「Legend Guitarist」シリーズスターティングメンバーの再会ライブ『vol.3 ~Reunion~』ライブレポート!

2018.06.22 18:00

Legend Guitarist Vol.3~Reunion~
2018年5月31日(木) Zepp DiverCity(TOKYO)
●出演:AKIHIDE(BREAKERZ)/KOJI(ALvino、La'cryma Christi)/Leda(Far East Dizain)/RENO/you(Janne Da Arc)[ABC順]
●Support Musician:Ba.NATCHIN(21g)/Key.都啓一(Rayflower)/Dr.ばる(ex.DuelJewel)

今回でシリーズ4度目となるギターインストのイベント「Legend Guitarist Vol.3~Reunion~」が開催された。出演者はvol.1と同じく、AKIHIDE(BREAKERZ)/KOJI(ALvino、La'cryma Christi)/Leda(Far East Dizain)/RENO/you(Janne Da Arc)[ABC順]の5名で、会場もvol.1同様にZepp Diver City(TOKYO)、サポートメンバーもNATCHIN(Ba/21g)、都啓一(Key/Rayflower)、ばる(Dr/DuelJewel)という編成。サブタイトルの“Reunion=再会”という言葉を象徴する、初心に立ち返るようなイベントとなった。

ギタリストが曲ごとに入れ替わり登場したvol.1。ステージ上にギタリスト全員が並んでパフォーマンスしたvol.2。今回は5人を主軸としながらも、基本的に1曲に対して3名ずつ演奏するという組み合わせで進行していくことになった。

開演のSEとともに観客の歓声を受け、メンバーのシルエットが浮かぶオープニング。紗幕が落ちると、明るくなったステージにギタリスト5人とサポートメンバーの姿があり、このイベントのテーマ曲『Legendary』が始まった。伸びやかなイントロ部分に続き、5人がソロを交互に弾きあう、熱気にあふれた幕開けだ。

KOJI

KOJI

「第1回目のメンバーが再集結して、まず1曲演奏しましたが、すでに楽しいです(笑)。1曲目は5人で演奏しましたけど、今回は3人1組のチームを作ってそれぞれの曲を演奏していこうかなと思います。次は僕の曲ですけど、このイベントも昨年11月以来ですね」

you

「もう遥か昔に思えますけどね。KOJIさんの曲は以前に演奏しているから覚えていると思ったら、なかなか手ごわいんです(笑)」

KOJI

「僕もyou君の曲はだいぶ頑張ったよ(笑)。手ごわい同士、よろしくお願いします」

Leda

「僕は1回目のLegend Guitaristぶりにこのステージに立たせていだきます。よろしくお願います」

you / KOJI

KOJI、you、Ledaの3人の演奏による『Perfect World』はマイナーのメロディが印象的な美しいナンバーで、映像が浮かぶような楽曲だ。パートごとに、youとLeda、KOJIとLeda、KOJIとyou、といった組み合わせのツインギターで魅了する。以後、他の曲でもこうして3人で交互にソロを弾くという流れで進んでいく。
KOJIのもう1曲である『Joy』は対照的に豪快なナンバー。明るく解放感に満ちたギターサウンドが特徴で、ここでもツインギターで見せ場を作っていく。

Leda

Leda

「続いては僕、Ledaの楽曲をみんなに演奏してもらいます。今回は(登場する)3人がちょっとずつ変わっていくシステムで、ここではyouさんの代わりにRENO君に入ってもらいます。僕の曲は他のみなさんと違って難解なので、ポカンと見ていただくのが正解なんじゃないかな(笑)。曲に浸ってもらえたらなと思います」

八芒星を意味する『Octagram』というタイトルは、Ledaの弾く8弦ギターに由来しているのだろか。弦を指ではじくスラップを混ぜたりと、巧みなプレイスタイルで聴かせていく。

