Nothing‘s Carved In Stone、15周年のキャリアを振り返る5年ぶりの日本武道館、前哨戦となる対バンツアーについて村松、生形にインタビュー

インタビュー | 2023.09.28 19:00

2023年に結成15周年を迎えた、Nothing’s Carved In Stone。アニバーサリーイヤーの締めくくりとなるのが、9月からスタートする全国対バンツアー「15th Anniversary Tour〜Hand In Hand〜」、そして2024年2月24日に開催となる日本武道館公演「Nothing’s Carved In Stone 15 th Anniversary Live at BUDOKAN」となる。バンドにとって、2018年の結成10周年以来となる武道館公演に向けて現在リクエスト投票が行われており、当日はその上位20曲と各アルバムから1曲ずつメンバーが選曲した11曲の、30曲を超えるセットリストで構成するライブになるというから楽しみだ。バンドのキャリアを振り返るライブになるのは間違いなく、またその前哨戦ともなるツアーはコロナ禍以来ひさびさとなる対バン形式ということで、バンドとしてもアクセル高らかにふかしている状況だ。骨太で、かつ多種多様な音楽と4人の個性とをタペストリー的に編み上げてきたロックバンド、Nothing’s Carved In Stone。ツアーやライブに向けての思いと、バンドの今も想いを村松 拓(Vo/Gt)、生形真一(Gt)に語ってもらった。
——9月21日から久々となるツーマンでの全国ツアー「15th Anniversary Tour〜Hand In Hand〜」がスタートしますね。
生形真一(Gt)ちょうどこのインタビューの翌日からツアーのリハがはじまるんですけど、なんか楽しみですね。でもまずは、曲の思い出しからかな(笑)。
村松 拓(Vo/Gt)そうなんですよね(笑)。今回のツアーは気合を入れていこうという話はメンバーでしたりしていて。ツアーの全ヶ所でセットリストを変える勢いでいかなきゃみたいな感じがあって。なので、全曲さらっていかなきゃいけないっていう。

——なぜ今回とくに気合いが入ってるんですかね。
生形やっぱり久々の自分たちのツアーだし、しかもコロナ禍はずっと対バンでのライブをやっていなかったので。 “Hand In Hand”ツアー、今回とはちがうメンツでしたけどコロナ前に決まっていたものが、2回延期となって、結局中止になってしまったんですよね。だから、改めてこうして4年ぶりくらいに対バンでのツアーができるので、気合いも入りますよね。
──今回も各地バラエティに富んだ、年代もいろいろな対バン相手になりましたね。
生形4人とスタッフで話してパッと出てきたバンドをあげていったんですけど、今回はすぐに決まったんですよね。連絡をしたら、みんな即OKしてくれたバンドが多くて。ありがたいですね。
村松僕らも今年で結成15年じゃないですか、必然的に下の子たちがガンガン出てきてるんですよね。世代も何周かしていて、今それやるんだみたいな感じもあるし、そういう人たちと絡んでいくのも面白いんじゃないかなっていうのはみんな思ってて。あとは純粋に、音源でも、ライブを観てもかっこいいっていうバンドを呼んでいて。
生形若いところだと、今回はw.o.d.とか鋭児とかね。俺らがバンド組みはじめた頃にやっていたようなことを──時代を経てまた新しいものになっているんですけど、大元には似たものを感じるしね。
村松感じるね。
生形オルタナティヴな感じとか。
村松ハードコアっぽい感じとかね。
生形そういう世代のバンドが出てきていて。今回、鋭児以外は全員知り合いでライブも観たことがあるんですけど、じつは鋭児だけはなくて。ツアー初日の恵比寿LIQUIDROOMは若いバンド、新しいバンドとやりたいなという話になって、鋭児が出てきたんですよね。なので、当日までどんなライブになるかまったくわからないんですけど、それが逆に楽しみです。
──Nothing’s Carved In Stoneが思う、対バンならではのライブというとどんなものですか。
村松やっぱりバチバチするところじゃないですかね。よく“熱量”って言ってますけど、その熱量の形もバンドによってちがうじゃないですか。ショーマンシップで見せるのか、その場でバーっとやりきって自分らで完結するのかとか、それでお客さんが熱狂していくステージを各々のバンドで作り上げているはずなので。それがぶつかり合ったときのバチバチ感は、ツーマンは特別な感じがあるというか。楽しいんですよね、すごく。
──15年このバンドをやってきて、何かライブへの臨み方であるとか、モチベーションの変化はあるのでしょうか。
生形どうだろうな、モチベーションみたいなものは変わらないんじゃないですかね。ただやっぱり、昔みたいにいきなりがむしゃらにやるとかではないかもしれない。どういうライブにしようかとか、その辺を考えるというのは多少はあるのかな。でもみんな負けず嫌いなのは変わらないから。今回のツアーは俺らが後に出るので、前のバンドを見て、テンション上がった状態で臨めるかなと思いますね。だからその日によってライブももちろんちがうだろうし、曲順も考え直すし。そういう意味で、さっきのセットリストの話もあるんですよね。ワンマンだったら自分たちで決まったセットリストを各土地でやるという感じになるんだけど。

