黒崎真音 TRUSTRICKとのコラボ作品「DEAD OR LIE」のリリースが決定!今まで語られなかった自身の深い部分にも踏み込むロングインタビュー!

2016.07.0118:00

黒崎真音

インタビュー/東條祥恵

いちアニメ、ゲームファンから自分の意思でアニソンの歌い手となり、現在その活動は歌い手だけにとどまらず、作り手の立場で作詞・作曲、歌のディレクションまでを手がける“表現者”として自分を発信するようになった黒崎真音。7月27日に“黒崎真音feat.TRUSTRICK”名義で発売する新曲「DEAD OR LIE」(TVアニメ『ダンガンロンパ3—The End of 希望ヶ峰学園-未来編』OP)の制作過程を振り返りながら、彼女がなぜ自分を発信するようになったのか。その秘密を紐解く。

──黒崎さんは元々『ダンガンロンパ』の大ファンだそうですが。今回そのOPテーマを自分が歌えると決まったときはどうでした?

いやもぉびっくりしました(笑顔)。想像もしていなかったので「嘘!?」って思いました。それまではただのファンですから。キャラクターのグッズを集めたり友達のネイリストに好きなキャラクターの痛ネイルをしてもらったり(笑)。それをツイッターであげてたら、声をかけていただいて、『ダンガンロンパ』のムック本が出たときにコメントを書かせていただいたりしてたんです。でも、まさか自分が作品に関われる機会がくるとは思ってもいなかったので、本当にびっくりしました。夢みたいです。今回は嬉しいことがいっぱいです。作品に関われたことも嬉しいですし、コラボできたことも嬉しいですし。

──この新曲「DEAD OR LIE」はTRUSTRICKとのコラボ作品なんですよね。

そうなんです。今回はじめてデュエット曲の作詞もやらせていただき、歌の振り分けも私がやらせてもらいました。

──歌の振り分けまでやったんですか?

はい。作品のイメージを踏まえながら歌詞を考え、その上でここは私の方がいいかな、ここは(神田)沙也加(TRUSTRICK/Vo)ちゃんの方がいいかなとか。ここはどっちが下ハモを歌った方がいいとか、ここはユニゾンでいこうとか、そういったことまで考えて。今回作曲をしてくださった黒瀬(圭亮/UROBOROS)さんにアドバイスしていただいて、沙也加ちゃんとはいろいろディスカッションしたりして。これまでのソロ曲とはまったく違った作業をやっていきました。

──そこまでやったということは、沙也加さんのレコーディングにも立ち合って?

はい。歌入れは同じ日だったんですが、スケジュールの問題で別のスタジオだったんですね。でも、この曲は譜割りが難しい部分があったので、そういうところをすぐ確認できるようにスタンバイしていようと思って、沙也加ちゃんがレコーディングしているスタジオに行かせてもらいました。

──もう完全に歌い手を通り越して制作者サイドの作業をやられてたんですね(笑)

そうですね。沙也加ちゃんだけではなく、Billy(Gt/TRUSTRICK)さんのギター・ソロのレコーディングにもお邪魔しました。3人の一人一人の役割を意識しながら作っていく作業が今回は楽しかったですね。

──では、役割という視点から分析すると、黒崎真音と神田沙也加という2人の歌い手は今作でどんな役割を担っていたと思いますか?

天使と悪魔がいる感じですね。私が悪魔だとしたら、沙也加ちゃんが天使のようなイメージ。沙也加ちゃんの歌声はすごく女性らしい歌声で透き通ってるんです。力強く歌う私の歌に対して、女神が救いの光を射し、翼を与えていくみたいで。私一人でこの曲を歌うと“戦うぞ”っていう強いイメージの曲になっていたのですが、沙也加ちゃんの歌が入ったことで、そこに安息のイメージも与えてくれました。戦いの中にゴールが見えたイメージを沙也加ちゃんが連れてきてくれた気がします。戦いの果てに見えるものというか。最終的にちゃんと目的のある戦いをしているんだというものが見えた気がしましたね。

──今作は音源だけではなくPVでもTRUSTRICKとコラボされてるんですよね?そちらの作業はいかがでしたか?