Leda

「僕は普段バンドで活動してて、ソロギタリストとしてステージに立ったのは前回が初めてだったので、このイベントには感謝しています」

KOJI

「Leda君は初めてギターインストを作ったって前回言ってたけど、これからもどんどん作っていってほしいと思える素敵な曲を書くし、ギターインストをともに作る仲間になったわけだから、これからも作ってよ」

Leda

「ありがとうございます。昔、僕のソロプロジェクトで1曲だけ作った歌もののバラードがあるんですけど、それを今回、初めてバンドで演奏してもらうんですよ。すごく嬉しくて新鮮で、心から楽しんでいますので、その雰囲気がみなさんに伝わったらなと思います」

RENO / Leda / KOJI

そう紹介された『WHITEHOLE』は哀感のあるメロディを前面に打ち出したバラード。Ledaの超絶なギターソロを中心に、KOJIとRENOが絡み、ドラマチックな空間を生み出していく。

ここで再び全員が揃い、web公開の『FLOWERS』の動画の話になるが、実はそれとは別に曲が出来てしまったとLedaが語る。全くタイプの違う曲なので取り上げるのをやめようと思っていたが、いい曲だという声が多く、今回のステージで披露することに。

Leda

「打ち合わせをした後、(盛り上がる)タオル曲を作るということだったのに脱線して(笑)」

KOJI

「デモに添えられていた文章に、中古家電のハードオフでかかるような曲が出来たって書いてあって(笑)。男子のみなさんはハードオフって、テンション上がりませんか?中古楽器があったり、宝物を探している気分になれるんですよ」

RENO

「わかります。僕はこの曲を聴くと、お店に行った気になって妄想が始まるんですよ。ワクワクする」

KOJI

「だから全員、疑うことなく雰囲気が理解できた(笑)」

Leda

「本当のことを言うと、曲を作る時に試行錯誤してて、AKIHIDEさんのことを考えていたんですよ」

AKIHIDE

「おいおい、俺の何を考えたんだって(笑)?」

Leda

「僕らはハードなギタリストが多いですけど、AKIHIDEさんにはジャズとかフュージョンのルーツを感じていて。ハードな曲ばかりより、ここでAKIHIDEさんに歩み寄った楽曲があったらいいなと妄想して。そこから脱線して、これはハードオフじゃんって(笑)」

AKIHIDE

「でも、すごくいい曲だよね。さっきKOJIさんがハードオフに行ったら宝物が見つかるって言ったじゃないですか。この曲をみなさんが聴いたら、それぞれのプレイの宝物が見つけられるんじゃないかな」

KOJI

「素晴らしい(笑)。『FLOWERS』があるからこれはやらないでおこうと言ってたけど、すごくいい曲だからみなさんに届けたいと思って。ちなみにタイトルは『HARD OFF』(笑)」

Leda

「目をつむって、ホームセンターとかに入った気分で聴いてください」

メロウなコード進行で作られた『HARD OFF』は、MCどおりジャズやフュージョンの要素を感じさせるナンバー。先ほどまでのロックな感触とは異なる、大人のムード漂う演奏が新鮮だ。オクターブ奏法でフレーズを弾くAKIHIDEをセンターに、それぞれのジャジーなプレイが飛び出し、中間にはギターソロだけでなく、サポートメンバーによる短いソロも組み込まれていた。

AKIHIDE

AKIHIDE

「今回、3人編成でいろいろ変わっていく中で、5チームありまして。次はチームAです。チームAKIHIDE。そういえばyouさん、Legend Guitaristっていうタイトルは名前として強いですけど、由来ってあるんですか?」

you

「聞いた話だと、当然、僕らはまだレジェンドとは言えないけれど、“そこに近づきたいな、これからレジェンドになろうぜ”っていう意味らしくて」

KOJI

「確かにタイトルを付ける時に、そんな大げさに名乗っていいのかと思ったんですけど。スタッフさんからの意見もあって、これからレジェンドになっていくギタリストの集まりということで、胸を張ってLegend Guitaristと名乗ればいいんじゃないかなって」