村松ツアーでそのセットリストの完成度を上げるという意味でもね。
生形対バンだと、相手のバンドに合わせるわけじゃないけど、自分たちでテンションが上がるセットリストにしようかなというのはあります。
──というところでは本当に各公演でのちがいが明確になりそうですね。リハの前に曲を思い出すのも大変ということでしたが、この15年の活動ではほぼ年に1枚のペースでアルバムをリリースする、ハイペースな活動をしてきました。コロナ禍の約3年間は、どのバンドも世の中的にも活動が難しい時期にもなったと思いますが、そのコロナ禍での時間があったことで、バンドにもたらされたものはありますか。
村松うーん、コロナ禍だから変わったというのはないかもしれないですね。
生形ないね。むしろコロナ禍も結構活動はしていたんです。多分、配信ライブをやったのも早かったと思うんですよ。
村松そうかもね。
生形まだ周りのバンドがやる前に、最初の配信ライブをやった気がする。
──リアルでのライブも早い段階でしたよね、2020年の11月15日に恒例の「Live on November 15th 2020」をKT Zepp Yokohamaでやっていて(有観客と生配信)。
生形早かったですね。その辺はチャレンジしてやっていたかもしれない。
──それはバンドの勢いなりライブを止めまいという思いからだったんでしょうか。
生形止められなかったですね。ちょうど独立して、自分たちで事務所を立ちあげて1年後にそういう状況になってしまったので。
村松でもある意味それで気合いを入れ続けられたのはよかったかもしれない。
生形そうだね。
村松自分らで動かすしかないっていう感じで。
生形そういうことで、コロナ禍は必死だったかもしれないですね。だから配信をやったり、とにかく止まらないように、忘れられないようにってやっていた感じでした。
──そして今回のツアーに続いて、2024年2月に予定されている武道館公演「Nothing’s Carved In Stone 15th Anniversary Live at BUDOKAN」の話も聞かせてください。5年ぶりの武道館となる今回ですが、現在リクエスト投票を行なっていて、そのファン投票による20曲と全アルバムから1曲ずつの11曲で、すでに30曲超のセットリストになることがアナウンスされています。かなりの曲数になりますね。
生形30曲超えは初めてかな、前回の武道館でも25曲だったから。それと、ナッシングスは1曲が長いんですよね。
──そうですね、その濃い構成がある曲がまたバンドの醍醐味でもあって。
生形前回の武道館は、とにかく武道館をやるということが自分たちの目標でもあったんだけど、今回は2回目の武道館なのでちょっと何かを変えたいなという話になって、リクエスト投票をやっているんですけど。こういう投票もバンドでは2回目になるのかな。
村松2回目だね。7年目くらいの時にやっていて。
生形そこからまた作品も増えているしやってみたら面白いんじゃない?っていう話になって。
──いま中間発表の段階ですが、感触はどうですか。
生形これが、めちゃくちゃ普通なんだよね(笑)。
村松そう(笑)。俺たちの自分たちに対する評価が“変態”っていう評価というか、コアなもの、オルタナティヴなものを作ってるという意識があるから、お客さんもそういう趣味なのかなと思ったら結構ど真ん中な感じで。
生形もちろん、この曲は入らないんだっていうのもあるんですけど、やっぱりその曲なんだねみたいな感じは結構あって、色々知れて面白いです。
──みなさんライブとかで印象深い曲を挙げているのかもしれないですね。
生形ただ結構ライブでやってる曲とかでも外れてるものがあるんですよ。上位20位どころか30位内にも入ってないのかな。
──ではそこでどうアルバム選曲の11曲で変化球を入れていくかというのもポイントになりそうですね。
村松俺たちが変化球選ばないとね(笑)。
生形うん、めちゃくちゃマニアックな曲とかやりたいね。あとは、中間発表でみんながどう思うかも楽しみなんですよね。もう一回投票のチャンスがあるので、またいろんな思いで投票してくれると思うので。

中間発表結果

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