兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第9回[6月の巻~前編~]

コラム | 2018.06.22 16:30

イラスト:河井克夫

音楽などのフリーライター兵庫慎司が、自分が観たライブ等について短いレポ的な何かを書くという連載です。フェスと演劇も含めて計6本でした、2018年6月前半は。

6月1日(金)『マゴーソニック』真心ブラザーズ×ハナレグミ @ 日本橋三井ホール

真心ブラザーズが毎年行っている対バン企画、今年は2週続けて開催、その1週目はハナレグミを招いてアコースティック対決。最初にハナレグミ、次に真心、そして最後に3人で以下の曲をやりました。
1 真心ブラザーズ「のり弁女」:永積崇が高校時代通学の電車の中で聴いていた曲。
2 SUPER BUTTER DOG「サヨナラCOLOR」:以前、永積崇がYO-KINGに「あの曲とおんなじようなやつもっといっぱい作ればいいのに!」と絶賛された曲。
3 ハナレグミ「祝福」:YO-KINGがハナレグミに書いた曲。あっという間に曲が届いて驚く永積に「俺、天才だから!」とYO-KINGが言い放った、というエピソードが披露されました。
4 AKB48「恋するフォーチュンクッキー」:「これをやろう!」と真心サイドから曲が送られて来た時はびっくりした、Youtubeで何度もMVを観たけど踊りが気になって曲を覚えるのが大変だった、と永積。
5 サマーヌード:言わずと知れた真心の名曲。永積、「この曲歌うのめっちゃ難しい!」。確かにトリッキーで歌いにくいメロディだと思います。特にAメロが。
なお、「サヨナラCOLOR」が始まったところで桜井秀俊のスチールギターがぶっ壊れて音が出なくなり、永積&YO-KINGがしゃべりながら何分もイントロを弾き続けてつなぐもスチールギターは回復せず、いったん曲を終わらせ、桜井がエレキをスチールギターのようにヒザに置いて弾き、頭からやり直し──というハプニングがありました。
あと、永積崇の声とYO-KINGの声、高さによっては意外と似ている、ということが「のり弁女」のAメロで発覚した。驚くほど似ていた。終演後に永積くんにそう言ったら「そうなのよ! 俺もびっくりした」とのことでした。

6月2日(土)3日(日) TAICOCLUB ‘18

毎年この時期に、長野県木曽郡木祖村のこだまの森キャンプ場にて開催されるフェス。確か5年くらい連続で遊びに行っているんじゃないかと思うが、残念ながら2018年の開催で終わることが、2年前から告知されていました。
DJ MOODMAN、DJクボタタケシ、never young beach、サカナクション、スチャダラパーなどなどを観ました。で、翌朝7時40分からフェス完全終了の14時までプレイするNick The RecordのDJをゆっくり楽しんでから帰りのツアー・バスに乗る、というのが毎年恒例だったんだけど、これも今年で最後か……としみじみしながら聴いて、出口へ向かったら、ビラを配っている人がいた。このTAICOCLUBの創設者のふたりのうちのひとりが、来年から同じ日程・同じ場所で『FFKT』という新しいフェスを始めるそうです。

6月7日(木) 『ニンゲン御破算』@ 渋谷Bunkamuraシアターコクーン

2003年に松尾スズキが故・中村勘三郎(当時は勘九郎)主演で書き、演出した舞台『ニンゲン御破産』を、15年後に阿部サダヲ主演で再演、その初日に行きました。
その15年前の初演も観ているが、あれ、そもそも中村勘九郎が松尾スズキと組みたいとラブコールを送り、それに応えて勘九郎ありきで書かれたものだったので、他の人で再演ってどうなんだろう? と思わなくもなかったが、すごかった。阿部サダヲという役者のよさは誰もが知っていることだと思うが。「よい」んじゃなくて「すばらしい」とか「すごい」とかでもなくて「とんでもない」レベルだと思った、何かもう。
岡田将生や多部未華子や荒川良々はじめ、他のキャストもみんなとてもよかった(特に平田敦子とノゾエ征爾)。何より、15年前は「おもしろいけどすげえ混沌とした話だなあ」と感じたが、その混沌が、15年前よりも観る者にとって飲み込みやすい形になっていた気がした。
東京公演は7月1日まで。当然チケットは完売だけど、平日の昼公演だと立見で当日券が出たりしているらしいので、もう一回行こうかな、と思っているところです。

  • 兵庫慎司

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    兵庫慎司

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