AKIHIDE

「すごい未来のあるタイトルだなと思ってました」

you

「1回目にその話、全然触れなかったね」

KOJI

「でも、こうやって続けていけるからできる話じゃない?3回も続けてできているのは素晴しいなと思います」

AKIHIDE

「では、第1回に出演した時に5人で演奏した曲を、今日はKOJIさん、youさんとご一緒したいと思います」

you / AKIHIDE / KOJI

3人がアコースティック・ギターを携えて椅子に掛け、『Lapis Lazuli』が始まった。AKIHIDEのアルペジオに導かれ、全員の美しいサウンドが重なり合う。繊細なフレーズはしだいに激しくなり、ソロを弾きながらAKIHIDEはボディをパーカッシブに叩くなど、エモーショナルな面を覗かせる。

AKIHIDE

「アコースティック・ギターって生の弦とボディの鳴りが基本なので、よりギタリストの手元のニュアンスが出やすいんじゃないかな。3者3様の響きを、エレキとは違った感じで聴いていただけましたでしょうか。 僕は6月20日に6枚目のソロアルバム『機械仕掛けの遊園地 -Electric Wonderland-』をリリースするんですけど、次はそのアルバムから『プラネタリウム』を聴いてください。夜空にたくさんの星が瞬くような、アルバム1曲目の曲です。youさんとKOJIさんとこの曲を届けたいと思います」

幻想的なサウンドで届けられる柔らかいメロディがメインでありながら、3人がソロを繋いでいく間奏では各々の個性が光る場面も。流星の流れる音が感じられる、美しくも瑞々しいコーナーだった。

you

続いてはyouの楽曲コーナー。こちらは彼らしく、その華麗なギターテクニックをストレートに聴き手にぶつける楽曲を揃えてある。

you

「AKIHIDE君とRENO君とで僕の曲をやるってなった時、いつもの勢いのある曲というより、自分たちのギターのプレイに酔うような曲をやろうと思いました」

そんなMCで始まった『various cards』は、テーマ部分をyouが奏でた後、AKIHIDE、RENOとソロを回していくナンバー。それぞれのテクニックを存分に発揮したソロで高め合っていく。

you / RENO

そして、次の曲は10年ぶりになるという懐かしい『relation』。ジャジーなフレーズで始まり、アップテンポながらロック一辺倒ではないアプローチを聴かせていく。聴き手のイマジネーションを喚起させるその多彩さと奥深さは、ギターインストならではの魅力にあふれていた。

RENO

次はRENOのナンバーを集めたコーナー。このイベントでは盛り上げ役になることが多い彼だけあって、ギターインストでありながらスタンディングで楽しめるナンバーを用意し、AKIHIDEとLedaが参加する。

RENO

「ここから空気感を大人のモードから20歳ぐらいの今の自分の年齢に(笑)、持っていきたいと思います。自由に楽しんでいただけたらと思います。準備はいいですか!声を出してもらっていいですか!」

RENOが煽り、勢いよく『JOURNEY』が始まった。観客も大きな手拍子でこたえ、明るく突き抜けていくようなサウンドとともに熱気が上昇。パワフルなソロの応酬も心地よく響く。

RENO

「僕はバンドを解散した後、ギターインストという形でソロ活動をやってきました。それがこういう大きな会場で披露できるのは幸せなことですし、みなさんとこうやって音楽を共有できるのを大変光栄に思っています。5月23日に(配信先行)リリースした僕のアルバム『IMAGE』(イマージュ)から聴いてください」

AKIHIDE / RENO

今回のイベント中、最もアップテンポな楽曲『Chemical ROCK』をアグレッシブな演奏で届ける。RENO自身もステージ前まで進み、観客とのコール&レスポンスでひたすら盛り上げ、エネルギッシュなステージを展開した。

そして、いよいよ最後の曲に5人全員が集まる。Ledaがライブでタオルを回せる楽曲をということで書いた『FLOWERS』だが、何と、このイベントのオリジナルタオルが無いことに当日のリハーサルで全員が気付いたという。そんなエピソードを笑い飛ばせるような、カラフルさや華やかさに満ちたサウンドの『FLOWERS』で本編を見事に締めくくった。