PVは1曲を通してストーリーを描いた感じなので、さまざまな演技をしているところがありまして。そこでは沙也加ちゃんの演技力の凄さを感じました。沙也加ちゃんが先に演技のシーンを撮って、私が後にやらせていただいたんですけど。沙也加ちゃんの繊細な演技とかがすごく刺激的で。全身全霊で演技をするんですよ。それを見て、私は最近全力でやるということに対して自ら歯止めをかけていたところがあったなと思ったので、今回は自分自身も全てを出しきろうと思いました。私は沙也加ちゃんとは逆に暴力的に暴れまわるところを撮りたいと監督さんにいわれたので、そこで思いっきり頭を振り回して、髪の毛もぐしゃぐしゃになりながら狼みたいに叫んだりして。結果、いままで見たことがないような新しい黒崎真音に出会えたPVになりました。撮影が終わった後は、足がアザだらけになってましたね(笑)

──いろんな意味で、新しい経験がたくさんできたコラボだったんですね。

お陰で、たくさんいいものをもらって自分をすごく成長させてもらった気がします。だから、今作はすごく思い入れ深いものになりましたね。

──では、ここからは歌詞に関して聞かせてください。「DEAD OR LIE」のタイトルはどこから出てきたんですか?

アニメの内容からですね。嘘をつくということに対して、罪悪感を持ちつつもそうしないと生きていけない世界でもがき続けている彼らが、私はすごく好きなので。そんな彼らのイメージを曲にも持ってきたいなと考えた時、このタイトルが最初に思い浮かんだんです。そこから、アニメのオープニングを想像しながら、これは『ダンガンロンパ』の曲だよというのが分かるアクセントをたっぷり盛り込んだ曲にしたいなと思ったんで、サビの手間に“弾丸=ダンガン”という言葉を入れたりしながら、自分自身の心の葛藤をこの曲には詰め込んだつもりです。葛藤の末に、自分自身じゃないと未来は見つけていけないんだということを、自分も感じますし。この作品のキャラクターたちも感じてるんじゃないか。そこに自分と作品の共通点を見い出して歌詞は書いていきました。

──黒崎さんは『ダンガンロンパ』のどんなところが好きなんですか?

私はこの作品の人間臭さがすごく好きなんです。私が最初にびっくりしたのは『ダンガンロンパ』のゲームをやったとき。よーいドンで殺し合いが始まり。最初に裁判にかけられて、疑いをかけられて死んだ子が、この作品の中で一番アイドル的存在だったんですね。すごく優等生で可愛くてみんなの憧れでアイドルでというふうに見えてた子が、じつは、そこまで思いつめてしまうぐらいのところで生きていた。そこがすごく私は衝撃で。人は見た目だったり言葉だったりが綺麗に見える子でも、どこかで何かを抱えていて生きてるというところを覗けるというのが、この作品の魅力だと思います。そこにある心の弱さ。そこはすごく共感できるところですね。こんなに完璧に見える子でも、やっぱり何かあるんだってところで。そういうところを教えてくれる作品だと思います。

──黒崎さんの場合、始まりはゲーム好き、アニメ好きだった訳じゃないですか?そんな自分が歌い手となり、さらにそこから踏み込んで歌詞を書いたり曲を書いたりとどんどん作り手側になって自分を表現するようになった。きっかけはどこにあったんですか?

きっかけは…元々私は本当にアニメやゲームが大好きなんですけど、引きこもりがちな子供だったんです(笑)。友達はいたんですけど、街をみんなでキャーキャーいながら歩いてソフトクリームを食べながら好きな男の子の話をして……とか、そういった経験や、青春らしいことをした思い出がそんなにないんですね。

──ゲームやアニメが好きになったきっかけは?

