GOOD4NOTHING、“メロディック中毒”の道をばく進中!敢行中のツアーの手応え、ファイナル・シリーズに向け、堺のオッさん代表・U-TANに訊く!

インタビュー | 2017.09.23 21:00

インタビュー/フジジュン

「お前ら、これで間違ってないんやで!」って言えるアルバムに

──6月にアルバム『MELODIC-HOLIC』をリリースして、現在はリリースツアー真っ最中のGOOD4NOTHING。アルバムを聴いて、変わらぬ勢いの中に結成19年目だからこその説得力や哀愁みたいなものもあって、すごく4人の人柄が滲み出た作品だと思いました。

今回、11枚目になるんですけど、自分たちでも説得力のあるアルバムが出来たと思って、あえてメロディック・パンクを想像させる『MELODIC-HOLIC』というタイトルを付けました。長く続けてれば良いって話でもないですけど、自分らに対しても「お前ら、これで間違ってないんやで!」って言えるアルバムになったと思います。あと去年、明るい「DAY」とエモーショナルな「NIGHT」という2枚のコンセプト・シングルをリリースして、自分たちになかった新しい引き出しを開けることが出来て。アルバムも色んな方向に向けた作品になったと思います。

──「DAY」と「NIGHT」の存在って、今回のアルバム制作にすごく大きな影響を与えたんじゃないかと思ったんですが?

そうですね。特に「NIGHT」の曲調は今までアルバムでしか見せてこなかった一面で、シングル曲としてMVを作ったり、ああいう形で推し出すのは始めてやったんですけど、周りの反応もすごく良くて。今回も「IT’S NOT ALRIGHT」とか暗めの曲も入ってるんですけど、「こういう見せ方もアリやな」と思えたし。

──前半は勢い良く飛ばして、「IT’S NOT ALRIGHT」でちょっと雰囲気が変わってラストに向かっていく感じがすごく好きで。使い古された言葉ですけど、現在のGOOD4NOTHINGの等身大がアルバムに詰め込まれてる感はありますよね。

「DAY」「NIGHT」に続く3部作みたいな感じもあって。現在の飾らない僕らが出せていると思います。

──今回はコンセプト・アルバムではないですけど、あえてテーマを上げるなら?

僕らのメロディックのルーツを上手く消化して出せればいいなというのは漠然と思いながら作ってて。曲が揃ってきた時にテーマと合致していたので、『MERODIC-HOLIC』ってタイトルを付けたんです。ツアーの移動中に新しいCDも聴いたりするんですけど、やっぱり落ち着くところは昔聴いてたCDだったりして。何百回も聴いたCDなのに、いま聴いても「こんなキメやってたんや!」って新しい発見があったりして。『MELODIC-HOLIC』も遊びを色々散りばめているので、そういう聴き方してくれたらいいですね。

GOOD4NOTHINGはもう、あれでええねん!っていう域まで達するのが目標(笑)

──そして現在、アルバムを掲げてリリースツアーの真っ最中。数カ所を終えてみて、ツアーの感想や手応えはいかがですか?

良い意味で肩の力が抜けて、ホンマにツアーを楽しんで回れてます。ライブではフザケてる部分とビシッと魅せる部分があったり、暴れるところとしっかり演奏するところがあったり、メリハリを付けるっていうのが常に課題としてあるんですけど。そのどっちもが僕ら4人にしか出来ないライブだと思うし、人となりが見えるライブだと思ってて。スタジオで練習してる時もフザケながらやってるけど、締めるところは締めて、その空気感でライブが出来たらいいなと思ってやってます。

──どんなにフザケても魅せるところは魅せるって意味で、『MELODIC-HOLIC』のカッコいい新曲たちがあるというのも自信の裏付けになってるんじゃないですか?