アンコールでは、10月29日にTSUTAYA O-WESTで行われる“Legend Guitarist 異伝vol.2~Le Voyage~”の開催を告知。youとRENOをフィーチャリングしたライブで(ゲストとしてLedaが出演へ)、今回のイベントとはまた違う魅力を発揮するスピンオフ・ライブとなりそうだ。

KOJI

「Legend Guitaristは第1回目も5人で距離を縮めてライブに向かっていたんですけど、今回さらに一体感が増して、みんなも楽しんでもらえたんじゃないかなと思っています。ライブをやっていく上での達成感を感じることができて、心から感謝します」

RENO

「自分がやらないような曲に出会えたり、みなさんのプレイだったり、すごく刺激的で今後のギターライブに生かせそうです。簡単には一緒にできない方々とこうやってステージで音楽を楽しみ、どこを探してもないイベントに参加出来たことと、みなさんと共有できたことを感謝します。“ギターってかっこいいよな”って広めていけたらという想いで僕も活動しているので、これからも応援をよろしくお願いします」

AKIHIDE

「音楽的な刺激ももちろんですけど、世代も違うじゃないですか。だから人間性も勉強になりますね。レジェンドになるためにそれぞれの道筋はあるけれど、そこに向かって頑張っているそれぞれの姿を見ることが何より楽しかったなと思いました。次に参加させていただく時は、グッズにタオルがあるかどうか確認したいと思いました(笑)」

Leda

「こうしてインストのギタリストの仲間入りをさせてもらって、みなさんのプレイやパフォーマンスを見て挑んできました。前回は自信がないので打ち込みだったんですけど、今回はみなさんに演奏してもらって、新たな刺激があり、心から楽しんでできました。またこのイベントに出たいし、曲も作りたいです。最高の1日をありがとうございました」

you

「僕は皆勤賞ですよね(笑)。こういうイベントも貴重だし、いろんなギタリストと一緒にステージに立って曲を弾くのが単純に楽しいんですよ。その楽しみをみなさんも共有していただけたらなと。今日はありがとうございました」

KOJI / Leda

一言ずつこの日の感想を述べた後、アンコールでは『ルパン三世のテーマ』をカバー。ギターソロはもちろん、サポートメンバーのソロも多めに加え、賑やかなアレンジで生まれ変わった『ルパン三世のテーマ』が楽しめた。そして、ラストは『Canon Rock』で思いっきりソロを弾くまくる5人の姿を焼き付けて終了した。

編成や選曲、ソロで魅せる独自のカラー、サポートメンバーとの一体感など、メンバーも観客も大きなステップアップを実感できた4度目の Legend Guitarist。今まで以上にギタリスト1人1人の個性が際立ったライブであり、今後も回を重ねるごとにさらに刺激と楽しみが増していきそうだ。

SET LIST

01. Legendary (Legend Guitarist Vol.1 オフィシャルテーマソング)
02. Perfect World (KOJI)
03. Joy (KOJI)
04. Octagram (Leda)
05. WHITEHOLE (Leda)
06. HARD OFF
07. Lapis Lazuli (AKIHIDE)
08. プラネタリウム (AKIHIDE)
09. various cards (you)
10. relation (you)
11. JOURNEY (RENO)
12. Chemical ROCK (RENO)
13. FLOWER (Legend Guitarist Vol.3 オフィシャルテーマソング)

EN
ルパン三世のテーマ
Canon Rock

※おまけ

座談会で話題となり、今回のライブに導入された「Legend Guitarist System」。座談会で実際に使われたホワイトボードを公開します!実際ライブで演奏された結果と比べてみてください。

打ち合わせで使われたホワイトボード

実際にライブで使用されたLegend Guitarist System

PRESENT

Legend Guitaristオフィシャルグッズ「オリジナルZIPパーカー」に、ギタリスト5人の直筆サインを入れて2名様にプレゼント!

※転載禁止

受付は終了しました

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