中嶋ユキノが新譜を携え新しい旅に出発！「“楽しかった！なんか元気が出た”と思っていただけるライブにしたいと思ってます」

ライブをする街の駅でバンド仲間と待ち合わせるシーンから始まります。
車に楽器を積み込み、「今夜なにたべるー？」とか話しながら、やたらウキウキした気分で会場に向かうのです。
時には、好きなことをやっているはずなのに、辛く苦しいと思うこともあります。
だけど、ライブに来てくださる方々の笑顔を見たり、手拍子や温かい拍手をいただくと、励まされて、もっと頑張ろうと前を向いて進むことができます。
夢を追いかけることは、いくつでも、いつからでも始めることができるという気持ちを込めて作りました。

最初は「ライブで、お客さんがノリやすい歌を作ってみよう」というところから、メロディ先行で作り始めました。
歌詞は、天気の良い日でルンルン気分的なお気楽ソングにしようと思っていたのですが、サビの終わりにキャッチーな決めフレーズが欲しいと思い、「ナカジマこんなに頑張ってんのに何とかならない（＊）の、なんでかな〜！？」と、冗談っぽく歌ってみたら「おもしろーい！これで行こう！」となりました（笑）。
そこから、何をやってもうまく行かない、それでも愛されキャラの働く女性をテーマに書いていきました。
「わかるわかる！」と一緒になって叫び歌ってもらえたら嬉しいです。
＊（中嶋ユキノが）何とかしたいもの...料理・ギター・ピアノ......性格

ひどく落ち込んだ日。
疲れ切って部屋に帰って、間接照明に照らされているギターが目に入り、ふと手に取り、ポロポロと弾き始めました。
マイナー調のコードを弾いていたら「誰かにそっと、、、誰かにそっと、、、」と、気づいたら、曲を作り始めていました。そして「あなた」という人を心の中でかき消すように「誰か」を探して、だけど、やっぱり「あなた」に戻ってしまうという主人公を描いていきました。
歌詞の中で「街で似た人を見かけると気づいたら追いかけてしまう」というフレーズがあるのですが、レコーディング中に、周りからは「それかなり怖くない？ヤバいよー！」と言われてしまいました...（笑）

この歌は、浜田さんと水谷公生さんのプロジェクト「Fairlife」のカバー曲です。
浜田さんから「中嶋さんの声や歌い方に合っていて、きっといい作品になるはず」と提案していただき、カバーをさせていただくことになりました。
「あなたの記憶が碇となって私をとどめている」など、私が書くことのないような言葉や表現がいっぱいで、レコーディングをしていて、とても新鮮でした。
歌い方も、感情を込めて歌うというより、淡々と言葉を紡ぐように歌ってみました。

20代前半に作ったメロディにのせようとしていた、書きかけの歌詞はゴミ箱行きにして、新たに書きかえて、この歌にたどり着きました。
以前から「自分とこの人の違いは何なんだろう？」と、人と自分を比べてしまう私がいます。だけど、人と比べてもその人になれないし、その人みたいになりたくて真似してみたとことろで、結局自分は全く違う人間なんだと気づくのです。
自分を認めて、信じてあげることが大事なのではないかと、私自身に向けて歌っています。

大切に大切に温めてきた歌です。
この歌詞に至るまで何度も何度も浜田さんとやりとりしながら一緒に磨いて完成させ、このアルバムのタイトル曲になりました。
生きること、愛すること、希望や守りたいもの、人生の終わりのその向こう。色んな答えを探し求めながら毎日を生きています。
だけど、明日がどうなるか、未来がどうなるのかは誰にもわかりません。
大切なのは「今、この瞬間」をひとつひとつ積み重ねていくこと。それが、明日や未来に繋がることなのだと信じています。