伊東歌詞太郎が最高を更新し続けるワンマンツアーも終盤へ突入!楽曲について、ライブについて話を訊いた

インタビュー | 2023.04.14 18:00

AIが描く絵と楽曲による「Storyteller」シリーズ(4か月連続配信リリース)、ワンマンツアー「Storyteller」、そしてアニメ『夜は猫といっしょ』Season2主題歌「猫猫日和」、TVアニメ『わたしの幸せな結婚』エンディング主題歌「ヰタ・フィロソフィカ」を担当するなど、昨年から今年にかけて精力的な活動を継続している伊東歌詞太郎。5月5日のワンマンLIVEツアー2023「Storyteller ~Let there be light~」[Zepp DiverCity(TOKYO)]でも圧巻のステージを見せてくれるはずだ。
──まずは「Storyteller」シリーズについて。“AIの映像×楽曲”というコンセプトはどんな経緯で生まれたんですか?

2月からツアーをやっているんですけど、今回のツアーの意味を考えていた時にフラッシュアイデアとして「AIに絵を書いてもらって、その世界観をもとに楽曲を作るのはどうだろう?」というのがはじまりです。1曲目の「Storyteller」は伊東歌詞太郎の作詞・作曲、2曲目(「senseitoseito」作詞・作曲/タナカ零)、3曲目(「Virtualistic Summer」作詞・作曲/烏屋茶房)、4曲目(「STARLIGHT」作詞・作曲/マキシコーマ)は作家の方にお願いして。1曲目の「Storyteller」は表紙、あとの3曲では、自分では描かないであろうストーリーを紡ぐという構成ですね。

【伊東歌詞太郎】Storyteller【MV2022】

──なるほど。「senseitoseito」は、“人間の闇から目を背けず、世界が終わっても、そこからまた始めればいい”というメッセージが突き刺さるナンバー。

他の曲もそうなんですけど、クリエイターの方には「とにかくあなたらしい曲にしてください」とお伝えしました。タナカ零さんはアニメの楽曲などで活躍されている方で、(アニメ作品の)テーマや物語、歌い手のキーやテクニックに合わせて作ることが多いんですけど、今回はそうじゃなくて、好きなように作ってほしい、と。僕は今、どんなキーでも歌えるし、どんなタイプの楽曲でも表現できる状態であると思っているので。

──「senseitoseito」は言葉が詰まっていて、ブレスのタイミングがほとんどなくて。ボーカリストとしてはめちゃくちゃハードルが高いですよね。

そうなんですよ(笑)。今までもそうだったんですけど、最初は「これ歌えるのかな。でも、やるしかないな」と思っても、レコーディングやライブに向けて毎日歌っていくことで、強制的なレベルアップにつながるし、最後は乗り切れるんですよ。「senseitoseito」もそうで。ライブでもしっかり表現できたし、息継ぎがあまり要らない体になっていくっていう。

【伊東歌詞太郎】senseitoseito【MV2022】

──すごい。「Virtualistic Summer」は、AIとメタバースの世界をテーマにした楽曲。爽やかなメロディとバンドサウンドが気持ちいいですね。

ありがとうございます。曲を作ってくれた烏屋さんは「お題があったほうが作りやすいんです」というタイプの方で。まずはお互いに気になっているものを3時間くらい話したんですけど、メタバースの話でめちゃくちゃ盛り上がって。この曲、1月のリリースなのに夏の歌じゃないですか。現実が冬だったとしても、メタバースの世界ではどこにでもいける。そこに“海”“恋愛”という要素を加えて、現実とメタバースがオーバーラップしている状態を表現してるんですよね。

