女性ミュージシャンのみのロックフェスとして誕生した“NAONのYAON”。SHOW-YAが提唱し、87年以来、プリンセス・プリンセス、アン・ルイス、カルメン・マキをはじめ、様々な女性アーティストが登場してきた。91年まで毎年開催され、その後は中断していたが08年に復活。そして今年、5年ぶりとなる開催が決定した。久しぶりのNAONのYAON、その歴史と楽しさをSHOW-YAのメンバーに語ってもらった。
── イベント自体、何度かインターバルがありましたけれど、継続したい、残したいという気持ちが強くて復活されたわけですね?
寺田恵子(Vo.)「そうですね。残したい気持ちが強くなったのは、NAONのYAON(以下NAON)を立ち上げてから、女の子がバンドを組むという現象が一気に増えたんです。自分たちが出る場所がある、目標になるものがあると取り組みやすいんですよ。私たちの時代は女性バンドがデビューすること自体が難しい時期だったけれど、その後、ZONE、Whiteberry、SCANDALといった女の子バンドがデビューして。入り口ができれば、間口を広げることも可能じゃないですか。そういう場になっていけるよう、継続させたいんです」
角田mittan美喜(Dr.)「女性バンドも増えて私たちも刺激を受けられるし、一緒にやることでまた新しいものが生まれる可能性もあるし。そういう意味で、野音という場所がまた楽しくなりますね」
五十嵐sun-go美貴(Gt.)「親子ほど年齢差がある子たちと一緒に作っていくわけですから、意義のあるイベントですね」
仙波さとみ(Ba.)「でも、やること自体、すごく大変なんですよ。出演者も前回は60名ぐらいで、それをまとめていくわけですから。ただ、終わった時の快感はやっぱり大きいです」
寺田「打ち上げの飲み会、楽しいよね」
仙波「それが楽しくてやるような(笑)」
中村美紀(Key.)「続けていくことで、NAONにいつか出たい、あのステージに立ちたいと思う女の子たちがいっぱい現れて、層が厚くなると楽しいですよね。それにイベント自体、みんなで一緒に作っていくというのもあります。前回もいろんなアイディアが出て楽しかったんです」
五十嵐「あるコスプレがNGだったアーティストの方がいたんですけど、リハで本人が乗り気になって実現したり(笑)」
寺田「単に音楽をやるだけじゃなくて、ミュージシャンの交流とか、他では絶対やらないことをやったり、そういう面白さがあるんですよ。ゲストとしてそこにいるだけじゃなくて、みんなでイベントを作る。私たちはその空間を提供するだけなので」
五十嵐「見ないと損ですよ」
仙波「楽屋裏とか面白いですよ(笑)」
── 話をうかがっているだけで楽しくなってきました。これまで特に印象に残っていることというと何でしょう?
五十嵐「プリプリの出演時に電源が全部落ちたことがあった」
寺田「あったね。電気を通した楽器が使えないので、キョンちゃんがドラム叩いて、奥居が生声で歌って、お客さんも盛り上がって」
仙波「私は過去、興奮しすぎてベースアンプを倒したことがありましたね(笑)。それほど興奮する場所なんです(笑)」
中村「でも大変なのは本番までで、出てしまえば大変ではないので」
角田「私が印象に残っているのは一回目ですかね。カルメン・マキさんが出演されて、私たちも20代ですから。マキさんが歌う!野音!どうしよう!ガチガチな感じでした(笑)」
寺田「リハからすごかった」
中村「あれは緊張した」
寺田「私は一回目の記憶がないんだよね。生まれて初めて司会進行をして舞い上がって、何をやったか覚えてない。でも、マキさんの後ろでコーラスをやらせていただいた!それは印象深いことのひとつです」
── そんな歴史のあるNAON のYAONですが、今年はどんな構想があるんでしょうか?
寺田「出演者がやっと出揃ってきたので、構想はこれからですね。でも結構面白くなりますよ」
五十嵐「いろんな枠を超えて女性バンドが集まれるイベントになる基礎を、ここからまた作っていければと思います」
角田「継続してやっていくことで、いろんなバンドに出演のチャンスが生まれるし。今の時代のNAONを、みんなで作れればいいかな」
仙波「私は興奮しすぎないように(笑)。でもちょっとは目立ちたいなと。地味になったら負けじゃないですか(笑)。刺激を受けながら、与えながらやっていきたいです」
中村「楽しく盛り上がって、お祭りになれば。あと、前回から5年たってますけど、そうすると10代の子たちは明らかに変化しているので。NAONって何ですか?っていう世代の子もいるんです(笑)。だから、続けていくことって大事だなと」
寺田「そもそも女の人っていうだけで華やかなのに、ステージではもっと華やかで派手になりますからね。そういう部分では見ている方が温かい気持ちになれたり、心に灯がともる、そういう感じで楽しめるといいですね。特に震災後、心が沈んでいる人もいるだろうし、これから何を目標にしようかと思っている人もいると思うんです。NAONを見て、“来年もこれを見るために仕事をするぞ”、でもいいと思う。今は女の人が頑張って力を持っているし、女の人のエネルギーはすごいから。そういうものを存分に惜しみなく出せればいいなと思います」
2013年4月29日(月・祝) | 日比谷野外大音楽堂 | 15:00 開場 / 16:00 開演 | 指定席 :6,300円 (税込) | 〈出演〉SHOW-YA 〈以下、五十音順〉相川七瀬/杏子/シシド・カフカ/SCANDAL/土屋アンナ/富田京子(ex.PRINCESS PRINCESS)/中川翔子/渡辺敦子(ex.PRINCESS PRINCESS)/and more |
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受付期間:受付中〜 2/8(金) 23:59 ※規定枚数になり次第終了いたします |
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