日本の音楽シーンに戦いを挑み続ける野心的なバンド、I Don’t Like Mondays.　2017年のビジョンを投影したE.P.『SUMMER』とリリースパーティーの展望を語る。

僕らは誰か一人がイヤだと思ったら、少数派の意見を尊重するんです。その一人がいいと思うまで詰めていくんですね。（謙二）

──歌メロは？

悠　4人で作ってます。

謙二　土台となるコード進行があったうえでいいメロを作ることを心がけていて。まずサビを作ってから、Aメロ、Bメロと作っていって、その時点で悠に歌詞を書いてもらい、残りの3人でアレンジに取りかかるという感じですね。

悠　メロディの作り方もディスカッションで。一人がいいと思ったメロディよりも、4人全員がいいと思ったメロディが一番間違いないと思うので。僕らは誰か一人がイヤだと思ったら、少数派の意見を尊重するんです。その一人がいいと思うまで詰めていくんですね。

──なんですか、その理想の社会みたいなあり方は（笑）

一同　（笑）

悠　言われてみれば確かにそうですね（笑）

謙二　ホントにデビュー前は周りに頼れる人が誰もいなかったので。信じられる人はメンバーしかいなかったんですよね。だから、この4人だったら理想の社会を作れるだろうって思ったというのはありますね。

──4人のこの人間くささを伝えたいですよね。

悠　伝えたいですね。

秋気　今の話はこのバンドを象徴していると思います。

──ハコが大きければ大きいほど映えるサウンドを鳴らしていると思いますが、ライブで心がけているのはどんなことですか？

秋気　曲を作る段階から大切にしているのは踊れるということで。結成当初に外国の知人が「日本ってライブを観ながら踊る人が少ないよね」と言っていて。その通りだなと思ったし、だからこそそこは強く意識してます。

悠　あとは飽きないライブということですね。先ほども話しましたけど、僕は特に飽き性なのでお客さんとしてライブを観に行くと2時間くらいあると集中力が切れてしまうんですよ。だから、自分たちのライブは初めてくるお客さんにも「もう終わってしまうんだ」と思わせるセットリストであり演出を意識してます。

秋気　エンターテインメントとして魅力のあるショーを作りたいということですね。

悠　ただ、今回の東名阪でのリリースパーティーは逆にシンプルなステージを見せたいと思ってるんです。バンドの地力だけでいかにお客さんに飽きさせないライブをするかということにトライしたくて。もちろん、今後はデカい会場を目指していきたいですけどね。先日、コールドプレイの東京ドーム公演を観て、バンドがドームでライブをすると音が微妙になるという定説を覆されて。もちろん、PAのスキルもあると思いますけど、そもそも洗練された音しか鳴ってないんですよね。

謙二　全部の音が抜けて聴こえるというね。

悠　コールドプレイのドームライブを観て、迷いなく僕らもドームを目指したいと思うようになりました。

音源とは異なるライブアレンジもかなりするので。初めて僕らのライブに来る人も、何回も来てくれる人も楽しめるライブにしたいと思います。（兆志）

──あらためて、次のツアーについて聞かせてください。東京公演は代官山UNITですが。

悠　正直、ワンマンの規模で言うと、コンパクトにしたんです。それはプライベートな一体感を出したいからで。それで今回はあえて狭き門にしました（笑）

秋気　コールドプレイのライブを観たときに流れも完璧だったんですね。ライブ自体が一枚のアルバムのようだなと思ったんです。規模こそ全然違いますが、僕らもそういうライブをしたいなと思ってます。

兆志　音源とは異なるライブアレンジもかなりするので。初めて僕らのライブに来る人も、何回も来てくれる人も楽しめるライブにしたいと思います。

謙二　お客さんを巻き込みながら包み込むような包容力のある演奏やパフォーマンスを今回のツアーで培いたいなと思います。

 ■”PRINCE” – I Don’t Like Mondays.(Official Music Video)