【伊東歌詞太郎】Virtualistic Summer【MV2023】

──「STARLIGHT」はダークな世界観のなかで、必死に夢を追いかける姿を描いた楽曲だなと。

これも自分では絶対に作れない楽曲ですね。この曲は構成やアレンジがすごく面白くて。J-POPはAメロ、Bメロ、サビという進行が主流じゃないですか。サビのメロディがいちばん高くて、言葉数も多くなる傾向があるし、僕もそれをやりがちなんです。でも、海外はヴァース(平歌)とコーラス(サビ)という構成がほとんど。最近の(アメリカの)ビルボードTOP100に入ってる楽曲を聴くと、オケのテイストはずっと変わらなくて、ハーモニーの重ね方とかシンセの入れ方でサビ感を出している曲が多いんですよ。「STARLIGHT」もそういう形に近くて、オケの音数がいちばん薄いのがサビなんです。メロディの休符もサビがいちばん多くて。そういう曲をライブでやるのはかなりチャレンジだと思うんですけど、そこもしっかり表現できてますね。

【伊東歌詞太郎】STARLIGHT【MV2023】

──オーディエンスの反応はどうですか?

すごくいいです。ただ、最近はあまり(オーディエンスの反応や受け取り方を)意識しなくてもいいのかなと思っていて。言い方が難しいんですけど、お客さんを盛り上げたいとか、感動してほしい、泣かせたいと思うことって、おこがましい気がするんですよ。そういう意識とか考えとは離れたところにあるべきだと思うんです、ライブというのは。自分は器に過ぎないというか、もっと大きいものが僕の体を使って音楽を鳴らしている感覚があるんですよ。「もっと上手くなりたい」とか「表現の幅を広げたい」という感じで歌うのもやめて、とにかく強度の高い器にならないといけないなと。そうすることでさらに最高なアートをお客さんに提示できるし、それをどう受け止めてもらえるかはこちらが提示することではないのだろうな、と。

──歌うという行為に、歌詞太郎さん自身のエゴは必要ないと。

最近は“自分が歌っている”という感覚もなくなってきて(笑)。「こうやって歌おう」というコントロールもしていなくて、「へえ、今日はこういう表現なんだ」「こんなメロディやリズムを出すんだな」って自分で楽しんでいる状態なんです。当然どのライブもぜんぜん違うし、すごく面白いですね。ライブに来てくれた方から「あなたの音楽で救われました」と言ってもらえることもありますが、それはもう望外の喜びなんですよね。「これだけ幸せに音楽をやらせてもらっているのに、さらにそんなことまで言ってもらえるんですか?」という思いです。

公演情報

DISK GARAGE公演

ライブ情報

ワンマンLIVEツアー2023「Storyteller」
2023年4月15日(土)広島VANQUISH
2023年4月16日(日)岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2023年4月22日(土)札幌ペニーレーン24

ワンマンLIVEツアー2023「Storyteller ~Let there be light~」
2023年5月5日(金・祝) Zepp DiverCity(TOKYO)
https://diskgarage.com/ticket/detail/no091799
ツアー全日程はオフィシャルサイトをご確認ください。

「Paradox Live Dope Show 2023」
2022年5月21日(日) 幕張メッセ イベントホール
※昼夜公演

RELEASE

「STARLIGHT」

4ヶ月連続配信シングルリリース!

「STARLIGHT」

2023年2月10日(金)SALE

詳細はこちら
https://www.kashitaro.com/discography/
「Virtualistic Summer」

「Virtualistic Summer」

2023年1月18日(水)SALE
「senseitoseito」

「senseitoseito」

2022年12月23日(金)SALE
「Storyteller」

「Storyteller」

2022年11月30日(水)SALE

INFO

2023年7月放送開始予定の TVアニメ「わたしの幸せな結婚」エンディングテーマを伊東歌詞太郎が担当!

『ヰタ・フィロソフィカ』 (読:いた・ふぃろそふぃか)/ 伊東歌詞太郎

詳細
https://www.kashitaro.com/news/4055/

INFO

毎週水曜20:00〜公式YouTubeにて配信中、アニメ「夜は猫といっしょ Season2」主題歌を担当!

「夜は猫といっしょ」Season2 主題歌
『猫猫日和』 / 伊東歌詞太郎

詳細
https://www.kashitaro.com/news/4011/

  • 森朋之

    取材・文

    森朋之

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