今夏、草刈民代芸術監督による「キエフ・バレエ支援チャリティーBALLET GALA in TOKYO」(7月5日、昭和女子大学人見記念講堂、東京・三軒茶屋)が開催された。
草刈のキエフ・バレエ支援の意志を共有した世界各国で活躍する日本人バレエダンサーたちが集結した舞台。この大型チャリティー公演の実現のために奔走する草刈を密着取材したドキュメンタリー番組がBSテレ東で特別放送される。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから既に半年が経過しようとしているが、終結を迎える気配はまったくもって見えていない。そのさなか、キエフ・バレエの支援にいち早く行動を起こしたのが、草刈民代だ。
かつてキエフ・バレエのプリンシパルを務めたアルテム・ダツィシンがロシア軍の砲撃で死亡したことを知り、何かをしなければと考えたという。同時に、日本のバレエ界と深い親交のあるキエフ・バレエの現在の苦境を鑑み、「やるからには、具体的なものを」と考えた彼女がプロデュースしたのは、国内外の最前線で活躍するダンサーたちが集結するチャリティーバレエガラ公演。キエフ・バレエの副芸術監督を務める寺田宜弘氏をはじめ協力者を得て、出演者のブッキングからスポンサー集め、そして芸術監督と奔走し、キエフ・バレエ支援のための公演を実現させたのであった。
舞台には、キエフ・バレエのプリンシパル、アンナ・ムロムツェワとニキータ・スハルコフとともに、総勢21名のトップダンサーたちが登場。英国ロイヤル・バレエの平野亮一、スウェーデン王立バレエの佐々晴香、ヒューストン・バレエの加治屋百合子ら世界各国のプリンシパルたちが古典と現代バレエの巨匠作品を次々と披露。
注目の公演には約1,800名のバレエファンを無料招待、寄付金全額(総額7,279,200円)が将来のキエフ・バレエの新作バレエのために寄付することに。「芸術は人の心からはじまることを確信しました。そして困っている人に寄り添ったことで、芸術活動の土台になることを感じました。改めて自分の表現の基になるものに触れられた気がします」と草刈は公演を振り返る。
番組では、夏夜を彩った支援のためのバレエガラ公演が誕生するまでの過程が、とダンサーたちの姿を通して綴られる。
BSテレ東・特別番組「草刈民代~想いと願いをバレエにのせて~キエフ・バレエ支援チャリティー」は、8月14日22時30分より放送。また、音楽情報誌タワーレコード・intoxicate 8月配本号(8月20日全国タワーレコード店舗ほか、主要ホール等で配本)では特集記事が掲載される。