思います。映像ばかり観てると、なかには「本当に存在しているんですか?」と思う人もいるみたいで(笑)。
芝健そうなんですよね。
DRAGONその人が目の前でしゃべって踊っているのを見れば、本当に生きてるんだというのも分かりますよね。
ケントライブでは息づかいとかも伝わってきますからね。失敗もしますし。動画では編集できますけど、生はその編集前の全てを観ることができて、その人の人間性に触れられる。それがライブのよさかなと思います。例えば、かっこいいRYO君が。
RYOなんで僕なんですか(笑)。
ケントしゃべったときにちょっとかんでしまったとしたら。そういう普段見られないRYO君が観れたとき、人は彼の人間性を垣間見たりする訳ですよ。そういうものを感じられる場所は、ライブですよね。

RYOあとは同じダンスを踊ってても「今日はここ、あの2人が顔見つめあって笑ってる」とか、踊ってるときの表情や仕草も動画とは全然違うし。ソロのダンスなんかはその日限りですからね。そこも、生で見る楽しさなのかなと思います。
芝健数年前に投稿してた動画ではあんなにぎこちなかったのに、生で観たらこんなにメンバー全員成長してて、昔より難しそうなことしてるなとか。ライブではそういう発見もあると思います。
DRAGONだから、こっちとしては映像を超えなきゃというプレッシャーはもちろんあるんですよ。お金を払って観に来てもらうからには。そこは、常に意識してますね。
ケントDRAGONさんとか本当に生で観ると驚くと思いますよ。ほぼ“空中”にいますから(一同笑)。いや、本当に。あれはね、生でみなさんに観てもらわないと。空中にいないときは“逆さま”。そのどっちかですから(笑)。

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