UEBOの『俺は絶対ズレてないっ!!!』~出張編~ Vol.2〈オーラの泉 ~ボストンは燃えているか~〉

コラム | 2018.05.31 18:00

※本記事は、DI:GA6月号掲載のUEBO連載コラムの転載となります。

DI:GA読者の皆様、こんにちは!シンガーソングライターのUEBOです。普段はDI:GA ONLINEで連載しています。前回に引き続き、初めましての皆様に僕のことを知ってもらえるよう、今回は僕がシンガーソングライターになろうと思ったきっかけについて書こうと思います。

突然ですが、僕には霊感がありません。無宗教ですし、特別スピリチュアルが好きなわけでもありません。そんな僕にも、今までの人生で一度だけオーラってやつを見た経験があります。

大学3年の夏休み、僕はアメリカのボストンにいました。夏先から始まったげんなりするような就活セミナーから逃げるように、学生生活最後の“遊”学を楽しんでいたのです。せっかく音楽の本場に来たんだからと足を運んだジャズクラブ。背伸びしながら恐る恐る入った会場でその日演奏していたのは、リー・リトナーというギタリストでした。メンバーとアイコンタクトを取り、一瞬の静寂の後リトナー氏がギターを奏で始めた瞬間、

僕は目を、耳を疑いました。

ギターからはじき出された音はアンプからではなく、リトナー氏の体から柔らかい波のように広がり、お客さんはその波に包まれ踊り、笑っている。音に揺られながら、僕はなぜかひどく現実的なことを考えていました。

“この人、これで世界中回って、奥さんとか子供とか養って生活してんだよなあ…”

と。

帰国後僕が志したのは、同じギター演奏でも歌を自作自演するシンガーソングライターでした。だけど〈あの日のリトナー氏のようなオーラを放って、それでお客さんを笑顔にする仕事をしたい〉という思いは、今でも変わらず僕の音楽活動を支えているんです。

おしまい。


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