FIVE NEW OLD、初のLINE CUBE SHIBUYA、3年越しのリベンジ公演に懸ける思いをメンバー全員に訊く

インタビュー | 2023.05.07 13:00

『13th Anniversary One Man Show Painting The Town』と銘打って、FIVE NEW OLDが、2023年7月2日(日)に、LINE CUBE SHIBUYAでワンマンライブを行う。FIVE NEW OLDにとって初のホールでのワンマンであるこのライブは、2020年5月2日に、バンド結成10周年ライブとして行うはずだったが、コロナ禍で延期→中止、実に3年越しのリベンジ、ということになる。4月に大阪と東京でフリーライブを行ったり、その東京の同日・同会場(4月20日duo Music Exchange)で、メジャー・ファーストアルバム『Too Much Is Never Enough』5周年完全再現ライブをやってファンを狂喜させたり、LINE CUBE SHIBUYAをひとつの目標としてさまざまな活動を展開中の彼らに、この3年間で得たことや、LINE CUBE SHIBUYAに懸ける思いについて、話してもらった。
──コロナ禍以降の3年間は、どんなことを考えながらライブ活動をしてきました?

HIROSHI

HIROSHI(Vo/Gt)お客さんが声を出せないとか、いつもどおりじゃないライブの中で、どうやってお客さんに満足して帰ってもらうか、ということをすごい考えながら……だから、しんどい3年間ではあったんですけど、自分たちとしては、ライブ力は、かなりついたと思います。しんどかった分、今ならどこに出ても恥ずかしくないな、っていう自信が得られた。前は、お客さんのレスポンスがあるがゆえに、求めてるレスポンスが返ってきた時はさらによくなるし、違った時は「あれ、違った?」っていうのでライブが崩れちゃったりすることもあったんですけど。コロナ禍でのライブは、お客さんの反応が制限されているので、そういう意味ではブレなくなった。どんな反応でもいいライブがやれるようになったのが、いちばん大きいですね。
SHUN(Ba)配信ライブでお客さんが目の前にいなかった時に、「なんでこの場所で音を鳴らしてるんだろう?」とか「なんでバンドをやってるんだろう?」って感じて、精神的に削られたり、みたいなこともあったんですけど。でも、そういう時に、もっと原点に立ち返って、メンバーの方をお互い向き合うようになったというか。そこで、今までは自分たちができていると思っていたことも、「本当にこれでよかったのか?」っていう考えになって。もっと1曲1曲への理解度や解像度を高めていこう、みたいなことを、積極的にメンバーで集まってやるようになったんですね。それでバンドとして固まったというか、演奏力もついた自信もあるし、HIROSHIくんが言ったように、どこに行っても恥ずかしくないプレイができるようになって、そのおかげでメンタルも強くなって。前は、演奏で誰かがミスすると、それにみんながひきずられて、ダダダダッって崩れちゃったりしていたのが、そこでひっぱられずに、笑えるようになったというか。「あ、あいつ今、ミスショットしたな」とか──。
HAYATO(Dr)俺やな!(笑)。
HAYATO
SHUN
SHUNそういう余裕ができた。これまでは、目の前のお客さんに対してしかライブができていなくて、余裕もないままつっ走ってきたんですけど。一度止まれた、そこでバンドとしてひとつの塊になれたっていう意味で、そういう時間を持てたことは、よかったなと思います。
HAYATOその3年の間に、いろんな曲も作れたし。ライブも、コロナ前は「とにかく盛り上げないと」という気持ちでやっていて、盛り上がってないと「届いてないのかな」っていう、そういう気持ちになっていたところを、一回更地にして。ちゃんと音楽を届ける、ということで、スタジオ練習が増えた分……ひとりの先輩が、僕たちのアンサンブルを見て、プロデュースをしてくれて、バンドの総合力というか、グルーヴ力が上がったんですね。というのも、この3年間がバンドを見直す期間になったからだな、というのはあります。
WATARU(Gt/Key)コロナ禍で、配信ライブをやってみてわかったんですけど、ライブって、お客さんと一緒に演奏しているような感じ、一緒にライブをするような感覚っていうのが、自分たちにとっていちばん楽しいことなんやな、ということを再確認できたというか。今までも思ってたことなんですけど、それがあたりまえのことっていう前提があったんですけど、その前提がなくなって、改めて気づかされました。

WATARU

──それで、LINE CUBE SHIBUYA、3年越しの実現ですよね。
HIROSHI2020年にやろうとしていて、コロナで延期になって、一回振替を発表したんですけど、それでもダメで、Zepp DiverCityに変更して、ライブはやったんですけど。でも、初めてホールでワンマンをやる、というのもあったし、歴史のある場所でもあるので、どうにかやりたいな、っていうので、今年もできるかわかんないけど、会場を押さえて。だから、3年前に「LINE CUBE SHIBUYAをやります」って発表した時は10周年というタイミングもあって、でも今回は、ちょっと違った意味合いの感じですね。
──新しくどういう意味合いになりました?

