グソクムズ 全員ソングライターの彼らが、「おすすめの冬の曲」を紹介【前編】

インタビュー | 2023.01.18 18:00

吉祥寺を拠点に活動する4人組・グソクムズがセカンドアルバム『陽気な休日』を発表した。もともと高校生のときに知り合いだったたなかえいぞを(ボーカル/ギター)と加藤祐樹(ギター)によるフォークユニットとしてスタートし、その後に加藤の高校の先輩だった堀部祐介(ベース)と、バンドの使うスタジオの店員だった中島雄士(ドラムス)が加入して、2021年に発表したファーストアルバム『グソクムズ』がいきなりCDショップ大賞に入賞。メンバー4人全員が作詞作曲を担当し、新人ながらすでに20th CenturyやNegicco・Kaedeに曲提供をするなど、その楽曲センスが高い評価を獲得している。2月4日にはリリースを記念したワンマンライブ「みんなと陽気な休日」をShibuya WWWで開催することが決定し、その手前の1月23日から29日までは、グソクムズの写真を撮り続けている写真家の小財美香子との合同企画展がkit galleryで開催される予定だ。

今回はメンバー4人それぞれに「おすすめの冬の曲」を洋邦1曲ずつと、「自身が手掛けた冬におすすめのグソクムズの曲」を挙げてもらい、それを手掛かりにグソクムズをより掘り下げるべく取材を敢行。よく比較対象として名前の挙がるはっぴいえんど的な側面だけではない、その裏側にあるパンク精神や90年代J-POPへの愛情、さらにはニコニコ動画文化の影響まで、バンドの多面的な魅力が浮かび上がるインタビューを、前後編でお届けする。

──グソクムズはもともと高校生のときに知り合いだったたなかさんと加藤さんが公園で焚き火をしたり、アコギを弾いたりしていて、フォークユニットとしてスタートしたそうですが、その公園って井の頭公園ですか?
たなかいや、小金井公園です。当時はギターと七輪を担いで、週2くらいで遊んでました。最初はただ木とかごみを燃やしてたんですけど、ひょんなことから「焼きそば作ろう」みたいなノリが出てきて、「だったら七輪買っちゃおう」となって、炭と七輪を持ち歩くようになり、途中のスーパーで食料を買って、一緒に食べるようになりました。
──当時の同級生と一緒に?
たなかいや、2人しかいませんでした(笑)。
加藤昼間だと怒られるから、夜中に集まって。
たなか朝になると体操のおじいちゃんおばあちゃんが来ちゃうので、それまでに撤収するっていう暗黙のルールがありましたね。
──今日の撮影で当時を思い出してもらいましょう(笑)。では、まずは「おすすめの冬の曲」を聞いていこうと思います。たなかさんはジョン・レノンの「Happy Xmas (War Is Over) 」と、稲垣潤一の「クリスマスキャロルの頃には」。洋邦それぞれの定番曲ですね。
たなか王道が好きというか、王道の方がエモい気持ちになるので、昔から聴いてた曲がその2曲だったっていう感じですかね。洋楽だと他にもマライア・キャリーとか有名な曲はありますけど、ジョン・レノンが一番しっくりくるというか、「冬ってこれだよなあ」「クリスマスってこれだよなあ」みたいな気持ちにさせられる曲だなって。「クリスマスキャロルの頃には」は中学生くらいのときに「ベストヒット」みたいな番組で知ったんですけど、最近スナックとかカラオケバーに行くことが多くて、そこで歌ってる人が結構いるので、それでわりと身近な曲になってるかもしれないです。

たなかえいぞを(Vo./Gt.)

John Lennon『Happy Christmas』

稲垣潤一『クリスマスキャロルの頃には』

──たなかさん以外でこの2曲に思い入れのある人はいますか?
中島僕はポール派なので、さっきの「クリスマスはジョン・レノン」はちょっとカチンと来ました(笑)。
堀部「Wonderful Christmastime」もあるもんね。
加藤俺もそっちの方が好きだわ。
たなかポールの曲も好きだけど、ちょっとせわしないんだよね。
──ジョン派かポール派かで言うと……。
中島僕はポール。
たなか僕はジョン派ですかね。
──加藤さんもポール派?
加藤俺はジョージで。
堀部それずるいよ。ジョージありだったらみんなジョージだよ。
加藤じゃあ、グソクムズは全員ジョージ派で。

加藤祐樹(Gt.)

──わかりました(笑)。加藤さんが挙げてくれたのはザ・ローリング・ストーンズの「Winter」と、THE HIGH-LOWSの「ジャングルジム」。この選曲だけを見ると、加藤さんはもちろんフォークもポップスも好きだろうけど、どちらかというとロックバンド好き?
加藤まあ、そうですね。でも全員そうじゃない?
たなか何でも聴くからね。
加藤いろいろ好きな中で、「冬の曲」で思いついたのがこの2曲でした。「Winter」は70年代なのにギターにコーラスみたいな音がかかってて、これはすごいなって。「ジャングルジム」はTHE HIGH-LOWSで一番好きな曲なんですよね。ピアノがいいし、あと歌詞がダントツで意味わかんなくて好きです。

The Rolling Stones – Winter

──「ジャングルジム」は真島昌利の曲で、グソクムズはもともとマーシーのソロ作『夏のぬけがら』みたいな音楽性を意識していたそうですし、ヒロトとマーシーはバンドにとって大きな存在だと言えますか?
たなかグソクムズはもともとブルーハーツとかで「俺もバンドやろう」ってなった人たちが多いかもしれないです。
加藤中島以外は。
中島嫌いではないですけど、めちゃくちゃ通ったわけでもないです。
加藤セカンドアルバムのレコーディング中に、俺と堀部さんがTHE HIGH-LOWSの「罪と罰」を弾いてたら、ナカジさんもドラムで入ってきたんだけど、とんでもなくアホっぽいドラムで。
中島曲全然知らなくて(笑)。
加藤あれはひどかったなあ。

──堀部さんももともとブルーハーツとかがお好きだったんですか?
堀部僕はもともとギターを弾いてたんですけど、そのきっかけがテレビでたまたま流れてたブルーハーツの「人にやさしく」で。あの曲を聴いて「ワッ!」ってなって、もともと親父がギターを弾いてたから、親父のギターを借りて、最初に弾いたのが「パーティー」でした。あの曲はAとDとEしか出てこないから、簡単に弾けたんです。ちょうどギターを始めた前後くらいにクロマニヨンズの最初のアルバムが出て、それも聴いてたから、ホントに一番最初のルーツですね。

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