それはあると思います。僕らのメロディックパンクのルーツって、80~90年代アメリカの西海岸のメロディックパンクで。あの人たちってすごいフザケてるけど、「えっ、始まった?」みたいな感じで始まった曲がめちゃくちゃカッコ良かったり、そこに余裕や貫禄があったりするんですけど。俺たちが憧れるのもそういったところだったりするんで、『MELODIC-HOLIC』の新曲もそういう感じで見せていけたら良いなと思ってます。年いってきて、余裕や貫禄も出てきたし。あと10年くらいして、周りのバンドが「GOOD4NOTHINGはもう、あれでええねん!」っていう域まで達するのが目標です(笑)。

──わはは。良く見せようとか肩肘張るより、自然体を見せた方が自分たちらしいと。

以前はただ真面目に終わってしまったライブがあったり、フザケすぎてしまったり、両極端になってしまったこともあるんですけど。ここまで積み重ねてきたものもあるんで、俺たちの良さが自然にやれば自然と出るっていうのも分かって。あと、自分もそうやったんですけど、ライブハウスって楽しみに行く場所やから、バンドが出てきて最初にちょっと緊張感が緩むような一言があれば、それだけで楽しい気分になるじゃないですか? それで心を緩めて思い切り楽しんでもらって、「また来たい」と思ってもらえればええなって。そんな中でふとした瞬間に思い出す、心に残るMCとかあったら最高ですけどね。

──そこで今、インターネットでライブも見れちゃう時代じゃないですか? ライブハウスではなく、画面上で見て分かった気になっちゃうのって、すごくもったいないですよね。

ま、僕らは現場主義というか、音源よりライブやと思ってるし、それを求めてライブハウス来てくれる人がいて。そこさえ無くさなければ大丈夫なんじゃないかな?と思ってますけどね。フェスに呼ばれた時も「ライブハウスから来ました」と言うてるし、フェスやフリーライブで見て、ライブハウスに来たいと思う人もいますから。そういう人が来れる場所さえあれば、SNSとかも上手く使って、共存していけると思いますけどね。

──なるほど。実際、SNSがあったから見逃さずにすんだライブとかもありますからね。

便利な時代やからこそ、ちゃんとしなきゃいけないこともありますけどね。若い子にはよく話すんですけど、「お前らのCDをデータでもらっても、聴こうと思わん。聴いて欲しい人にはマジック書きでもええから盤で渡さんと、気持ちが通じへんで」って。

──そういうのを先輩が後輩に、ちゃんと経験から話すってのはすごく重要だと思います。

『SAKAI MEETING』も見に来て欲しいから、若いバンドには初年度から声かけて、手伝いに来てもらっていて。仮設トイレの水入れから手伝ってくれたバンドが、その後に出演者として出てくれたり。そういう繋がりは大事にしてます。

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GOOD4NOTHING「MELODIC-HORIC TOUR 2017」

9月27日(水)F.A.D YOKOHAMA w/ SHADOWS
9月28日(木)水戸LGHTHOUSE  w/ OVER ARM THROW
9月30日(土)岡山CRAZY MAMA 2nd ROOM w/ SABOTEN
10月08日(日)金沢vanvanV4 w/ Dizzy Sunfist
10月09日(月)富山SOULPOWER w/ Dizzy Sunfist
10月12日(木)八戸ROXX w/ S.M.N.
10月13日(金)盛岡club change WAVE w/ S.M.N.
10月25日(水)京都MUSE w/ THE SKIPPERS / MEANING
10月26日(木)徳島club GRINDHOUSE w/ innocent / セックスマシーン
10月28日(土)高松DIME  w/ innocent / SHANK
11月03日(金)周南LIVE rise w/ THE CHERRY COKE$
11月04日(土)福岡LIVE HOUSE Queblick w/ THE CHERRY COKE$
11月10日(金)広島Cave-Be w/ dustbox
11月12日(日)熊本Django  w/ dustbox

FINAL SERIES
11月19日(日)代官山UNIT w/ PAN
11月25日(土)名古屋RAD HALL w/ STOMPIN' BIRD
12月3日(日)梅田CLUB QUATTRO w/ SPREAD

>>>詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください

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RELEASE

NEW ALBUM
「MELODIC-HORIC」
(L.M.N.O.P.)

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