家族がゲーム好きだったので、自分が生まれた頃から販売されているゲーム機はすべて家にあるという環境が整っていまして。ある意味“オタクの英才教育”を受けながら生きてきたんですよ(笑)

──オタクの英才教育というのはいまや黒崎さんのキャッチフレーズですもんね(笑)

そうですね(笑)。私は小さい頃から学校という場所や人と話すのがちょっと苦手で、学校に通えない時期もあったんです。そういうときに親に怒られながら家でゲームをやっていた時期もあって(微笑)。でも、そうしたら次第にゲームを一緒にやる友達ができて、会話も楽しくなり、学校も通えるようになりました。でも、高校生になると環境がまた変わってしまって、また振り出しに戻ってしまって……そういうときも、家でゲームをしてるのが一番幸せで落ち着く時間だったんです(笑)

──その頃はゲームに救われてたんですね。

そうなんです。でも、そのうち進路のことなどで両親とうまくいかなくなった時期もあって。“ゲームやってるだけじゃなくてちゃんとしなさい”っていわれても、自分だって本当はちゃんとしたいんだけどできないんだという気持ち。そういったことを17歳の一番多感な時期にすごく感じていて。自分は周りの子と同じような人生を送っていける気がしなくなってたんです。私はきっとそのとき、どん底にいたんですよ。そういうときは、自分のことばっかり考えるんです。何度も何度も“自分はこの先どうなっていくんだろう”って考えたときに、自分が好きなものは何だろうと思うって、最初に思い浮かんだのが歌だったんです。

──ゲーム以外に歌も好きだったんですか?

はい。小さい頃から歌はすごく好きだったんですよ。歌手になりたいなんて1度も誰にもいったことはなかったんですけど、歌に救いを感じたんです。そのときの自分は。いま自分が感じてるこの気持ちを形にするのは、歌しかないんじゃないかと思ったんです。

──音楽はどんなふうに接してたんですか?

私は姉が2人いるんですけど、真ん中の姉が音楽がすごく好きで。こんな私のことを唯一理解してくれてたんですね。その姉がJ-POPやR&Bを聴いてたので、それを普通に聴いてました。当時の私は、音楽は“音階”だとしか思ってなくて。カラオケに行って歌っても歌詞を感じたことなどなかったんです。それが、自分はどん底だ、ひとりぼっちだなと思ってた時期、たまたま流れてきた曲を聴いて初めて言葉を感じたんです。

──誰の曲だったか覚えてますか?

浜崎あゆみさんの1stアルバムの「POWDER SNOW」だったと思います。音階ではなく、歌詞というものに初めて共感して、びっくりしたんです。“歌詞って手紙みたいに言葉が綴ってあるんだ”って気づいて。それで、大号泣したんです。びっくりして。音楽って、一緒に踊ったり騒いだり楽しむものでもあるけど、同じような気持ちの人がここにもいるよっていう印、サインを送ってくれるものでもあるんだなと思ったんですよね。じゃあ、こんなどん底でいろいろうまくいってない自分でも、歌う意味はあるんだと思ったんです。歌だったらそれを個性にできるかもしれないと思ったときが歌詞を書こうと思った瞬間でしたね。

──初めて自分が書いた歌詞を歌ったのはいつ頃だったんですか?

18〜19歳の頃ですね。当時エヴァネッセンスというバンドが好きだったので、そのバンドの曲に自分が書いたどん底の歌詞を無理やりのせて歌いました(笑)。それが、初めてステージに立ったときに歌った曲です。

──そこで、どん底の自分を吐き出した歌詞を歌ったとき、何かが変わりました?

変わりました(きっぱり)。言葉にして歌で発信したことで、友達が“そんなこと思ってたんだね“っていってくれたんです。どういう風に思ってるのかずっと聞きたかったけど聞けなかったという友達が、歌を聴いたり歌詞を聴いたときに、すごく私のことが分かった気がしたといってくれて。その子とは今も親友なんですけど。こうやって言葉にすることで自分自身の意思を伝えられるんだというのが分かって。そこからは自分の言葉で歌詞を書いたり歌ったりしていきたいなと思うようになりました。

