NOCTURNAL BLOODLUSTが最大攻撃力で放つ最新のサウンド。ワンマンライブを控えるメンバー全員に話を訊いた。

インタビュー | 2022.11.29 12:00

──それは、バラ色の日々ですね(笑)。そんなふうに皆さん初ライブを経て、以降幾度となくステージに立つことになります。ライブ・パフォーマンスや魅せ方などは、どんなふうに磨きをかけていかれたのでしょう?
Yu-taro最初は外タレの真似でしたね。当時はスクリーモからメタルコアが派生する流れの中で、メンバー全員が同じ動きをするのが流行っていたんですよ。“ここは、みんなで同じ動きをする”みたいなテンプレができていて、それを自分達もやろうということになったんです。アタック・アタック!とかの影響が結構デカかったですね。
──みんなで同じ動きをしながらギターを弾くのは難しくなかったですか?
Yu-taro難しかった。だから、リハのときに毎回メンバーみんなで本番と同じように動きながら演奏するようにしたんです。昔のライブ映像とかを見ると気持ち悪いですけどね、みんな同じ動きをしているから(笑)。でも、当時はそれがカッコいいと感じていたし、動きながら弾く練習をしたことがその後のステージングに繋がったので、良かったんじゃないかなと思います。
Masa僕はライブをやりながら自分のスタイルを作っていきました。ライブというのは楽曲を聴かせるだけじゃなくて、お客さんをノらせることが大事で、バンドはその指揮を執らないといけないと思うんですよ。ボーカリストだけじゃなくて、楽器陣もお客さんのノリを誘導するようにしないといけない。そういうパフォーマンスを、ライブを通して徐々に身につけていったという感じです。あとは、ライブのときは自分が思っている10倍くらい大きく動かないと映えないというのがあって。かなりオーバーアクションなくらいでちょうど良いので、これからライブをしようと思っている人は、それを頭に入れておいてほしいですね。想像の10倍くらい思い切り動かないとダメだぞと。
俺もMasaと同じように、ライブを通して培っていきました。性格的に“押していく”と決めたら押していくタイプで、昔は常に押していたんです。とりあえず声で殴る…みたいな。でも、そればかりやっているとつまらないので、そこから喜怒哀楽を表現したり、起承転結を表現したりすることを意識するようになりました。自分達のライブを、ひとつの劇みたいな感じにしたいなと思ったんです。リスナーがライブを観にいったときに凄いなと感じるのはやっぱりボーカルのパフォーマンスだと思うので、いろんなアーティストさんを見て、魅せ方を研究したりしましたね。個人的にはLiSAのライブは、めちゃくちゃ凄いと思っています。彼女のライブは、めちゃくちゃ強いんですよ。あんなにパワフルな方向で作り込んだライブを、よくできるなと思う。2~3年前にさいたまスーパーアリーナでLiSAのライブを観て、自分はすごくショボいなと感じたんです。自分もみんなに楽しんでもらえるようにがんばってはいたけどレベルが違いすぎると思って、そこでまた意識が変わったというのはありますね。
Natsu僕は、昔は無駄な動きをいろいろしていて、それはそれで好きですけど、ここ数年は演奏にガッツリ集中するようになりました。その結果思ったことがあって、限りなく無駄をなくした効率のいい動きが、実は1番美しいフォームなんじゃないかなという気がするんですよ。僕が最近見て勉強しているドラマーとかも、そういうタイプの人が多いし。無駄のない動きに若干感情が入ると、自分がイメージしているパフォーマンスになるということに最近気づきました。まあ、ドラマーはね、本当に体の1部くらいしか見えないからほぼほぼ自己満です、魅せ方とかは。ほぼほぼ誰も見ていないだろうけど、自分の中でイケてたら良し…みたいな(笑)。
──いやいやっ! ドラマーを見る人は多いですよ。自分もそうですが、ドラムを叩いている姿は見入ってしまうんですよね。
Natsu普通の人はしないような動きをするからかな。
──人間のネイティブな部分とメカニカルな雰囲気が混ざり合っているところに惹かれるような気がします。ですので、お客さんはドラマーを見ますよ。
Natsuそうか。じゃあ、一層がんばります(笑)。
Valtz僕は、本番でやって改善、やって改善の繰り返しですね。ある意味ギターのスキルアップと同じように反復練習を繰り返しているというか。たとえば、すごく感情的になってチョーキングしたときにのけ反っちゃいましたというライブがあったときに、後から聴いたらピッチが全然合っていなかったら、のけ反りながら弾くときにピッチがズレないように練習しなきゃいけないんだなとわかるじゃないですか。そういう視点が何個もあって、ダメだなというところがあったら、それを次で改善するということをずっと続けています。僕の中には、演奏と魅せることを両立させたいという気持ちがあるんです。
──ここはピッチが悪いけど、感情を出せたからOKとは思えないんですね。
Valtz思えない。トライ&エラーを繰り返しても上手くいかないときはある程度の妥協点があると思うけど、「やっぱり、ライブは感情だよね」といって改善もせずにずっといるというのは嫌なんです。あと、NOCTURNAL BLOODLUSTの場合、運動量が結構必要だなということが経験してわかったので……。
最初は引いていたよね(笑)。
Valtzうん(笑)。それで、走るようになって、走り込みは今もしています。それもライブで体力が持たなかったという実体験があるから走ることにしたわけで、やっぱり自分で実感する……ある意味、痛い目を見ないとわからないですよね。
Yu-taroValtzは、ストイックだなぁ……。

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