有安杏果、弾き語りツアー「A Little Harmony Live」第2弾へ向けた意気込みを語る

インタビュー | 2023.10.06 18:00

有安杏果が、10月22日(日)の岐阜公演を皮切りに、全国12会場12公演をめぐる弾き語りツアー「A Little Harmony Live」の第2弾をスタートさせる。2021年に初の弾き語りツアーとなる「サクライブ 弾き語りツアー2021」を行い、昨年はピアノとのデュオによる「サクライブ Acoustic Tour 2022」を開催。この夏に、新たなライブシリーズとなる「A Little Harmony Live」を立ち上げ、第1弾となる東名阪ツアーを大成功に収めた彼女に、夏に続く秋冬公演となる第2弾に向けた意気込みを聞いた。
──7月の東名阪を回った弾き語りツアーを終えた感想から聞かせてください。

毎回、ツアーを終えると、無事に全公演、ちゃんとできてよかったなとほっとしますね。

──有安さんのワンマンライブとしては、2019年夏に開催された全国Zepp Tour「Pop Step Zepp」以来、実に4年ぶりの声出し解禁ライブでもありました。

初日の名古屋公演が本当に久しぶりの声出し解禁だったんですよ。ライブをやっているアーティストは、きっとみなさん、そうだと思うんですけど、『あ、こんな感じだったんだ』って思い出すような感覚があって。ただ、事前のリハーサルのときに、音響さんから、『すごいよ』って聞いてはいたんです。私はその時が久しぶりだったけど、他のスタッフさんは声出しのライブをすでにいくつか経験していたので、『みんなの声やクラップに負けないようにね』って事前に教えてくれて。ステージ上には私一人しかいないので、テンポキープとか、どんどん速くなったりしないように気をつけなきゃっていう、心の準備はしていたんです。それでも実際は、すごい迫力で、圧倒されたんですけど、素直に嬉しかったですし、やっぱり心強くて。演奏もとてもやりやすかったです。

──これまでの弾き語りライブとは違うものになりましたか。

そうですね。もちろん、全部の曲で声を出すわけじゃないと思うんですけど、特に2年前の弾き語りツアーのときはまだまだコロナ禍の真っ只中だったので、ちょっと閉塞感もあって。最初から最後まで、静かに聴くっていう感じだったので、その雰囲気とは全然違ってましたね。MCでリアクションがあるのも嬉しいですし。

──特に印象に残ってることは何かありますか。

久しぶりに来てくださってたお客さんがすごく多かったことかな。コロナ禍でもなんとかして毎年、ライブツアーをやってたけど、やっぱりその間はこれてない人もたくさんいて。それこそ『ポプステ』ぶりという人もいたし、ソロのライブは初めてっていう人もいたし。あと、すごく覚えているのは、名古屋公演でピックを受け取った子が私と同世代の女の子で、学生の頃から私のことをずっと応援してくれてたみたいで、結婚して、旦那さんと見に来てくれていて。なんだか、ああ、一緒に歳を重ねてきたなって感慨深くなったし、すごく嬉しかったです。

──コロナ禍を経て、久しぶりの再会もあったからでしょうか。東京公演でもこれまでのライブ活動を振り返るようなMCをされてましたね。

そうですね。やっぱり原点というか、初めて1人でピアノの弾き語りしたのがちょうど6年前の初のホールツアー『ココロノセンリツ 〜feel a heartbeat〜 Vol.1』だったなということも思い出したし、自分自身が弾き語りライブをやるのは、本当はもうちょっと後のイメージだったんです。だけど、いろんな巡り合わせで、コロナ禍になって、どうやったらライブができるかっていうのを考えたときに、なるべくリスクを減らすという意図で、2年前に初めて弾き語りツアー『サクライブ 弾き語りツアー2021』をやって。それは、本当に自分が思ってたよりもかなり早いタイミングだったけど、そこで弾き語りのライブに挑戦したことは、自分のなかでは大きくて。あのときにやってなかったら、もちろん今回もとてもじゃないけどできなかっただろうなと思ったし、自分の中では大きな一歩になりました。

──弾き語りのアコースティックライブを始めてから3年目になりますが、たった一人でステージに立つという全編弾き語りのライブは慣れましたか。

まだ、すごく緊張はします。だけど、私が初めて弾き語りライブを見たのは、『裸』を書いてくださった小谷美紗子さんのライブだったんです。そこで、弾き語りライブっていいなっていう憧れを抱いたし、弾き語りライブの魅力に気づかされて。2年前に、小谷さんに連絡したときに、『弾き語りは孤独だけど、その分、自由だよ』っていうメッセージもらったんです。その言葉の意味が、ようやく少しずつわかってきたような気がしていて。特に去年のアコースティックツアー『サクライブ 〜Acoustic Tour 2022〜』はピアノの宮崎裕介さんと回って。デュオは逆にタイミングが命で、2人の息が合わないと成り立たないって難しさを経験した分、今年、1人で弾き語りをやったときに、確かに少し自由だなっていうふうに、感じられるようにはなりました。

──特に自由さを感じることができた曲をあげるとすると?

全体的ではあるんですけど、 2年前の初の弾き語りツアーに向けて作った『指先の夢』は初めてアレンジをかける前にみんなの前でライブで披露したんです。例えば、去年のアコースティックツアーで初披露した『夢の途中』は先にレコーディングをして、バンドでアレンジがあるんです。そのイメージが自分の中である分、弾き語りでどうやったらあの世界観を伝えられるんだろうっていう順序になる。でも、『指先の夢』や『オレンジ』は、本当に自分が作ったときの温度がそのまま詰め込まれた——ある意味、デモ音源そのまま、素のままで自由に届けられるなっていう気はすごいしてます。

──「指先の夢」は自由に加えて、孤独も入ってますもんね。まさに小谷さんのメッセージとつながってるなと思います。こうして、弾き語りやアコースティックのステージを数多く経験することで、ライブに対する思いは変化したりしてますか。

そうですね。でも、今回の弾き語りは、ある意味、リルハー(『A Little Harmony Live』愛称)のテーマにもなるんですけど。

公演情報

DISK GARAGE公演

有安杏果 弾き語りツアー "A Little Harmony Live"

2023年10月22日(日)岐阜・岐阜 club-G
2023年10月24日(火)広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
2023年10月25日(水)福岡・福岡Gate’s 7
2023年11月2日(木)神奈川・横浜ランドマークホール
2023年11月8日(水)宮城・仙台darwin
2023年11月16日(木)兵庫・神戸VARIT
2023年11月17日(金)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
2023年12月5日(火)京都・KYOTO MUSE
2023年12月15日(金)北海道・札幌 cube garden
2023年12月18日(月)愛知・ NAGOYA CLUB QUATTRO
2023年12月19日(火)静岡・浜松窓枠
2023年12月22日(金)東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO

一般発売日:2023年10月7日(土)10:00

RELEASE

『有安杏果 サクライブ (Acoustic Tour 2022)』

ライブ音源Album

『有安杏果 サクライブ (Acoustic Tour 2022)』

2023年6月16日(金)SALE

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  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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