──そうでしたか。こういうさかのぼった話も聞けたからこそ、何で黒崎さんが歌詞を書くのか、その真意が伝わってきました。

最近、自分と向き合う時間を作っていて。自分の原点というか。どこから自分の歌が始まり、何が好きだったんだろうとか。一旦立ち止まって、過去の自分と向き合う時間をちょうど作っていた時期だったんですね。そこで、今日話したようなことももう隠さなくていいかなと思って。歌詞はある種、自分が思っていることの告白ですから。ここまで具体的な話はしていなくても、自分が曲を書くと、その曲に共感してくれる人がいて。そういう方はもう、気づいてると思うんですよね。

──そのサインを受けた人が黒崎さんと同じように「同じことを思ってる人がここにいる」と思ってもらえるといいですね。

もし世の中になかなか自信が持てない人とか、こんな自分が嫌だと思ってる人がいるとしたら、そういう人が“こんな人もいるんだ”って思ってくれて、昔の自分みたいに何かハッと気づいてくれるものがあったり…そこからもし、その人の何か一つでもプラスなものが見つけられたとしたら、自分が生きてきた意味、歌う意義にもなる。それが一番幸せだなって思います。『ダンガンロンパ』もそうですけど、表面だけでは見れないものがあって。それを今日は正直に話しました。今年でデビュー6周年になるので、自分がそこで残していけることは、楽しい事、嬉しい事、みんなで騒ぐのも大好きなんですけど、やっぱり人に何か感じてもらえるものを作りたいんですよね。

──なんか、今日のお話を聞いたら、黒崎さんの音楽の聴き方が変わりそうな気がします。

でも、そういってもらえるのが一番嬉しいかもしれないです。いまは、すごく人のことを好きになりましたし。きっかけって、じつはいま自分が過ごしてるなかにもたくさんあって。それを見過ごしてしまうかちゃんと掴めるのか。それは自分自身の行動で決まる。そういった気持ちもこの曲には入ってます。

──分かりました。では、この後9月22日からは始まるキャリア最大級のツアー<Beautiful Resistance>。こちらはどんなものになりそうですか?

今年はこれまで自分が守ってきたもの、隠してきたものを壊していきたいなというのが心の中にありまして。守りの姿勢から攻めの姿勢へ。テーマは自分自身への挑戦ですね。私の曲は、基本的には元気な曲が多いんですが、今回は意志が強いツアータイトルになっているので、セットリストもそのテーマに沿ったものにしていきたいと思ってます。楽しみにしてて下さい。

──では最後に、黒崎さんからメッセージをお願いします。

これからも発信していける自分でありたいと思います。まだまだ自分の経験からいえることがたくさんあると思うので、この先もアニメソングの作品性を大事にしながら、黒崎真音自身のメッセージというものもちゃんと作っていきたいなと思います。

 

■「MAON KUROSAKI LIVE TOUR 2014〜2015“WINGS OF EDEN -GARNET!!- ”」ダイジェスト映像

 

PRESENT
直筆サイン色紙を3名様に!

以下URLよりメールにてご応募ください。応募〆切は2016年7月31日(日)23:59

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黒崎真音 LIVE TOUR 2016 “Beautiful Resistance” supported by dアニメストア

9月22日(木・祝)CLUB CITTA'
16:00 開場 / 17:00 開演
10月15日(土)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心[SOLD OUT]
16:30 開場 / 17:00 開演
11月12日(土)高崎club FLEEZ
16:30 開場 / 17:00 開演

GET TICKET先着受付

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受付公演:9月22日(木・祝)、11月12日(土)
受付期間:7月1日(金)21:00〜7月22日(金)23:59

関連リンク

RELEASE

TVアニメ「ダンガンロンパ3ーThe End of希望ヶ峰学園ー未来編」OPテーマ!
黒崎真音feat.TRUSTRICK NEW SINGLE「DEAD OR LIE」
(NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン)
8月17日(水)SALE
※初回限定盤[CD+Blu-ray]、初回限定アニメ盤[CD+DVD]、通常盤[CD]
※初回限定盤の2種には黒崎真音&TRUSTRICK出演のMVを収録、初回限定盤CD+Blu-rayには、黒崎真音5周年記念ワンマンライブ(2015/9/12@舞浜アンフィシアター)の模様を収録!

※初回限定盤
※通常盤