HIROSHI

HIROSHIタイトルのとおりなんですけど、『Painting The Town』っていう。意訳すると、「街を染める」っていうのは、「街で騒ぐ」っていう意味なんですけど。この数年間、僕らもそうですし、いろんなアーティストとか、いろんな方たちが、声を出せなかったりとか、制限ありでライブをやったりとか。自粛警察みたいなのが、SNS上から涌いて出て来て、外から攻撃する、とか。でも、そういうのも、もういいかげん終わったでしょ、っていうので。僕らは、「日常に音楽を」っていうのがコンセプトとしてあるんですけど、次は「ライブ」を日常に取り戻したいな、という。この3年間で、新しいお客さんも入って来てくれたし、逆に、コロナによって、ライブっていうのものが、日常の自分の生活ルーティンから外れちゃった人も、たくさんいるので。
──それは音楽に限らず実感します、普段から。映画とかスポーツ観戦とかも含めて。
HIROSHIありますよね。その人たちに、前の感覚を取り戻してほしい、っていう意味もあります。若い人たちとか、特にそうじゃないですか、この3年間。大学生になっても、あたりまえにサークルで飲み会があって、フェスに行って、とかいうのが、ほぼほぼなかっただろうから。そういう人たちにとっても、騒げる場所を作りたかった、みたいな感じですね。
──さっきおっしゃったように、コロナ禍のライブで鍛えられた分、制限がほぼなくなった今、以前よりライブをやる力がついている、と実感することってあります?

HAYATO

HAYATOああ。いや……なんて言うたらええんやろな、質問の答えになってるかわかんないですけど……さっきのWATARUの話と近いんですけど、もともと僕たちのライブに来てくれていたファンの方って、楽しかったら手を挙げるとか、クラップするぐらいだったんですけど。声出しOKになってから、お客さんもライブしているように見えるんですね、一緒に。そこがコロナ前とは変わったというか。あたりまえだったことが一回なくなって、それがほぼ元に戻ったから、また前と同じになった、じゃないというか。お客さんも一緒にライブしてるんだ、だから楽しいんだ、と感じるように、僕はなりました。
──コロナ禍になった直後にインタビューしたミュージシャンが言っていたんですけど。ツアーで各地を回って、お客さんに何かを届けていると自分は思っていたけど、もらっているのはこっちだった、ということに、ツアーができなくなって気がついた、という。
HAYATOそれです!

HIROSHISHUN  (笑)。
WATARUでもそれ、めっちゃわかるな。ライブで、熱と熱がぶつかり合って生まれるエネルギー、めっちゃすごい、っていうのは、ずっと思ってたんですけど。それって、自分たちができることというよりかは、その場にいる人たちとみんなでできることなんで。自分たち発信だけではない、むしろ自分たちがもらっている、というのは、すごい思いましたね。前は、そこまで考えてなかったかもしれないです。コロナの状況下で、考えることが増えて、自分たちが何をやってたんか、やっとわかった、みたいな。

WATARU

──LINE CUBE SHIBUYAは、どんなライブにしたいと考えておられますか?
SHUN今まで、毎年毎年、ツアーを回ることをやってきたんですけど。今年はLINE CUBE SHIBUYAを目標にして、フリーライブとか、ファーストアルバムの再現ライブとか、いろんなことをやってみようと……今まで応援してきてくれたお客さんも含めて、ひとつの目標に向かってライブをしようっていうことは、今までやったことがないので。さっきの話みたいに、お客さんと一緒に信頼関係で作り上げるライブになると思うので。お客さんのSNSでの発信もそうですし、ライブハウスとかでも、まわりの人にめちゃくちゃ宣伝してくれてるんですよ。「7月にLINE CUBE SHIBUYAがあるんですよ」とか言っているのが、ステージの転換中にきこえてきたりして。こんな仲間たちに支えられながらバンドをやれているんだな、っていう実感があるので、それを7月2日に音で届けて、みんなにもちゃんと返して、っていう1日にしたいです。

SHUN

HIROSHI

HIROSHIやっぱりライブって、お客さんが僕らと交わることによって、同じセットリストでも全然変わる、違うものになるのが常だし。そこに『Painting The Town』というタイトルの意味があるというか。その日、誰がLINE CUBE SHIBUYAにいるかによって、90分終わったあと、自分の中に入っている彩りが、全然違うものになる。バンドは、キャリア的には結成13年なんですけど、ライブが終わった時のその感じは、一回たりとて同じ色合いだったことはなかった。この価値とか、この意味は、自分にとって、お客さんにとって、いったいなんなんだろう、という……ライブって興行だから商売で、人の人生の可処分時間の奪い合いじゃないですか?
──まあそれはそうですね。
HIROSHIその時間を映画に使うのか、ゲームに使うのか、飲み会に行く、食事に行く、もしかしたらライブに行く。その中で、自分の人生の時間を90分、なぜFIVE NEW OLDのライブに預けてくれたのか。そこにどんなことがあるんだろう、この先どういう意味が自分たちの中に芽生えてくるんだろう、みたいな。それを自分自身、もう一度確認したいな、と思っていて。それが見えた時に、この先FIVE NEW OLDはなぜ音楽を続けていくのか、ということがわかるような気がしていて。で、お客さんの中にも……言語化できない領域なんですけど、なぜ私は今日ここに来たのか、ここにいたのか、とか。たとえば「明日生きていく力になるから」とか……それは単純に「楽しかったから」という言葉に帰結すると思うんですけど、その「楽しかった」という言葉のもっと奥にある味わいみたいなものが、それぞれの中に残っていけばいいな、っていう。そういうふうに思っていますね。

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